育児をしているとどうしても子どもの様子に目が行きがちですが、ママ自身のおっぱいケアもとても大切です。


セルフケアもいいですが、誤ったケアをしてしまうと乳腺炎などのおっぱいトラブルにつながるからです。


できるなら、断乳・卒乳までおっぱいケアをしっかりしてトラブル0を目指したいもの。


実際私が経験した、母乳外来での断乳経験についてまとめました。


さらに937人ものママたちの断乳のタイミングとおっぱいケアについてアンケート調査の結果もご紹介します。


ぜひ、先輩ママたちの経験を参考にしてみてください。


この記事の目次


断乳・卒乳後のセルフおっぱいケア~絞るのではなく圧抜きを~


断乳・卒乳は子どもがおっぱいをやめるだけでは終わりません。


今まで授乳していたのに、いきなりおっぱいが吸われなくなったからといって、ママの身体は母乳を作ることを急に止めることはできないからです。


そのため、断乳前後にはおっぱいケアが必要になってきます。


絞ると授乳と勘違いするかも?圧抜きで断乳ケア

断乳後、乳房が張って痛くなることがあります。


その時に断乳ケアと思い込み、独断で授乳と同じくらいの量の母乳を絞ってしまうのはNG。


何故なら身体が「まだ授乳している」と勘違いし、おっぱいが作り続けられてしまう可能性があるからです。


乳腺炎になっていないようであれば、無理に絞るのは控えましょう。

絞らずにいれば徐々に母乳の分泌は減っていきます。


しかし、あまりにも乳房が張って我慢が出来ない時は、おっぱいを押したり、持ち上げたりして圧抜きのおっぱいケアをしてあげてください。


圧抜きの際は母乳パッドを使おう!

断乳後のおっぱいケアとして圧抜きをすると、母乳が出てきて衣服を汚してしまう場合があります。


その際は母乳パッドを使うのがおすすめです!


母乳パッドがない場合は、ガーゼなどをはさんでやると衣服を汚さずにすみますよ。

 

