赤ちゃんの味覚を育てるのも、離乳食の目的のひとつ。


だからこそ、"だし"はいつから取り入れたらいいのか、どんなだしが使えるのかなど、気になることはたくさんありますよね。


そこで今回は、管理栄養士の筆者が「離乳食のだし」について情報をお伝えします。悩んでいるママはぜひご一読頂けると嬉しいです!


この記事の目次

離乳食の"だし"はいつから使えるの?


内臓がまだまだ弱い赤ちゃんにとって、離乳食初期(生後5~6ヵ月)の段階の味付けは、何もしないのが基本。


もちろん、塩や醤油などの調味料はNGです!


ただし、一部の「だし」は離乳食初期(生後5~6ヵ月)からOK


とはいっても、どのだしが、いつから使えるのか分からないですよね。


生後5ヶ月からだしの味付けはOK


「昆布だし」であれば、離乳食初期(生後5~6ヵ月)からスタートしてOKと言われています。


ただし、大人にとっては味がないな...と感じてしまう離乳食も、赤ちゃんにとっては、食材本来の味だけでも十分味を感じるもの。


また、離乳食は子供の食物アレルギーの有無をチェックことも目的としているため、複数の食材が混ざっていると原因が特定しにくいこともあります。


そのため、離乳食初期はだしは使わずに、食材だけで離乳食を作ることをおすすめします。


離乳食の食べムラが出てくるあたりから、だしの味付けスタート


結論としては、離乳食をスタートして間もない頃は、だしの味付けなしでもパクパク食べてくれるならそのままでOK。


離乳食の食べムラが出てきたあたりから、アクセントとしてだしを取り入れてみるのがおすすめです!


個人差が大きいですが、離乳食中期(生後7~8ヵ月)あたりから食べムラが出てくる赤ちゃんもいるようです。


赤ちゃんながらも、だし入りの離乳食の味を一度覚えてしまうと、味なしだと食べてくれなくなった...というママの声もあるため、最初からだしは使わなくてもよいかなと思いますよ。


離乳食作りで使えるだしの種類


離乳食でよく使われているだしの種類は、主に以下の6つとなります。


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  • 昆布だし
  • かつお昆布だし
  • 野菜だし
    干ししいたけだし
  • ささみだし
  • 煮干しだし

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その中でも離乳食でよく使うだしはコレ!


6種類のだしの中でも、自治体の離乳食講習会や離乳食の書籍で、よくレシピに登場するのが以下の4種類のだしです。


昆布だし

簡単に作れるため、だし初心者でも取りやすいのが特徴。離乳食初期(生後5~6ヵ月)から使える。また、植物性のだしなのでアレルギーの心配も少ない。


かつお昆布だし

昆布だしに、かつお節を足したあわせだし。2つのだしを使うことで、豊かなうま味が味わえる。かつおは赤身魚なので、離乳食中期(生後7~8ヵ月)から使う方が無難。


野菜だし

野菜をゆでたときに出るだし。どんな野菜を使ってもOK。基本的に離乳食初期(生後5~6ヵ月)から使用できる。30分以上野菜を煮込むと甘みがアップ。


ささみだし

ささみをゆでたときに出るだし。鶏のうま味が溶け込んでいるので、お粥に混ぜたり、スープにしたりと用途はさまざま。鶏肉が食べられるようになる離乳食中期(生後7~8ヵ月)から。



どれも簡単で手軽にだしがとれますので、まずはこの4種類からトライしてみてはいかがでしょうか?


離乳食で使うだしの簡単な取り方


だしを丁寧にとるとなると、実は意外と手間がかかります。泣いている赤ちゃんの横で離乳食を作っているときなんて、時間をかけていられないですよね...。


そこで、効率的に作れる6種類のだしの取り方をご紹介します!


1.昆布だし


【材料】

・水:1リットル


・昆布:1枚(5cm×10cmを2枚程度)


【だしの作り方】

1.昆布は表面を布巾で軽く拭きます。30分~1時間程度、水が入った鍋につけておく。(または、夜寝る前に、水を入れたボールに昆布を入れて冷蔵庫で保存)



2.1を中火にかける


3.沸騰する直前で昆布を取り出したら完成


※沸騰してから取り出すと、昆布の粘りが出ておいしさが損なわれるので注意


水につけるだけの簡単な方法も

火にかけるのが面倒な場合は、昆布を水につけておくだけでもだしが取れます!


この場合、昆布は倍量使用してくださいね。


昆布をつけた水を、10時間冷蔵庫に入れておけば完成です。


2.かつお昆布だし

【材料】

・水:1リットル


・昆布:1枚


・かつお節:15g(ひとつまみが約2g)


【だしの作り方】

1〜2. 「昆布だし」の作り方と同じ



3.かつお節を入れて沸騰したらすぐに火を止める


4.かつお節がある程度沈むまで放置しておき、最後にかつおぶしをこしたら完成!



