出産したら何も問題なく母乳も出るようになると思っていた人は多いのではないでしょうか。しかし、実際は母乳がうまく出ないと悩む人が多くいます。


今回は、そんな授乳トラブルについて、先輩ママたちにアンケート調査を実施。


母乳が出ない時、先輩ママたちはどのようにして対処したか。ぜひ、ご自身の授乳の参考にしてください。       


この記事の目次

母乳がでないことに悩んだことがあるママは生後0ヶ月が最多

アンケートによると、先輩ママたちの母乳トラブルは、赤ちゃんが生後0ヶ月が最多でした。

私自身も、赤ちゃんが生後すぐのときに、たった20mlの母乳を出すのに30分以上かかって、大変だなぁ…と思った記憶があります。


それでも、産後3ヶ月ほどすると、ほとんどの人が母乳トラブルを克服していることがわかります。やはり慣れてくると問題なく母乳が出るようになるのでしょうか。

みんなどんな対処を行ったのか聞いてみました  


母乳が出なくて悩んでいるママたちは、どのようなことをして授乳トラブルを解決したのか聞いてみました。

1.書籍・インターネット等で対策を調べた

困ったことはとにかく検索。今はスマホひとつで、気になったときや時間のあるときに検索できるから便利ですね。動画投稿サイトで解決につながるような動画を見ながら授乳を行っている人もいました。


スマホを目の前において、見ながら試行錯誤できるのはいいですね。


2.親・家族・友達に相談した

親や友人、身近な先輩ママに相談する人も多かったです。身近な人に、「私も最初の頃は母乳が出なかった」と言ってもらえると安心しますよね。


身近だからこそ、少し突っ込んだ話もできるのではないかと思います。


3.助産師訪問時に相談した

出産後、地域の助産師さんの訪問や健診などの機会に助産師さんと話せる機会があります。


そのような機会を使って、授乳トラブルを相談するのもおすすめです。

助産師さんはたくさんのママさんの話を聞いていますので、自分と似たような状況の人の話も聞けるかもしれません。


私も、出産後に地域の助産師さんが自宅を訪問してくれる機会がありました。そのときに母乳があまり出ないと、相談に乗ってもらいました。


4.食事に気をつけた

いい母乳はママの健康的な食事から。そう言えるほど、ママの食事は大切です。規則正しい生活と栄養バランスの良いものを食べることがポイントです。


母乳が出る食べ物や飲み物をいろいろと紹介されているウェブサイトなどはありますが、私の周りで母乳が出ないと悩むママたちが試していたのは、たんぽぽ茶が多かったです。


もしかしたら、お水やノンカフェインのお茶など、水分を多く摂るだけでも違ったのかもしれませんが、試してみても良いかもしれません。


5.出産した病院で相談した

病院で相談する人も多くいました。妊娠中からママのことをよく知る病院の先生に相談できると安心ですよね。


6.専門の母乳外来で相談した

出産後、しばらくしても全く母乳が出る気配がない、もしくは、胸が張っているのに母乳が出なくて困っているママさんは意外と多いもの。


食事に気をつけたり見聞きしたことを試しているのに改善しないと困っているママの駆け込み寺のような存在が母乳外来です。


マッサージなどの施術により、母乳が出るようになったり、胸のハリが楽になったというママが多くいました。

どれぐらいでおっぱいが出るようになった?


母乳が出ないことに悩んだママたちは、その後どのくらいで母乳が出るようになったのでしょうか。

                   

【ママの体験談】

・まだ少ないままだが少し増えた。混合にした。(30代後半のママ/お子様の年齢 生後4~6ヶ月)


・完ミに移行した(20代後半のママ/お子様の年齢 生後7~9ヶ月)


・少ない量だが飲ませて、後はミルクを飲ませてます。(30代後半のママ/お子様の年齢 1歳〜1歳6ヶ月)