無理な断乳ケアはNG!病院(母乳外来)での相談がおすすめなたったひとつの理由


無理な断乳ケアやおっぱいのケアをせずに断乳をするのはよくありません。


ケアを怠ると、乳腺炎などのおっぱいトラブルを起こす可能性があるからです。


母乳外来の助産師さんからアドバイス

私が母乳外来の助産師さんに聞いたところ、


断乳を行う場合おっぱいに溜まっている母乳を最後まで出し切った方がよい


とのことです。


理由としては、乳腺に蓄積したままの状態だと、乳がんを含むおっぱいトラブルにつながるケースがあるからだそう。


このような話を聞くと、独断でのおっぱいケアは少し不安になりますね。


また、授乳中は乳がん検診を受けることができません。


母乳外来に通うことで、一緒に乳がん検診を行ってくれる産婦人科もあります。


病院の他にも、電話相談や区役所の母乳相談、助産院で相談したり診てもらうことも可能です。


断乳ケアに不安なママだけでなく、断乳や卒乳が近づいてきたママはお近くの母乳外来で一度、相談してみるのがオススメですよ。


母乳外来で断乳ケアの3つのメリット


母乳外来など専門家と相談しながらの断乳ケアを行うと3つのメリットがあります。


①おっぱいトラブルの予防

母乳の出方や量は人それぞれ違います。


そのためセルフで間違った断乳・卒乳ケアをしてしまうことで乳腺炎などのトラブルになることも。

母乳外来で個々にあった適切なケアをしてもらうことで予防に繋がります。


②ママと子に合った「断乳」プラン

断乳には母子ごとに理由が異なります。


「入園前に計画的に断乳したい」

「自然に卒乳しそうだからケアしたい」

「夜間断乳だけしたい」


など状況はさまざまです。


母乳外来であればその人の状況に応じて断乳ケアができます。

そのため、ママのおっぱいだけでなく子どもへの気持ちへも寄り添うことができるので、不安の払しょくに繋がります。


③圧抜きの負担が減る

断乳ケアの圧抜きはママ自身で行うと、うまくできない場合時間がかかってしまい負担に感じることも。


また、母乳を自分でしぼり出す作業がメンタル的に負担を感じるケースもあります。


私の断乳ケア体験談~母乳外来記録~


私の場合は、子どもが11か月の頃突然おっぱいを欲しがらなくなりました。


いつものように、早朝に起きておっぱいをあげようとしたところ「いらない」と首を横にふるのです。


その日は一日おっぱいを飲まず、ごはんを良く食べていました。


妊婦時代からお世話になっていた病院から、


「卒乳や断乳をする際は、必ず相談してね。おっぱいトラブルの原因になるから。」

 

と言われていたことを思い出し、電話で「母乳外来」を予約しました。


受診した母乳外来は「子連れOK」

最近の母乳外来は、子連れOKのところも増えてきているようです。

(この体験談は2020年以前のものです。新型コロナウィルスなどの感染症対策で院によって方針が異なりますので事前に確認するようにしてください)


私がおっぱいマッサージを受けている間は、子どもは「いないいないばぁ」のDVDを見て楽しんでいました。


泣いてしまうこともありましたが、助産師さんが一生懸命あやしてくださいましたよ。


断乳完了までの計画を助産師さんと相談する

最初に受診した際、最近の授乳状況について聞かれました。


■聞かれたこと
・一日の授乳回数
・1回の授乳時間
・左と右のおっぱいの量
・離乳食の回数と進み具合
・子どもが欲しがっているかどうか
(精神的な安定のためにおっぱいを欲しがっていないかの確認)

そのうえで、


①いつ頃までに断乳完了するのが適当か

②どのように授乳回数を減らしていくか

③断乳までの母乳外来への受診回数


を相談しました。


おっぱいマッサージを受ける

「もうでなくなってきていると思っても、実はおっぱいが溜まっている」


という話を何回かされました。


そのため母乳外来に受診すると、おっぱいが出なくなるまで、だいたい1時間ぐらい搾り取りをしてくれました。


おっぱいのケアはしっかり研修を受けたプロの助産師さんにお任せするのが一番です。

このマッサージは、やはり素人では難しいからです。


さらに、お母さんと赤ちゃんによりトラブルの内容は異なるもの。


おっぱいケアと言われると、どうしてもおっぱいへの対処方法ばかりになります。

しかし、助産師さんと相談すること自体がおっぱいケアのひとつ。


気になることは、このおっぱいマッサージの間にしっかり相談して、一緒に解決方法を探るのがおすすめです。


授乳回数が0になるまで、何度も相談できる

私の場合は、ほとんど卒乳に近い状態での受診でしたが、卒乳や断乳完了までしっかりと助産師さんがケアしてくれます。


気になるお値段は、3回受診で10,000円

この値段を高いと取るか安いととるかは、人それぞれだと思います。


周りのママ友に話したら、高いという反応も多くありました。


しかし、卒乳から1年以上経った今も大きなトラブルがなく過ごせているのは、母乳外来にしっかり通いおっぱいケアをしたおかげだなと感じています。


断乳ケアで病院(母乳外来)に行ったママたちの声


ママびよりでは937人のママたちに断乳に関するアンケートを実施。

断乳のときに病院に行ったと答えた先輩ママはわずか6%ほどでした。


■断乳するにあたり病院に行きましたか?


