野菜の栽培技術が発達し、ほとんどの野菜が1年中手に入れられるようになりました。しかし、食べ物に一番栄養が含まれているのは旬の時期です。


夏は旬の野菜が多いので、離乳食にも積極的に取り入れてみましょう。今回は離乳食にぴったりなのに、大人が食べてもおいしい夏に旬の野菜を使ったレシピを紹介します!


この記事の目次

離乳食に取り入れたい!夏が旬の野菜13選


旬を迎える夏野菜はたくさんあります。ここでは、夏野菜がどの離乳食の時期に食べられるかどうかや、簡単な下ごしらえの方法などをご紹介します。


夏野菜1.とうもろこし(コーン)


甘味があり食べやすい野菜です。とうもろこしは穀類なので、糖質が豊富でエネルギー源になります。


とうもろこしを1本買ってきたときは、ゆでたものを芯から取り外してバラバラの状態にし、フリージングバッグに入れて冷凍保存するのがおすすめです。


調理の基本は、ゆでて薄皮を取り除くこと。離乳食後期(生後9~11ヵ月)以降は、薄皮つきでもOK。


ただし、舌触りが気になるようなら取り除いてあげましょう。


 

調理方法

離乳食初期(生後56ヵ月)

なめらかにすりつぶす。

離乳食中期(生後78ヵ月)

細かいみじん切りにする。

離乳食後期(生後911ヵ月)

粗めのみじん切りにする。

離乳食完了期(1歳~1歳半)

粒のまま使用してOK



夏野菜2.枝豆(えだまめ)


枝豆は大豆が熟さないうちに収穫したもの。たんぱく質が多く含まれます。


大豆よりも、ビタミンCや葉酸が多く含まれているのも特徴です。


しかし大豆はアレルギーを起こしやすい特定原材料27品目のひとつ。枝豆も与えるときは注意しましょう。


調理の基本は、ゆでてから薄皮を取り除くこと。


誤飲事故の原因になる食材です。4歳(臼歯が生える頃)になるまではそのまま与えるのは危険です。



 

調理方法

離乳食初期(生後56ヵ月)

なめらかにすりつぶす。

離乳食中期(生後78ヵ月)

すりつぶすか、細かいみじん切りにする。

離乳食後期(生後911ヵ月)

みじん切りにする。

離乳食完了期(1歳~1歳半)

粗いみじん切りにする。

夏野菜3.トマト


トマトにはリコピンという抗酸化作用のある成分が含まれているので、離乳食にも取り入れていきたい食材のひとつです。



調理の基本は、皮と種を取り除くこと。ミニトマトも同じです。


酸味があるため、離乳食初期(生後5~6ヵ月)しっかりと加熱をして酸味を飛ばしましょう。離乳食中期(生後7~8ヵ月)以降は生で与えてもOKです。



 

調理方法

離乳食初期(生後56ヵ月)

加熱後、なめらかにすりつぶす。

離乳食中期(生後78ヵ月)

細かく刻む。酸味が気になるようなら加熱。

離乳食後期(生後911ヵ月)

57mm程度の角切りにする。

離乳食完了期(1歳~1歳半)

薄いくし切りや口に入れやすい大きさに切る。


夏野菜4.茄子(ナス) 


少し苦みを感じるかもしれないので、離乳食初期に与える場合は他の食材に慣れてきた6ヶ月以降に与えるのがベター。


調理の基本は、皮をむいて、適当な大きさに切ってアク抜きをしましょう。


 

調理方法

離乳食初期(生後56ヵ月)

なめらかにすりつぶす。

離乳食中期(生後78ヵ月)

細かく刻む。

離乳食後期(生後911ヵ月)

57mm程度の角切りにする。

離乳食完了期(1歳~1歳半)

1cm程度の角切りにする。


夏野菜5.ズッキーニ


見た目はきゅうりのようですが、実はかぼちゃの仲間でカリウムが豊富。カリウムは不足すると便秘や夏バテを起こすので、大人も子供も取り入れていきたいミネラルです。


離乳食に取り入れるなら中期から。


調理の基本は、皮をむいて種を取り除きましょう。適当な大きさに切ってから、水に浸してアク抜きをします。


 

調理方法

離乳食初期(生後56ヵ月)

×

離乳食中期(生後78ヵ月)

細かく刻む。

離乳食後期(生後911ヵ月)

57mm程度の角切りにする。

離乳食完了期(1歳~1歳半)

1cm程度の角切りにする。


夏野菜6.ピーマン


苦みがあり、すりつぶせないことから離乳食でスタートするなら中期(生後7~8ヵ月)からにしましょう。


苦みがあるので無理に与える必要はありませんが、小さなころから慣れていると、苦手意識を持たずに食べられることも


調理の基本は、皮と種を取り除いて加熱しましょう。


 

