
作者は3人のお子さんを育てながら、日々の出来事を温かなタッチで描き続ける「わさびさん」。
「張り詰めた緊張の糸を緩めてほしい」
そんな想いを込めて描かれる育児漫画は、まるで親友との何気ない会話のよう。今回は、そんなわさびさんの魅力をご紹介します。
目まぐるしい毎日を形に残したい

わさびさんが育児漫画の投稿を始めたのは、第二子が生後6ヶ月の頃でした。
「日々が目まぐるしすぎて、一瞬で過ぎ去っていく毎日の出来事を覚えていられない…」
そんな想いから、タブレットを手に取り描き始めた育児漫画。美大でグラフィックデザインを学び、広告業界で活躍していた経験を活かしながら、等身大のママの姿を描いていきました。
「完璧」を求めすぎないやさしさ

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特に反響が大きいのが、子どもの癇癪をテーマにした作品たち。中でも2021年11月に投稿された「子どもの環境をブラック企業に例えた漫画」は、多くのママたちの心をがっちり掴みました。
急な仕事の追加、理不尽な要求、パワハラ上司…。子育ての日常をブラック企業に例えた描写は、思わず「そうそう!」と膝を打ちたくなるような共感を呼びました。実際、子どもの癇癪に関する投稿には、毎回たくさんの反響が寄せられているそうです。
なぜこれほど多くのママたちの心に響くのか。それは、わさびさんが理想のママの姿を描かないから。日々の戸惑いや、時には投げ出したくなる気持ちまで、すべてを包み隠さず描いているからかもしれません。
「もともとあまり怒ることができない性格で、相手は子どもだし…」と語るわさびさん。
その等身大の姿勢が、同じように悩むママたちの心に響いているのでしょう。
現在、7歳、5歳、0歳の3人のお子さんの子育て真っ最中。上の子たちが遊んでいるところに、つかまり立ちを覚えた末っ子が突進していく…。そんな賑やかな日常も、温かなタッチで切り取られています。
絵本作家としての新たな一歩

SNSでの活動が評価され、2023年には絵本「きのうのあなたと手をつなぐ」を出版。現在は第2作目の構想を進めながら、新たなジャンルへの挑戦も計画中で、2025年には新しい作品を届けてくれる予定だそうです。
「別のジャンルにも挑戦していきたい」
そう語るわさびさんの新たな展開が、今から楽しみですね。
これからも、ママたちの"心の休憩所"に
完璧な育児なんてない。でも、それでいい—。
わさびさんの作品には、そんなやさしいメッセージが込められています。せかせかと慌ただしい毎日の中で、ふと立ち止まって、ホッと一息つける。そんな心の休憩所として、これからも多くのママたちに寄り添い続けることでしょう。
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※本記事は2025年1月時点の情報に基づいています。