「保活」「待機児童」「ブラック保育園」。さらに2015年には「保育園に落ちた」匿名ブログが世間を賑わせ、働きたくても働けないママの悲痛な叫びが、社会現象の1つになっています。実は私も、東京都世田谷区で1歳児保活を行ったママの一人。
今回は、産後も働き続けたいママや今働いているけど子どもが欲しい方のために、私が行った保活の流れとポイントをお伝えします。
保活をいつから始めて良いか悩んでいる方や、万が一保活に落ちてしまったママがいらっしゃいましたら、私の体験談も掲載しているのでぜひ参考にしてみてくださいね。
この記事の目次
●【保活の手順】 〜申し込み(認可保育園に4月入園の場合)〜
●1歳児入園希望の方は、新園と受入年齢1歳~の園がおすすめ!
基本のき!保活用語の説明
最初に、保活を始める方なら理解しておかなければいけない用語を紹介します。
認可保育園
国が定めた基準(施設の大きさ・設備保育者の資格保持人数等)を満たした保育施設のこと。
世帯所得や家庭状況に応じて指数(ポイント)が決定され、指数により保育料が決定されます。入園申し込みは、保育課窓口で行います。
指数(ポイント)
認可保育園の入園希望者を選考する際に用いられる数値のこと。指数は合計100点となります。
例えば、母親がフルタイム勤務であれば50点。父親もフルタイム勤務であればさらに50点。
申し込み時点で有償の保育園に通っている場合は、加点1点。保育園通いの兄弟がいる場合は、加点1点。
こんな風に指数が加算(減算)される要件があり、加点があることで認可保育園により入りやすくなります。1点の重みは、とてもおおきいです。
認証保育園
東京都独自の制度で設置される保育施設のこと。運営は各民間施設が行っています。保育料は世帯収入に関係なく一律で設定。
自治体から補助金が出る場合もあります。入園申し込みは、園と直接行います。申込順で入園が決定する園もあるため、早めの見学申し込みがとても重要です。
無認可保育園
上記の認可・認証以外の園のこと。
保育料が高い半面、教育に力を入れていたり延長保育・夜間預かりが充実していたり園の特徴が出やすい保育施設です。
認定こども園
保育・教育を一体的に行う保育施設のこと。最近少しずつ増えてきており、幼稚園と保育園のいいとこどりをイメージしていただけるとわかりやすいです。
最近では預かり保育や延長保育もやっているこども園もあり、働くママに人気のようです。
先手必勝!産休・育休に入ったら保活スタート
保活はいつから準備をすれば良いのだろうと迷っているプレママやママも多いですよね。
忙しい育児に追われていたら申し込み期限が過ぎていた、なんてことがないように、0歳児入園を希望の方は産休が開始したら、1歳児入園を希望の方は育休が開始したら保活を始めるのがベストタイミングです。
ここからは、私が行った保活の流れとポイントをご紹介します。
【保活の手順 】〜まずは準備〜
1.保育課に行き、「保育施設入所案内」の冊子をもらう
育休に入り、子どもを連れ保育課まで冊子をもらいにいきました。
冊子には、住所・電話番号などの基本情報や園の間取り、職員の退職人数・平均勤続年数などが保育園ごとに記載されています。
冊子が最新情報ではないため、職員に現状の保育園状況を聞いてみるのが大切。
私は、タイミングよく職員の方にお声がけができたので、新規開設予定の保育園状況や閉園予定保育園を教えてもらうことができました。
その時、自宅から自転車で5分の距離に新しく園ができることも知りました。
月初や月末の繁忙期を避けると、職員の方が時間をかけて丁寧に説明してくれるのでおすすめです。
2.入園希望候補となる保育園を一覧にしてまとめる
冊子と職員の方のお話をふまえて、入園希望候補となる保育園を選びます。私は、エクセルで希望順位を一覧化しました。
入園希望園は、認可・認証・無認可合わせて15園。少し多い気もしますが、内定獲得のためにはこの段階でしぼらないほうが良いです。
【保活の手順】 〜実際に見学〜
いよいよ実際に保育園の見学です。
見学予約は、認可保育園でも必ず保育園ごとに直接電話をすること。アポなしでの見学は、基本断られてしまいます。