調理方法

離乳食初期(生後56ヵ月)

×

離乳食中期(生後78ヵ月)

チャレンジするなら中期以降に。細かく刻む。

離乳食後期(生後911ヵ月)

粗めのみじん切りにする。

離乳食完了期(1歳~1歳半)

1cm程度の角切りにする。


夏野菜7.かぼちゃ


甘味があるので、赤ちゃんにも人気の野菜です。βカロテンやビタミンEが豊富な緑黄色野菜。


軽くレンジで温めると、包丁が入りやすくなるのでぜひお試しあれ。


調理の基本は、種を取り除いてから柔らかくなるまで加熱します。加熱後、実の部分だけを使用するようにしましょう。


 

調理方法

離乳食初期(生後56ヵ月)

なめらかにすりつぶす。

離乳食中期(生後78ヵ月)

軽くつぶす。

離乳食後期(生後911ヵ月)

7mm程度の角切りにする。

離乳食完了期(1歳~1歳半)

くし切りにする。


夏野菜8.きゅうり


離乳食期に生で与えられる数少ない野菜です


主にカリウムを含んでいます。離乳食初期に与える場合は6ヶ月以降からのスタートを。


すりおろしたものをスープに加えたりヨーグルトと和えたりと、アレンジもしやすい野菜です。


調理の基本は、皮と種を取り除くこと。


 

調理方法

離乳食初期(生後56ヵ月)

離乳食中期(生後78ヵ月)

すりおろす。

離乳食後期(生後911ヵ月)

種が大きければ取り除き、5mm程度の角切りにする。

離乳食完了期(1歳~1歳半)

皮つきのまま、1cm程度の角切りかスティック状にする。


夏野菜9.さやいんげん


カルシウム・βカロチン・ビタミンB2・ビタミンCを含み、必須アミノ酸も9種類含んでいる栄養価の高い野菜です。


消化しにくく、加熱してもとろけにくいので、離乳食で与えるなら中期(生後7~8ヵ月)以降からが無難。


調理の基本は、すじを取り除いてから柔らかく茹で、みじん切りにして与えましょう。


 

調理方法

離乳食初期(生後56ヵ月)

×

離乳食中期(生後78ヵ月)

離乳食後期(生後911ヵ月)

3mm程度に細かく刻む。

離乳食完了期(1歳~1歳半)

粗く刻む。


夏野菜10.パプリカ


ピーマンと違い苦みが少なく、栄養価もピーマンより多いのが特徴。赤パプリカはビタミンC・βカロチンがピーマンの約2倍含まれており、ビタミンEに至っては5倍も含まれています。


調理の基本は、種を取り除き、皮をむくこと。加熱後、冷水にとると皮がむきやすくなります。


 

調理方法

離乳食初期(生後56ヵ月)

×

離乳食中期(生後78ヵ月)

細かく刻む。

離乳食後期(生後911ヵ月)

57mm程度に刻む。

離乳食完了期(1歳~1歳半)

1cmの角切りにする。


夏野菜11.レタス


βーカロテンやビタミンCなどを含みます。食物繊維を多く摂りたい場合は、加熱するとカサが減り、たくさん食べられます。


離乳食初期(生後5~6ヵ月)から食べられますが、キャベツや白菜に比べると苦みがあるため、他のは野菜に慣れてから始めるのがいいかもしれません。


調理の基本は、葉先の部分のみを使用し、加熱して与えましょう。離乳食中期(生後7~8ヵ月)以降は生でもOKですが、食べにくいので、奥歯が生えそろうまでは加熱した方が無難です。


 

調理方法

離乳食初期(生後56ヵ月)

離乳食中期(生後78ヵ月)

柔らかくゆで、細かく刻む。

離乳食後期(生後911ヵ月)

軽くゆで、5mm程度に刻む。

離乳食完了期(1歳~1歳半)

軽くゆで、1cmの角切りにする。


夏野菜12.オクラ


すりつぶしにくいため、与えるなら離乳食中期から。オクラはβーカロテンが多く含まれている緑黄色野菜の一種です。


味には癖がなく、粘りやとろみがあるため、下ごしらえをきちんとすればそのままでも与えやすい食材です


調理の基本は、こすり洗いでうぶ毛を取りましょう。種を取り除いてから柔らかく茹でればOK。


 

離乳食初期(生後56ヵ月)

×

離乳食中期(生後78ヵ月)

細かく刻む。

離乳食後期(生後911ヵ月)

5mm角か薄い輪切りにする。

離乳食完了期(1歳~1歳半)

輪切りにする。


夏野菜13.冬瓜(とうがん)


「冬」の漢字が使われているので冬の野菜のイメージですが、実は夏野菜ですカリウムを多く含んでいます。


与えるなら離乳食中期から。加熱するとトロトロになるので、食べやすい野菜です。


調理の基本は、皮・種・わたを取り除き柔らかく茹でること。


 

