
「お迎えの時間になると、子どもたちがママの姿を見つけて嬉しそうに駆け寄っていくんです。その瞬間を見るたびに、やっぱりママが一番なんだなって実感します」
そう話すのは、Instagramで子どもの病気について情報発信をしているゆーみんさん(yumi_hoikuen_nurse)。
3人の子ども(7歳、5歳、2歳)を育てながら、保育園で看護師として働く彼女の言葉には、毎日保育園で子どもたちを見守っているからこそ伝えられる温かさがありました。
知らなかった!保育園看護師のお仕事

保育園で働く“看護師”というと、あまりイメージが湧かないかもしれません。
「実は、保育園看護師はまだそれほど知名度のある職業ではないんです」とゆーみんさん。
確かに保育園に看護師さんがいること自体、知らないという方も多いのではないでしょうか。
ゆーみんさんが働く保育園では、主に0歳児クラスの副担任として保育士さんと一緒に子どもたちの保育に携わりながら、子どもたちの健康管理や怪我・病気の対応も行っています。
「子どもがケガをしたり熱を出したりした時、保育士さんから『これって病院に行った方がいいですか?』『お母さんに連絡した方がいいですか?』と相談を受けるんです。看護師として『この程度なら大丈夫ですよ』とか『念のためお母さんに一言連絡しておきましょうか』というような判断をしています」
子どもって原因のわからない発疹や、肌トラブルが出たりしますよね。それが手足口病などの感染症なのか、アレルギーによるものなのか——そんな判断に迷った時、保育園に看護師さんがいてくれると本当に心強いものです。
NICU経験から保育園へ、看護師人生の転機
ゆーみんさんの看護師としてのキャリアは、新卒で入ったNICU(新生児集中治療室)からスタートしました。
「1000グラムにも満たない本当に小さな赤ちゃんのケアに携わっていました。当時は結婚もしていないし子どもいない状態だったので、正直ママの気持ちはわからなかったんです。でも、この小さな命を守るっていうところで、ママたちと一緒に頑張っていく経験は、今でもすごく印象に残っています」
その後、同じ病院の内科での勤務や小児科クリニックでの勤務を経て、現在の保育園で働き始めて約5年になります。
保育園看護師がもたらす安心感
ゆーみんさんによると、厚生労働省で保育園に看護師を配置することが推奨されるようになり、5年前と比べて保育園看護師は増えてきているそうです。しかし、すべての保育園に配置されているわけではないのが現状です。
「風邪をひかないようにするのは無理だけど、少しでも長引かせないようにするケアを知っていれば、働くママやパパの負担も減らせると思うんです」
保育園に通い始めると避けて通れない子どもの体調不良。そんなとき、保育園に看護師さんがいてくれるという安心感は保護者にとっても大きな支えになるはずです。
看護師だからこそ伝えられる、実践的な子育て情報

ゆーみんさんがInstagramでの情報発信を始めたのは、約1年半前。
発信内容は、看護師としての経験を活かした子どもの病気に関する情報。特に反響が大きかったのは、咳のケア方法についての投稿でした。
「咳が出た時のケア方法についての投稿が一番保存されて、たくさんの方に見ていただけました」
さらに印象的だったのは、熱性痙攣についての投稿を見たフォロワーさんからのDM。
「実際にお子さんが痙攣を起こした時、事前に私の投稿を見ていたおかげで落ち着いて対応することができましたって連絡をいただいて。投稿が本当に役に立ったんだなって、すごく嬉しかったです」
保育園に預ける罪悪感を持つママたちへ

看護師としての専門知識と、自身の子育て経験、そして毎日保育園で子どもたちを見守っている立場から、ゆーみんさんが特に伝えたいのは働くママたちへのメッセージです。
「朝、『行きたくない』って泣く子もいるんです。ママたちも『ごめんね』って言いながらお別れしていく。でも、お迎えの時間になると、その子たちがママの姿を見つけて本当に嬉しそうに駆け寄っていくんです」
「だから、保育園に預けることに罪悪感を持っているママがいたら、ちゃんと子どもたちにとって一番はママなんだよということを知ってほしいんです」
保育園で預かる看護師として、ゆーみんさんは「預けてもらったら安心して任せてもらって、安全や健康はちゃんと守ります」という思いで日々子どもたちと向き合っています。
「みんな笑顔で保育園に通える環境を」
現在もインスタライブを通じて、子どもの病気に関する悩みや不安について直接やりとりしながらアドバイスを提供しているゆーみんさん。看護師としての専門知識と、3人の子育て経験、そして保育園で毎日子どもたちを見守っている温かい視点から発信される情報は、働くママ・パパにとって心強い存在になっています。
「子どもたちもママたちもみんな笑顔で保育園に通えるような、そんな環境が作れたらいいなと思っています」
子どもを保育園に預けることへの不安や罪悪感を感じているママやパパ、ぜひゆーみんさんの発信をチェックしてみてください。
きっと「大丈夫なんだ」と思えるような、温かい言葉に出会えるはずです。
●教えてくれた専門家 ゆーみんさん(yumi_hoikuen_nurse)
3人の子を持つ母。保育園看護師として約5年の経験を積み、NICU(新生児集中治療室)での勤務経験も持つ。自身の子育て経験と看護師としての専門知識を活かし、Instagramでは子どもの病気に関する実践的な情報を発信。「子どもたちもママたちもみんな笑顔で保育園に通える環境作り」を目指し、インスタライブでの相談受付など、働くママ・パパに寄り添うサポートを続けている。