アンケートの結果、ひと月以内に母乳が出るようになった人が全体の7割にものぼりました。とにかく最初のひと月は出ないと悩むママが多いことがわかります。


どうしても母乳が出ないと悩むママは、ミルクで補完したり、完全ミルクに移行したりして対応しているママもいました。


私も時間のあるときに搾乳たものを使ったり、ミルクを使ったりして対処していました。

母乳・授乳の困ったはおっぱい以外にも…  


母乳が出ない以外にも、授乳に関するトラブルはさまざま。ママたちはどんなことに悩まされたのでしょうか。

1.     おっぱいがカチカチになる

おっぱいが張ってしまうというママは搾乳することでケアしている人が多いようです。


 【ママの体験談】

・おっぱいが張って痛かった。搾乳したら、スッキリした。(30代前半のママ/お子様の年齢 1歳7ヶ月〜2歳、妊娠中)


・2時間空くとすぐカチカチに張るから搾乳ばかりしてました。搾乳器がなかなかうまく使えず毎回手で絞ってたので搾乳が憂鬱になってました。(20代後半のママ/お子様の年齢 1歳7ヶ月〜2歳、生後4~6ヶ月)


・遊び飲みが始まった頃、なかなか飲んでくれず、おっぱいがカチカチになった時は大変だった。(30代前半のママ/お子様の年齢 4歳以上、生後4~6ヶ月)

搾乳器はコツをつかむまでが大変なのと、ママによっては搾乳器では母乳を出しづらいという人もいるようで、苦労されている人が多いですね。


手で絞るのが一番早いようにも思えますが、一日に何度も搾乳していると手の疲れも心配です。


2.乳腺炎

乳腺炎になってしまうママも多いようでした。具体的にはどんな症状なのでしょうか。


 【ママの体験談】

・初めて赤ちゃんがうまく飲まずおっぱいかすれいたかった。授乳するたび子宮が痛みつらかった(20代前半のママ/お子様の年齢 3歳〜4歳、妊娠中)


・新生児の頃は、うまく吸えなくて、お腹が満たされず泣くことが多く、眠れない事が多かった。


また、乳腺炎は、インフルエンザに似た症状で頭がガンガン痛く、大変だった。病院受診も、待つ時間が長くて、辛かった。(30代後半のママ/お子様の年齢 4歳以上、生後7~9ヶ月)


・乳腺炎乳腺で高熱がある中での授乳がつらかった。(30代前半のママ/お子様の年齢 生後4~6ヶ月)

毎日の授乳だけでも大変なのに、インフルエンザのような症状の中での授乳は、想像するだけでもとても大変。


高熱に耐えながらも授乳するママの姿は、赤ちゃんへ愛情として伝わったのではないでしょうか。


3. おっぱいのしこり・白班

おっぱいのしこりや白班に悩まされるママも多いようです。実際にどのような症状だったのでしょうか。


 【ママの体験談】

・おっぱいがしこりになると熱が出てたいへんだった。(30代前半のママ/お子様の年齢 1歳〜1歳6ヶ月)


・胸が張って痛いけれど、一度にたくさんの量が飲めなくて1〜2か月はしこりが常にあってシャワーを浴びるだけでも辛かった。(30代後半のママ/お子様の年齢 生後4~6ヶ月)


・しこりや白班を繰り返すこと。(30代後半のママ/お子様の年齢 3歳〜4歳、生後2~3ヶ月)


・しこりがなかなかとれなかった。乳首が固く痛かった。(20代後半のママ/お子様の年齢 生後3歳〜4歳、2~3ヶ月)

おっぱいのしこりは、熱が出たり、痛みが出たりと憂鬱な症状に悩まされるママが多いようです。



しこりや白班は、治ったと思ってもまたできたりと症状として繰り返されてしまうのはつらいですね。


4. 出過ぎる

母乳が出ないと悩むママがいる一方で、母乳が出すぎて困るというママも多いようです。


 【ママの体験談】

・母乳が出すぎてしまう事子どもがむせる。(20代前半のママ/お子様の年齢 生後2~3ヶ月)