調理方法

離乳食初期(生後56ヵ月)

×

離乳食中期(生後78ヵ月)

細かく刻む。

離乳食後期(生後911ヵ月)

57mmの角切りにする。

離乳食完了期(1歳~1歳半)

1cmの角切りにする。


離乳食には不向きな夏野菜3選


他にも夏が旬の野菜はありますが、中には離乳食には不向きなものも。ここでは離乳食には不向きな夏が旬の野菜を3つ紹介します。


ゴーヤ


沖縄や南九州で親しまれているゴーヤ。苦いためニガウリ、とも呼ばれる野菜なので、離乳食期は無理に与える必要はありません


チャレンジするなら、幼児食に移行してからが無難と言えるでしょう。


にんにく


食欲をそそる独特の匂いがあり、肉の臭い消しなどに使われる香味野菜。匂いや刺激が強いため、離乳食には不向きな野菜です。


らっきょう


主に漬物として販売されていることが多いらっきょうも、夏が旬の野菜です。にんにくと同じく独特の匂いがあり、離乳食には向いていません。


大人も一緒に楽しめる!夏野菜を使った離乳食レシピ4選


旬の野菜は赤ちゃんに食べてほしい食材ですが、パパやママも積極的に食べましょう。


ここからは、大人も一緒に楽しめる、夏野菜を使った離乳食のレシピを紹介します。


なお、離乳食初期(生後5~6ヵ月)~中期(生後7~8ヵ月)は食材そのものを味わうことが多いため、後期(生後9~11ヵ月)や完了期(1歳~1歳半)など旬の野菜の食べ合わせを楽しめる時期にぴったりなレシピを4つ用意しました!


1.夏野菜のラタトゥイユ風


夏野菜をふんだんに使えるラタトゥイユは、栄養満点のレシピ!離乳食後期~完了期の食べ盛りの赤ちゃんにぴったりですね。


煮込むことで野菜がたくさん食べられるのもポイントです。そのまま食べるだけでなく、パスタやお肉・お魚料理にかけても◎。

>>レシピはコチラ!<<

大人へのひと手間

にんにくやコショウをプラスして味を調え、軽く煮なおせばOK!オムレツやムニエルにかけると彩りも鮮やかですよ。冷やして食べても。


2.オクラ納豆


そのまま食べても、おかゆに混ぜても美味しい一品。オクラと納豆のネバネバ食材は、整腸作用や疲労回復効果があると言われています。


夏バテ予防にもピッタリです。


>>レシピはコチラ<<

大人へのひと手間

だし醤油やかつお節などをプラスしても美味しくいただけます。コレステロールの吸収を抑える効果がある食材を使っているので、健康が気になる人にもピッタリ。


3.夏野菜の冷製パスタ


麺類はのどごしがよく赤ちゃんも大好き!夏場は冷たい麺類だと、大人もさっぱりと食べられますね。


休日のお昼ご飯や、もう1品小鉢がほしいときにもオススメです。


また離乳食完了期以降であれば、シーチキンではなく、ハムやベーコンでもOK!ただし、量は少なめにしてください。


*レシピでは枝豆がそのまま使われていますが、赤ちゃんにあげる時は必ず皮を取り除き細かく刻んでください。


>>レシピはコチラ<<

大人へのひと手間

スパゲティは大人の分は規定時間だけゆでて、先にお湯からあげておきましょう。


具材も大人用のサイズでカットすると食べ応えがありますよ。


4.タコライス


彩りがいいタコライスは、赤ちゃんでも食べられるメニューです。ワンプレートごはんなので、洗い物も少なくて助かりますね!


レタスは軽くゆで、食べやすさに配慮しましょう。また、ひき肉は牛肉・豚肉・鶏肉のどれでもOKですが、脂身が少ないものを選んでください。


>>レシピはコチラ<<

 

大人へのひと手間

大人用のレタスやトマトは、生のまま使用しましょう。


子供用にひき肉を取ったら、コショウ・ウスターソース・チリパウダーを加えてさらに炒めると、本格的な味わいになります。


旬の野菜を食べてしっかり栄養補給しよう!


旬の野菜は1年で最も栄養価が高いだけでなく、その季節に必要な栄養素を含んでいるというメリットもあります!


また、旬の野菜を食べることで食育にも繋がりますよ。


夏野菜を使った離乳食で、赤ちゃんに夏を感じてもらいましょう!


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(参考サイト:旬の食材カレンダー
(参考資料:消費者庁「アレルギー表示について」

(参考資料:日本食品標準成分表2015年版(七訂))

(参考文献:最新版 からだに効く栄養成分バイブル)
(参考文献:ベネッセコーポレーションHAPPY育児生活ガイドBOOK

(Photo by:写真AC