働く女性が妊娠した時、喜びと同時に、この先今の仕事をどうするかという岐路にも立たされます。もし退職を選ぶなら、人生の道筋を大きく変える決断になります。育児と両立して働き続けていくにも不安はつきものですね。

そこで、今回は先輩ワーキングマザーの皆さんに実態と本音を聞いてみました。早速見ていきましょう。


この記事の目次

育児をしながら仕事。みんなの職種は?


アンケートに答えてくださった仕事をしているママの約68%は、産休・育休中を含めた正社員でした。


そのうち、約半分が一般職、3割強が専門職、1割が総合職という内訳でした。


正社員の次に多かったのがパートタイムやアルバイトで働くママ。全体の4人に1人の割合です。


産後の働き方変えたい・実際に働き方を変えたママが大半

出産を機に何らかの形で働き方を変えたいと思っている方が7割を超えました。

時間や仕事量を減らしたいママが5割弱

半分以上のワーキングマザーが、産前の仕事の時間を産後は育児にも割り振りたいと考えていました。時短勤務に変えたり、負担を減らすなど、仕事と育児を両立できるバランスを取ろうとしているようです。


【ママの声】

・保育園の登・下園のために、出社時間を遅らせたい(20代後半のママ/お子様の年齢 生後2~3ヶ月)

・今の会社は大好きなので辞めたくはないが子どものことを考えるとカレンダー通りに休めたらなーと思います(30代前半のママ/お子様の年齢 生後2~3ヶ月)

・保育園に入れるので通常20時退社なので時間を早めにしたい(20代前半のママ/お子様の年齢生後2~3ヶ月)

私自身は、妊娠前はフレックス制で終電帰りも多く、仕事中心の生活をしていました。しかし、出産し、1歳になったばかりで仕事復帰した時には、可愛い盛りの子供との時間をなるべく確保するために時短勤務を選びました。


それでなくても住んでいた地域の保育園はどこも激戦で、預けられる園が遠ければ通勤時間にも影響が。フルタイムでは保育園の預かり時間内に収まらなかったかもしいれないと思っています。


働きやすい環境を求めるママも2割

部署の変更、もしくは会社自体を変えたいと考えているママが合わせて2割弱いらっしゃいました。


在宅で仕事をしたい、と考えるママも約5%。子供の園や学校の時間、土日の休みや行事等、産前とライフスタイルが変化すれば、働きやすい環境も変わってきますよね。


【ママの声】


・土、日、祝休みのところが良い(30代前半のママ/お子様の年齢 生後7~9ヶ月, 3歳〜4歳)

・営業職な故に、営業売上のみで評価されることに不満があり、正しく評価されないので、内勤の他部署へ異動したい。(30代前半のママ/お子様の年齢 生後4~6ヶ月, 4歳以上)

・もっと仕事内容の少ない職場に行きたい。負担が大きすぎる。(20代後半のママ/お子様の年齢 生後4~6ヶ月, 3歳〜4歳)

・朝早く夜遅い為、保育園の送り迎えやご飯お風呂を母に頼る事が多い為、働きやすい時間の会社へ転職したい。(20代後半のママ/お子様の年齢 1歳〜1歳6ヶ月, 4歳以上)

保育園に預けたばかりの時期はよく熱も出します。さらに、赤ちゃんがまだ夜泣きもする時期に仕事復帰をしたら、ママも慣れるまでは育児との両立でかなり身体が大変。そのため、子育てしながら働きやすい環境もママにとっては重要なポイントです。


実際にアクションを起こした先輩ママ達

子供との時間を増やすために、正社員からパートやフリーランスに切り替えた方、在宅勤務を増やした方も。自宅近所で新しい勤務先を探したり、実際に転職された方もいらっしゃいました。


ワーキングマザーはとにかく時間がないのと体力勝負なところがあります。悩んだ時には、一つの職場や働き方にこだわらず、自分と子供にとって良い働き方をもう一度考えてみてはいかがでしょうか。