かつおは赤身魚なので、離乳食中期(生後7~8ヵ月)からがおすすめです。


また、残った昆布とかつお節は、つくだ煮にするとムダなくいただけますよ!


>>つくだ煮のレシピはコチラ<<


3.野菜だし

【材料】

・水:1リットル


・にんじん:適量


・たまねぎ:適量


・キャベツ:適量


【だしの作り方】

1.野菜を適当な大きさにカットする。


2. 野菜が隠れるぐらいの水を鍋に注ぐ。


3.15〜20分煮込んで完成。目安は、野菜に串がスーッと通る柔らかさで、煮汁に黄色っぽい色が出たぐらい。



野菜だしは、離乳食初期(生後5~6ヵ月)からOK!


余裕があれば、30分程度煮込むとグッと甘さが増します。


野菜はレシピ以外のものを使用しても◎。じゃがいもやかぼちゃは長時間煮込むと、煮崩れするので注意してください。



4.干ししいたけだし


【材料】

・干ししいたけ:適量(3〜4枚)


・水:適量(干ししいたけが隠れるぐらいまで水を入れればOK)

【だしの作り方】

1.干ししいたけを軽く水で洗う。


2. 器に干ししいたけを入れ、干ししいたけが隠れる程度の水を注ぐ。


3.ラップをして半日程度置いたら完成。



干ししいたけだしは、離乳食初期から使用OK!干ししいたけのだしは、いわゆる「戻し汁」のことです。


時間がない場合は…

耐熱容器に干ししいたけと水を入れ、10分程度待ちます。


その後、電子レンジで20~30秒温めて常温に置き、干ししいたけが柔らかくなっていたら完成!


5.ささみだし

【材料】

・ささみ:2本


・水:1リットル


【だしの作り方】

1.ささみを鍋に入れ、水を注ぐ。


2.約30分ほど、吹きこぼさないように弱火でコトコト茹でる。


3.こし網でこして完成。



ささみだしはささみの茹で汁のこと。ささみをクリアした離乳食中期(生後7~8ヵ月)からOKです。


こし網を使わずひたすらアクを取ってもOK。おかゆに混ぜて雑炊風にしたり、野菜スープや、うどんとも相性抜群です。


もちろん、大人用のスープとして流用可能!ささみはほぐして、スープと一緒にいただいてしまいましょう。


6.煮干しだし


【材料】

・煮干し:20〜30g


・水:1リットル


【だしの作り方】

1.煮干しの頭とはらわたを取り除く。


2.鍋に水と煮干しを入れ、30分ほど浸けておく。(この時点では火にかけない)


3.火にかけて、5~10分煮出したら煮干しを取り出す。


4.煮干しを取り出して、完成。




煮干しは青身魚なので、離乳食中期(生後7~8ヵ月)〜後期(生後9~11ヵ月)がおすすめ。


煮干しだしのポイントは、「頭とはらわたを取り除く」こと。このひと手間で、雑味を抑えることができますよ。


煮干しだしは、昆布だしとも相性がよくブレンドすると更に旨味がアップです。大人の味噌汁にも大活躍♪


だしを一度にとって賢く冷凍保存


手作りのだしは冷凍保存可能


毎日手作りはちょっと面倒…と感じている方は、ぜひ時間があるときにまとめてだしを作って、冷凍保存しておきましょう。使いたい分だけ使えて、とても便利です。


ただし、手作りのだしは、冷凍して1週間を目安に使い切ってください。


また、解凍する際は必ず加熱しましょうね。


だし冷凍保存アイテム

リッチェル  わけわけフリージング ブロックトレー15 1ブロック容量15ml


だしをほんの少し使いたい、使う量を調整したいときは、こちらの少量の小分けパックがおすすめ。


15ml、25ml、50mlとあるので、使いたい量や月齢に合わせて選べます。


繰り返し使えるので、とても経済的!もちろん、だし以外にもおかゆやおかずを保存できますよ。


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ピジョン 冷凍小分け用パック 100ML 



こちらは100mlのタイプ。離乳食をたくさん食べるようになり、だしをたくさん使いたいときにおすすめです。


100mlなので、1食分のおかゆやおかずを保存するのにちょうどいい容量ですよ!


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市販のだしは離乳食に不向き


大人が料理で使うような市販のだしは、添加物や塩分が入っているので、離乳食には不向き。


どうしても大人と一緒のものを使う場合は、「だしパック」や「食塩無添加・化学調味料無添加」のものがよいでしょう。


市販のだしを準備しておきたいというママは、離乳食用のだしを選びましょう。スーパーやドラッグストアの「離乳食コーナー」で見つかりますよ。


愛用者が多数!赤ちゃん離乳食用の市販だし


ここでは、赤ちゃんの離乳食でも安心して使える、おすすめの市販だしをご紹介します!