病院に行ったママたちは、なぜ病院に行こうと決意したのでしょうか。


断乳ケアで母乳外来に行ったママの声

乳腺が詰まりやすく、乳腺炎もよく起こしていたため、断乳することにより、再度乳腺炎を起こしたくなかった。」

 

(20代後半のママ/お子様の年齢 1歳7ヶ月〜2歳、妊娠中)

 

おっぱいがガチガチになった為、母乳外来にかかった経験があったから。」

 

(30代前半のママ/お子様の年齢 4歳以上、1歳7ヶ月〜2歳、妊娠中)  

参考:「断乳に関するアンケート」調査結果 実施期間:2017年8月3日~8月9日 有効回答数:937名


授乳中におっぱいトラブルがあったママが、断乳のタイミングで受診するケースが多いようです。


断乳時にもおっぱいのケアが必要だと、認識されているからかもしれません。


乳腺炎は相当痛いと聞きます。

私の友人も出産早々に乳腺炎にかかり、インフルエンザのような症状で苦労したとのこと。


節々が痛いうえに、おっぱいも痛く高熱が数日続くのは耐えられないですよね。


授乳中におっぱいトラブルが多かったママは、断乳ケアでも病院を受診することをおすすめます。


母乳外来での相談は、「断乳前」に行おう


周りのママたちのなかには、乳腺炎や乳がんなどの重大なトラブルに発展する前に、病院や母乳外来で相談に乗ってもらい、ケアしてもらっているというママも多数いました。


何事もそうですが、起こってから対応するより予防に努める方が負担が少ないからです。


断乳ケアの母乳外来も「断乳を始める前」、「断乳を始めた初期」に行くのが基本です。


「断乳する」と決めても母乳の量はすぐには減らない

断乳後、胸が張ってしまったり、ガチガチになったり、しこりができたりと、ママの体が断乳に追いつかずおっぱいトラブルが起こることもよくある話です。


何故なら断乳すると決めても、ママの胸の中で作られる母乳の量が急激に減るわけではないからです。


このような症状を放っておくと、しこりになって残ってしまったり、乳腺炎や乳がんなどのトラブルに発展しかねません。


断乳にあたって少しでも気になる症状があるときは、断乳前に相談しましょう。


断乳の方法や注意点などの説明を受け、断乳中は定期的に母乳外来でおっぱいの状態を確認・ケアしてもらいます。

 

もちろん、断乳してから受診するのも大丈夫

基本は断乳前に相談するのが望ましいですが、断乳後も不安なママは断乳後の相談ももちろんOK!

「断乳したけどおっぱいケアをどのようにしていいのかわからない…」と悩むママは、助産師さんによる排乳ケアマッサージもいいかもしれません。


病院に行かなくても何もトラブルはなかったというママもいます。

しかし、万が一に備えて、近隣の母乳外来を調べおくと不安が軽減されますよ。


断乳後のおっぱいは垂れる?!断乳ケアのブラ選び


乳腺炎などのトラブル以外にも「おっぱいが垂れないようにする」などバストケアとしての断乳ケアも気になる、という人もいらっしゃるでしょう。


断乳直後は一時的にバストアップする可能性有

断乳後は母乳がつくられなくなるため、バストサイズは妊娠前に戻ります。


しかし、断乳直後はまだまだ母乳が作られており、授乳されないことで一時的にバストサイズが大きくなることも。


そのため、断乳直後はバストの変化に対応するノンワイヤーのブラがおすすめ。


下着メーカーのワコールからも卒乳後の胸のことを考えたママのためのリラックスブラが出ています。

参考:授乳期が終わってからのブラ選び、どうしてる?ママたちの気持ちに寄り添う「GOCOCi」(Wacoal)

 

断乳後のケアブラ(補正下着)で垂れるのを予防

断乳、卒乳後は母乳をつくらなくなるため胸の張りがなくなります。


妊娠前のバストサイズに戻るのですが、以前よりも小さくなる、形が崩れる、垂れてくる可能性があるんです!