見学は、月1回定期開催の保育園もあれば随時受付の保育園もありさまざまです。
認可保育園以外は、見学と申し込みがセットになっている園も多数あります。なかには、申し込み順に入園が決まる保育園も。
早めに予約を取ることが大切です。
見学のポイントは大きく4つ
ポイント1.立地
見学は、実際に送り迎えをすることを想定した手段や経路で行った方がいいです。
「大通りの一本道だから楽勝だと思っていたら、途中で歩道橋があった!」
「意外と急な坂道で、雨が降った時は自転車で通うのは難しそう」
「近道だと思っていた道が、ベビーカーが通れないほどの狭い道だった」
これはすべて私が経験したものです。
所要時間なども測っておいて、実際に何時にお見送り&お迎えができるのかをシミュレーションしておくことも大切ですよ。
また、雨の日など天候が良くない時の所要時間も知っておくと、朝の時間に余裕がもてるはずです。
2.保育士さんと園児の様子
保育園に着いたら。保育士さんの言葉かけや園児が笑顔で楽しく過ごしているかを確認しました。
大切な我が子を長い時間預けることになる保育園。園長先生のお人柄も大切ですが、日頃子どもに接する保育士さんの様子もぜひ確認してみてください。
3.保育時間
フルタイムで復帰予定のママは要チェック!
延長保育をやっているかどうか、年度により変わる場合があるので個別に園に確認してみてください。
4.持ち物の確認
毎日お弁当を作らないといけない、布おむつのための専用パンツを用意しなければいけない、手作りの布団カバーが必要だった、など園が指定する持ち物は様々。
入園が決まった後にばたばたと準備しなくてもすむように、事前におおまかな持ち物を確認しておきましょう。
【保活の手順】 〜申し込み(認可保育園に4月入園の場合)〜
認証・無認可は直接申し込みとなりますので、園の規定に沿って進めてください。
今回は、世田谷区の認可保育園の申し込み方法についてお伝えします。4月入園の場合は、前年11月~12月ぐらいに申込期間が設定される地区が多いようです。
申込用紙をもらいにいく
まずは保育課から申込用紙をもらいに行ってください。書き損じがあるかもしれないので、2部もらっておくと安心です。
会社に書いてもらわなければいけない書類もある!
育休中の方は、「勤務証明書」など会社に記載してもらう書類がいくつかあります。
実は私、会社に書いてもらった「勤務証明書」の記載内容が誤っていたため、再度保育課に提出をしなおした経緯がありました。
やはり、余裕を持ったスケジューリングが大切だと実感しました。
希望の保育園はすべて書ける!
世田谷区の保育園申込用紙は第6希望までしか記入できませんが、別紙をつければ希望園全て記入できると職員の方が教えてくれました。
内定の可能性を少しでも広げるためにも、別紙をつけて10園ほど書きました。
全ての書類が揃ったら保育課に提出
会社記入書類も含めて全ての書類がそろったら保育課に提出します。郵送NGの自治体もあるため、提出方法は必ず確認してください。
私が提出しに行った時は、偶然にも冊子をもらいに行ったときの職員さんが担当してくださいました。
その場で赤ペンを持って記入内容を一緒に確認してもらえました。少々の書き漏れがあっても大丈夫。自分で書き足すこともできます。
さらに、「〇〇〇園が希望なら、×××園は記入しなくて大丈夫?」「4月開園予定の△△△園も意外と近くておすすめ」など、いろいろとアドバイスをくださいました。
こんな対応をしていただけたのも、締切日より余裕があったからこそ。丁寧な対応にとても感謝しています。
【保活の手順】 〜入園までにやること〜
世田谷区の認可保育園の入園承諾通知書は、2~3月にもらえることが多いようです。
通知書がもらえたら、次は入園準備。4月の入園式まで意外と時間がないため早めの準備が肝心です。
各園に必要なもちものを聞いたところ、共通して以下が必要となるようでした。
・ループ付き手拭きタオル
・ハンドタオル
・保育園バック
・着替え入れ袋
・エプロン(離乳食用)
・おむつ用ビニール
・掛・敷布団カバー
・スーパーのレジ袋(おむつ用)
・おしり拭き
ぜひ参考にしてみてください。
私の1歳児保活の結果は‥3月下旬に2園内定!