赤ちゃんの身体に優しいものばかりなので、もしもの時のためにストックしておくのも◎。


1.ピジョン ベビーフード (粉末) かんたん粉末 和風だし


生後5ヶ月から使用できる和風だし。かつおと昆布のあわせだしです。


毎日のおかゆやに飽きてきたな…と感じたら、少し足すだけで味わいが変わります。


着色料、保存料、香料、化学調味料不使用なので安心して離乳食に使うことができますよ!

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毎日毎日だしを取っていられないので、こちらを購入しました。


サッと溶けるので、毎日の忙しい離乳食づくりに役立ってます!


2.ピジョン ベビーフード (粉末) かんたん粉末 野菜スープ


野菜をじっくりコトコト煮込んで野菜スープを取るのが理想ですが、毎日忙しいママは、そんな時間がないこともしばしば。


そんなときは、粉末の野菜スープを活用してみませんか?


離乳食初期(生後5~6ヵ月)から使用できるので、役立ちますよ。


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息子が離乳食の時期に愛用していました。


いろいろな食材と相性がいいので、とても使い勝手がいいです。


ちょっと野菜スープがほしいとき、手元にあると便利ですよ!

3.和光堂 たっぷり手作り応援 和風だし


和光堂も人気のブランド。サッと溶けるので、手間なくだしを取れます。


国産のかつおぶしと昆布からだしをとっているので安心です♪


ストックしておけば、手作りのだしを取れないときや面倒なときに役立ちますよ!


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国産素材を使用しているので、安心して使えました!


汁物に使うだけでなく、葉物野菜に少しふりかければおひたし風にできるので、アレンジがききますよ♪


4.オリッジ イブシギンのしぜんだし 粉末ボトル100g×2本


鹿児島県産のかつお節と、北海道産の昆布を使用した粉末だし。


産地が分かるのも、安心できるポイントですね!


大人用のだしに使ってもおいしいと評判です。家族みんなで味わいたいですね。


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食べムラが出てきた息子のために購入しました。


今までお粥単体だと食べなかったのがウソのように、パクパク食べてくれたことに驚き!


大人用の汁物から取り分けをするときにも便利なので、リピ買いしています♪

5.COOKCHUM mamaやさしい出汁パック


COOKCHUM mamaのだしパックは化学調味料無添加で、入っているものは鰹節と昆布のみ


しっかりと旨味が感じられると好評の商品です。


長時間煮ださなくていいのも、忙しいママにはうれしいポイント!


だしを取ったあとの中身は、手作りふりかけにもリメイクできますよ。


価格:¥790(税込)

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かつおと昆布のみの純粋なだしパックなので、安心して子どもに食べさせられます。


ほかのだしパックでは反応がイマイチでしたが、これならおかわりをせがまれるほど、食いつきがいいです☆

6.ママセレ SO•DA•TSU 赤ちゃんだし


フードコーディネーターと共同開発した、乳児用適用食品です。


国産のかつお節と昆布を使用しているので、香り高いのが特徴!


赤ちゃんから大人までおいしくいただけるので、取り分けをするときにも便利ですよ。


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大人が飲んでもおいしいと感じます!


うま味が濃いだしが取れるので、ママ友にもおすすめしました。

6.まるごとうまみだし 九州産 粉末だし 60g ≪無添加粉末≫


かつお節・昆布だけでなく、いりこ・干ししいたけを加えた粉末タイプのだし。


だしパックだと中身がムダになってしまいますが、このだしは食材をそのまま粉末にしているので余すことなくいただけます。


もちろん、化学調味料、食塩無添加です。家族みんなで使えますよ!


Amazon価格:¥999(税込)

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素材丸ごと食べられるのが珍しいと思い、購入しました。


お粥にふりかけ感覚でかけてみましたが、パクパク食べてくれましたよ♪


いろんな栄養が取れそうなので、大人も使っています!


【番外編】生協のだしもおすすめ!


生協なら無添加のだしパックも販売しています。素材のうまみを生かして化学調味料も使っていないため、離乳食完了期~幼児食に移行するタイミングなら使用しても良いかもしれません。


今なら無料サンプルプレゼント!ぜひこの機会にお試しください。


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離乳食用のだしは食べムラが始まったときの救世主


離乳食は、子供の味覚を育てるための大事なステップ。そのため、最初は食材そのものの味だけで十分です!


大人が食べると全然おいしくない...と感じてしまうかもしれませんが、赤ちゃんの舌は大人の2倍近く味を感じる力があると言われているので、素材の味を感じさせてあげることが大切


だしは食べムラが出てきたり、離乳食に慣れてくる生後7ヶ月あたりを目安にスタートしてみるのがおすすめですよ。


だしが取れないときは、市販品に頼ってもOK。楽しみながら、離乳食作りを頑張ってくださいね。


(Photo by:写真AC