とはいえ、どんなことがポイントになるのでしょうか。


育児と仕事の両立で外せない5つのポイント


皆さんの声から多かったものを5つご紹介します。


ポイント1.子供の病気など突発的な休みに対応できる職場

76%の働くママが、「絶対に必要」なポイントと回答。他と比べても圧倒的です。たくさんの子どもと一緒に生活する保育園は感染症にかかりやすいですし、急な発熱で保育園から呼び出しがあることも。


私の住んでいる地域では病児保育(病気の時も病院内で一時保育をしてくれる制度)をしてくれる病院もありますが、枠も多くないですし、高熱の時などは心配ですよね。


ポイント2.女性やママに理解がある職場(気兼ねなく子供の話ができる等)

56%と過半数の方が「絶対に必要」と回答。


雑談として子供の話ができるかどうか、というよりも、例えば時短勤務の取得や、子供の都合で早退をしなければならない時の理解や協力といった意味合いが大きいのではないでしょうか。


休憩時間など歓談の際には、育児相談や子供の話題も気兼ねなく出来ると嬉しいですね。


ポイント3.出社時間が調整できる(満員電車を避ける・多少の遅刻は許容範囲)

こちらは少しトーンダウンして、「できれば嬉しい」といったところのよう。


保育園の激戦区では、希望通りの保育園には入れず、遠い園でもなんとか入れて通っているケースもあります。


自宅近くではなく職場や職場近くの保育施設に預けることも。そんな時、ぎゅうぎゅう詰めの満員電車に赤ちゃんが乗るのは危ないですよね。


私自身も、職場に元々ある時差出勤制度のおかげで助かりました。満員電車を避けて早く出社した分は早く帰れたので、夕飯の支度にも少し余裕が持てました。


ポイント4.家族のイベント時など、有給・休みがとりやすい

こちらもポイント2の「子育てへの理解」に通じるかもしれません。


4割弱の方が「絶対に必要」、約3割の方が最も比重の高い「できれば嬉しい」を選択しました。


ポイント5.世帯年収を増やす(減らさない)

ワーキングマザーに限らず、働く理由において収入は大きなポイント。


こちらは3割強の方が「絶対必要」と答え、「できれば嬉しい」のニーズもそれに続きました。


仕事と育児の両立は大変。働くママの気持ち



働くことが大変と感じる瞬間って?


ワーキングマザーは本当に忙しいもの。それ故に我が子との時間が充分に持てないことも悩みの種のひとつ。たくさんいただいた生の声をご紹介しますね。


とにかく忙しい!

【ママの声】

・保育園から帰ってきたらバタバタしてゆっくり遊んであげる時間が減った(20代前半のママ/お子様の年齢 1歳〜1歳6ヶ月)

  • ・仕事後は戦場のような忙しさ。何もしないパパにイライラしてしまう。(30代前半のママ/お子様の年齢生後4~6ヶ月, 4歳以上)
  • 帰りが遅くなる為、早く寝かせてあげたいのにできない。朝も早起きさせて、急がせてイライラする。(20代後半のママ/お子様の年齢 1歳〜1歳6ヶ月, 4歳以上)
  • 迎えに行ってからがバタバタなので話を聞く時間が限られている(30代後半のママ/お子様の年齢生後4~6ヶ月)
  • 送り迎えの時に時間に終われて「早く」が口癖になってしまう(20代後半のママ/お子様の年齢生後2~3ヶ月, 1歳7ヶ月〜2歳)

私自身、朝は支度に精一杯でバタバタ出かけ、保育園にお迎えに行く時間は秋冬なら既に暗く…。


帰宅後は夕飯の支度、お風呂⇒着替え歯磨き寝かしつけと怒涛に流れ。平日は公園で遊んだり、習い事をさせてあげる時間どころか、家の中でゆっくり遊ぶ時間もなかったような気がします。


ママの寂しさと申し訳なさ

特にこれから保育園に預けようと思っているママは、我が子がどう感じるかが気になるのではないでしょうか。


妊娠中や、赤ちゃんのママからのご意見が多かったです。心配になりますし、ママも寂しいですよね。

【ママの声】

できればもっと自分のそばで育てたいが、保育園に預けるしかないこと(20代後半のママ/お子様の年齢 生後2~3ヶ月)