・母乳が出すぎで、月齢が小さい時はよくおっぱいがガチガチだった。(30代前半のママ/お子様の年齢 4歳以上、生後4~6ヶ月)


・母乳が漏れてブラや服が濡れる。(30代前半のママ/お子様の年齢 生後2~3ヶ月)

母乳が出ないママからすると、子どもたくさん母乳をあげられてとても羨ましい状況です。

でも、母乳が出すぎるのもすぐに胸がパンパンになってしまったり、母乳パッドが手放せなかったりと、大変なことは多いのがわかります。


出すぎで、半年くらいはケーキなどの甘いものを食べないようにしていたというママもいて、大変そうでした。

5. 乳首が切れる

母乳が出ないに続いて、多く聞く授乳の悩みがこの「乳首が切れる」です。乳首に傷ができたりすると授乳するにも一苦労。


痛みをこらえて授乳しているママも多くいました。


【ママの体験談】

・赤ちゃんがうまく片方の乳首を吸えなかった。搾乳で腱鞘炎、睡眠不足、乳首がぱかっと割れたまま3ヶ月ぐらいまで痛みの中で授乳した(30代後半のママ/お子様の年齢 1歳7ヶ月〜2歳、妊娠中)


乳首の吸い方が悪かったり、噛まれたりして乳首が切れてしまい痛かった事。(30代前半のママ/お子様の年齢 3歳〜4歳、新生児(生後1ヶ月未満))


歯が生えて来た頃からよく噛まれて大変だった。そのせいで乳首が切れることが多々。(~20歳のママ/お子様の年齢 生後7~9ヶ月

月齢が低いうちから乳首が切れてしまい授乳が大変になったママもいました。一番多いのは、子どもの歯が生え始めてからです。


噛まれたり、遊び飲みをされて乳首が傷ついてしまうというケースが多いようです。乳首に傷がついている状態での授乳は本当に大変ですよね。


私も痛みをこらえながら授乳しており、つらかったのを覚えています。

6. その他

ママの授乳による悩みはまだまだ尽きません。ほかにはどんな悩みがあるのでしょうか。


【ママの体験談】

・とにかく世の中が母乳主義すぎるので、ミルクを使うことを後ろめたくさせていた。(30代前半のママ/お子様の年齢 1歳〜1歳6ヶ月)


・2人目は完母だったため、人に預ける事が出来ませんでした。(30代後半のママ/お子様の年齢 4歳以上、新生児(生後1ヶ月未満))


・寝れない。代わりがいない。薬も飲めない(30代前半のママ/お子様の年齢 生後10~12ヶ月)

*授乳中は全く服薬できないわけではありません。医師に相談しましょう。


私の周りでも母乳育児にこだわっている人が多かったです。そのため、確かにミルクを使うことに後ろめたさを感じるママもたくさんいました。


ミルクはミルクのいい面があると思います。無理せずミルクに頼るのも手ですね。


完全母乳は自分の代わりがいないという悩みも多くあるようですが、搾乳したものを冷凍保存してパパやおじいちゃん、おばあちゃんに授乳を頼んでしまうのもよいかと思います。

授乳トラブルはつきもの。それでも授乳できる喜びを感じたい


母乳が出ない、おっぱいが張っている、しこりができる、乳首が切れるなど、授乳トラブルは数知れず。


それでも「わが子を母乳で育てたい」と頑張るママが多いことに感動しました。


授乳は一つの親子コミュニケーション。ママの腕の中で母乳を飲んでいた子供には、きっとママのぬくもりや愛情が伝わっていることでしょう。


だからといって、母乳育児でないママも肩を落とさないで。

子供はママの笑顔が大好きです。母乳で無理してつらい顔をしているママになるくらいなら、ミルクを頼ってもいいと思います。


【調査概要】

期間: 2017年8月1日~8月13日

方法: カラダノ―トママ部調査

対象: 妊娠・育児中のママ部ユーザー(N=745)
(Photo by:写真AC