一度膨らんだ後しぼむとしわしわになる風船のイメージに近いかもしれません。

特に妊娠前からバストが大きかった人ほどその傾向があると言われています。


乳房の形が変化するのは、子育てを頑張っている証のひとつであり、誇らしい変化だと思います。

しかし、でもやっぱり気になる…!という人だっているはず。


そんな方は以前のバストの位置に戻すための補正下着がおすすめです。

断乳後、母乳のトラブルが出ないようなら補正下着を着用してみて。

 

先輩ママたちの断乳のきっかけやタイミングのまとめ


断乳したきっかけをママたちに聞いてみました。


1.子どもがしっかりごはんを食べるようになったから

子どもがある程度の食事量をしっかり取れていると、頻繁にお腹が空かなくなります。


食事から水分もしっかり取れているためのどが渇きづらく、断乳しやすい傾向にあるようです。


2.ママのおっぱいの出が悪くなったから

おっぱいの出が悪くなって、仕方なく断乳するママも多いことがわかりました。


ママも子どもも準備ができていないまま断乳してしまうことになるため、可愛そうに感じてしまうママも多いようです。


3.ママ自身が断乳のタイミングを決めていた

断乳のタイミングを事前に決めていたという意見も多く見られました。


「1歳になったタイミングで」

「2歳になったタイミングで」

「下の子を妊娠したから」


など、区切りのいい時を見つけて断乳しているママが大勢いましたよ。


4.子どもの方からおっぱいを求めなくなった

実は我が家もこれでした。


ある日いきなり、おっぱいをあげても首を横に振るばかり。

一切飲もうとしませんでした。

その日がきっかけで卒乳が進んだことを思い出します。


しかし、こればかりはそれぞれのお子さんのタイミングがあるので、ママ側のコントロールが難しいですね。


子どもから自然とおっぱいを離れることを「卒乳」と呼びます。


「断乳ではなく、卒乳してほしい(=自然とおっぱいを離れてほしい)」と願うママも多いようです。


子どもの方から卒乳してくれると、ママもとっても楽で良いですよね。

参考:「断乳に関するアンケート」調査結果 実施期間:2017年8月3日~8月9日 有効回答数:937名


先輩ママに聞いた断乳方法


断乳を始めたママたちは、どのような方法で断乳を行ったのでしょうか。


【ママの体験談】

「この日におっぱいさよならするよ」と知らせ、その日からあげなかった

 

(30代後半のママ/お子様の年齢  1歳7ヶ月〜2歳、新生児(生後1ヶ月未満))

 

夜間の授乳を止めてから、添い乳を止め、徐々に日中の回数を減らしていった

 

(20代後半のママ/お子様の年齢 1歳7ヶ月〜2歳、妊娠中)

 

カレンダーにおっぱいを辞める日を書いて、毎日子どもと確認。

 断乳当日は絆創膏を貼り、更に絵を書いた。

 

(20代後半のママ/お子様の年齢 1歳7ヶ月〜2歳、妊娠中)

参考:「断乳に関するアンケート」調査結果 実施期間:2017年8月3日~8月9日 有効回答数:937名


子どもにやめる日を言い聞かせてから実行すると、子どもも心の準備ができてスムーズに断乳できているようですね。


断乳は子どもだけでなくママにとっても大事な育児の通過点。おっぱいケアは大切


今回のアンケート調査から、断乳のタイミングで母乳外来に行く方はまだまだ少ないことがわかりました。


しかし、断乳時には母乳外来でおっぱいを診てもらいケアしてもらうことをおすすめします!


母乳が出るタイミングと同じで、母乳が止まるタイミングもママの体の中では大きな変化が起こります。

ケアしてもらう方が安心して母乳育児を終えることができますよ


特に授乳中に詰まりやすかった人や乳腺炎になった人、授乳が終わることにさみしさや変化に対する不安等を抱えている人もプロに相談してみましょう。


授乳が終わっても育児は続きます。

授乳が終わっても女性の胸はずっとあなたのもの。

大事な大事な体の一部です。


「お疲れ様でした、これらからもよろしくね!」

の気持ちを込めてケアしてあげてくださいね。