  • 家で「お帰り」と迎えてあげられないのが辛い。寂しい思いをさせてしまうと思う。(30代前半のママ/お子様の年齢 妊娠中(妊娠中期~妊娠後期))
  • 保育園が朝早く夕方最後まで残っていて可哀想だし、疲れてしまって休日も満足に相手してあげられないのは本当に申し訳ないと思う。(30代前半のママ/お子様の年齢 妊娠中(妊娠中期~妊娠後期), 1歳〜1歳6ヶ月)
  • 保育園で初めてが多くなるのが寂しい(30代前半のママ/お子様の年齢 生後10~12ヶ月)

私も、特に長男を初めて保育園に預けた頃、同じ気持ちでいっぱいでした。


ですが、子供は2歳に近くなるにつれて、社会性が身に付きお友達との交流や園の遊びをエンジョイ出来るようになってきます。長男が園で楽しそうにしている姿を見るにつけ、罪悪感のようなものは次第に薄れていきました。


それでも、職場の先輩曰く、フルタイムに戻した時、子供が小学校に就学して、家にお母さんがいるお友達と出会う時、仕事で役職に就いた時、何度でもまた同じ葛藤がやってくるのだそうです…。ワーキングマザーの永遠のテーマなのかもしれませんね。


それでもやっぱり働いてよかったと感じる理由


「子供に寂しい想いをさせて可哀そう」とは限らないのかもしれません。こんなご意見もありました。


【ママの声】

  • 働いていた方が、離れる時間が多い為、子供の可愛さやありがたみが倍増する。自分自身も毎日が活性化する。自分の時間も作れる。(20代後半のママ/お子様の年齢 1歳〜1歳6ヶ月, 4歳以上)

私も同感です。一緒にいられる時間が短い分、密度を濃くしようとも思いました。


会社帰りの電車では、いつも胸が高鳴り、自然と笑顔になりました。母も子も、お互いに離れる時間で成長し、改めてお互いを大切に思えるのかもしれません。


また、収入があることも余裕が生まれることにつながります。


【ママの声】

子供には美味しいものを食べさせたいし欲しいものを買ってあげたい。色んなものも見せてあげたい!それには収入が必要だから働きます!(30代前半のママ/お子様の年齢 1歳〜1歳6ヶ月)

  • 収入をしっかりして、子どものやりたい事をやらせたい。また、働いて人の役に立つ方が生きがいを感じる(20代後半のママ/お子様の年齢 生後2~3ヶ月)
  • マイホームや、子どもの将来のことを考えると二人分の収入が必要だと思う。(30代前半のママ/お子様の年齢 妊娠中(妊娠中期~妊娠後期))

年単位で考えれば額も相当に。学費や夢のための資金、マイホームや親の老後など、子供の将来に使える貯蓄があって困ることはありませんよね。


他には、育児以外の時間がママの気分転換になるという声も。


【ママの声】

良い意味で子供だけに囚われず、様々な人と接し話すことが出来る。(20代未満のママ/お子様の年齢 生後10~12ヶ月)

  • 外に出ていろんな人と関わることで気分転換にもなるし、同じママと話をすることで悩みも少なくなる。(20代前半のママ/お子様の年齢 1歳〜1歳6ヶ月)

働く姿を見せることで、働く楽しさを伝えられる

長男は昨年保育園を卒園し今は小学生になりましたが、在園中、私の好きなところを「仕事をしているところ」と言っていました。仕事についても興味津々で、世の中には色々な仕事があること、経済のことを、身近なところから学ぶことができていたように思います。


休日のぐうたらな私より、平日の方がいいと言われてドキッとしたことも…。仕事を続けるには大変なこともあると思いますが、家族のために働くママのことを子供は見ています。ママ頑張ってるとか、ママかっこいい、と思ってくれているかもしれません。


今現在、産後も仕事を続けるかどうか迷っているママは、今回ご紹介した先輩ママ達のチェックポイントも是非参考にしてみてください。


【調査概要】

期間: 2017921日~925

方法: カラダノートママ部内アンケート調査

対象: 妊娠中・育児中のママ部ユーザー(N=4171

【画像】

photo AC