まもなく4月になろうとする3月の下旬、驚くことに同じ日に認証1園・認可1園から内定連絡をもらうことができました。
申し込みから内定連絡まで、およそ5か月。保活成功のカギは先手必勝でもあり、最後の最後まで忍耐強く待ち続けることでもあるのだなと実感しました。
ところで、なぜこんな遅いタイミングの内定連絡だったのか職員に聞いてみたのですが、3月に転勤や引っ越しが突然決まる方も多いのですって。
このタイミングでの連絡は、例外というわけではないようです。もう絶対無理だと諦めていたので本当にびっくりしました。
1歳児入園希望の方は、新園と受入年齢1歳~の園がおすすめ!
1歳児保活は、0歳児からの持ち上がりの園児がいるためより狭き門だと言われています。
ですが、新園と受入年齢が1歳児~の園は0歳児がいない分入りやすくなります。冊子で確認したところ、世田谷区は1歳児から受入の園が思いのほか多かったです。
自宅近くの保育園をチェックするだけでなく、上記のような視点で保育園を探すと入園の可能性は広がりますよ。
万が一保活失敗してしまったら・・?
万が一保活に失敗してしまうことも、このような時代だと多いにあり得ますよね。
やむを得ず退職をしなければいけないこともありますが、以下のような対応や働き方も可能です。
育休を延長できないか会社に確認する
調べたところ、私の会社は、子供が3歳になるまで育休取得が可能ということがわかりました。
最近では、1歳6ヶ月まで育休延長をしていて保育園に入れない場合は、2歳までなら「育児休業給付金」の支給も延長されます。
待機児童の多い世田谷区のママは特に、ぜひ参考にしてみてください。
子連れ出勤できる会社を探す
こちらの写真は、このカラダノートママ部を運営している(株)カラダノートの社内。(毎週実施しているおはなし会の準備中です♪)
ご縁があり、このような形で子連れ出勤しながらMTGをしたり仕事をさせていただいています。
最近では、子連れ出勤できる会社が増えているので、サイトで探してみるのも一つの手だと思います。
在宅勤務できる仕事を探す
パソコン1台あれば、リモートワークも可能!晴れている日は外で仕事をしたり、子供が寝た後に家でゆっくり仕事をするのもよさそうです。
自分の経験やスキルにあわせて、在宅勤務できる仕事を探してみるのもおすすめです。
保活内定のカギは先手必勝!
保育園内定のカギは、やはり先手必勝。私の周りでも、危機感を持って早く動いた人ほど内定を獲得していた様子でした。
先手必勝とはいえ、産休・育休中に大きいお腹や小さな子どもを連れて保育園見学をするのは意外と大変。そんな時こそ夫の協力が必要不可欠です。
早い段階から夫婦二人でじっくり話し合って、子どもにとって良い保育環境を見つけ出すことも保活成功には重要なポイント。
そして万が一保活に失敗してしまった場合でも、選択肢はいくつか用意されています。ちなみに私は、保活の経験からフリーランスに転向することを決意しました。
子どもが生まれると、今までと同じ働き方を続けることが難しく感じることも多いはず。
それをふまえて、仕事と育児をどのように両立していけばよいか、まずは夫婦で話し合うことから始めてみるのも良いですね。
(Photo by:https://www.photo-ac.com/)