お子さんの出産まで楽しみな気持ちがある一方で、「なにをサポートしたらよいかわからない」と感じているプレパパもいらっしゃるのではないでしょうか。


今日はそんなプレパパに向けて、出産に関わる基本的な手当金の種類や支給タイミングをご紹介


この知識があれば大事なお金周りで苦労することも少なくなり、なにより奥さんにも「しっかり出産のこと考えているよ」というアピールにも繋がります(笑)


私自身も妻にとても感謝された経験がありますよ。どうぞ最後までお付き合いください。


この記事の目次

<パターン1>プレママが働いており、会社の産前休暇を取得している場合の手当金


早速、プレママの働き方をパターン別に確認していきます。


最初に確認しなければいけないのが、プレママ(=奥さん)が会社の産前休暇を取得しているかどうか。


これによって、加入する保険の種類も変わり、支給される手当金も変わってきます


ここでは、プレママが会社の産前休暇を取っている場合に受けられる出産に関する手当金について詳しく説明します。


1.プレママが会社の産前休暇を取得してい場合に受けられる出産関連の手当金

ここで確認するポイントは2点。


1.プレママが「雇用保険」に加入しているかどうか


2.プレママが「社会保険」に加入しているかどうか


順に説明していきますね。


1.雇用保険に加入している場合に支給のある手当て

プレママの勤務が「週20時間以上」という契約なら、「雇用保険」に加入しています


その場合は、下記の出産関連の手当金が支給されます。


1.育児休業給付金


<支給条件>

・育児休業を取得した雇用保険の被保険者


・休業開始前の2年間に賃金支払基礎日数11日以上ある月が12か月以上あること。


・育児休業後復帰予定であること。


ちょっと堅苦しいですが、要はこういうことです。


・雇用保険にプレママの名義で加入しておいてね!


・2年間のうち11ヶ月は11日以上働いてね!


・そして育休あけたらちゃんと仕事戻ってきてね!


・そうしたらお金あげるよ!


おわかりいただけましたか??


※注意※

プレパパの扶養にプレママを入れている場合には、プレママの勤務時間は「週20時間未満」となるケースがあります。


この際に申請するのはあくまで「プレパパ(被保険者)」になりますので、ご注意ください。


2.社会保険(健康保険)加入の際に出る手当て

プレママの勤務が「週30時間以上」の契約時間であれば、加入しています。よって、社会保険に加入していれば、自動的に雇用保険にも加入していることになります。


この場合、支給される手当金は下記の2つです。


1.出産手当金


<支給条件>

・健康保険の被保険者であること


2.出産育児一時金


<支給条件>

・健康保険の被保険者、もしくは被扶養者であること


※注意※

プレパパの扶養にプレママを入れている場合には、「出産育児一時金」をパパ自身で申請しなければなりません。


申請するのはあくまで「被保険者」になりますので、ご注意ください。


実際にいくらもらえるの?


ここまで読まれた方は、絶対に思ったはずです。記載した3つの出産関連の手当金はそれぞれ異なった計算方法があります。


ここでは、整理しながらご説明します。


1.育児休業給付金

ポイントは「180日(6ヶ月)」「月の給与支給額」「67%」「1日あたりの給付額」の4つ。


簡単に言うと、産休取得後「180日間」は「月の給与支給額」の67%を支給するけれど、180日を超えて職場復帰するまでの期間は「1日あたりの給付額」を計算して1ヶ月単位で支給しますね、っていう意味です。


細かく金額を確認されたい方は、以下を参考にして当てはめてみてください。


1日あたりの給付額:月の給与支給額(※)×50%÷30日


※給与明細の手取り前の金額


額面が20万の方は、一日あたり約3,333円もらえるということですね!)


2.出産手当金

ポイントは「標準報酬月額」「3分の2」「98日」の3つ。


「標準報酬月額」を1日あたり(30日)に換算し、その金額の「3分の2」に産前産後休暇の取得日数をかけた金額が支給されます、ということです。


予定日通りに生まれる場合は、産前産後休暇が「98日」になりますので、この「98日」を目安に手当の金額を計算するといいでしょう。


ただし!


先ほどの育児休業給付金との違いは、「標準報酬月額」が出産する場所によって変化する点です。単純な月収で計算するわけではないので、注意が必要です。


仮に出産する場所が東京都、自分の「標準報酬月額」が20万円、そして予定日通りの出産で産前産後休暇を取得するとします。


その場合は下記のように計算します。


20万円(標準報酬月額)÷ 30日 × 2/3 × 98日 ≒ 435,512円


おわかりいただけたでしょうか?


3.出産育児一時金

これが一番簡単!2018年4月現在、一律420,000円が支給されています。


産後、病院での支払いで相殺させるパターンと、一度こちらで建て替えた後に振込されるパターンの2種類がありますよ。


<パターン2>プレママが専業主婦の場合にもらえる手当金


ここまで読まれたプレパパの中には、こんな方もいるはず。


「あれ、うちのママ働いてないぞ・・・手当もらえるのかな・・」


大丈夫!ご安心ください。ちゃんと手続きをとれば上の3つの手当の支給を受けることができます。


プレママが専業主婦の場合は、おそらくほとんどのママがパパの扶養に入っていることが多いかと思います。


その場合保険の被保険者がパパになるので、会社の申請はパパで行う必要があります。


会社の総務に問い合わせれば3つの手当の話になるので、不安な方は問い合わせてみてください。


これらの手当金、いつ申請すれば良いの?


出産に関する手当金は勝手には支給されません。自分たちがきちんと申請して初めて支給されます。というわけで、ここではいつ申請すればいいかを簡単にまとめてみました。


基本的には、申請するタイミングはどの手当ても出産後になります。


ただ申請をスムーズに進めるポイントは「プレママが安定期に入ったらまずは会社(もしくは役所)に相談する!」ことです。


実際に申請をするのはプレパパかプレママのいずれかになりますが、手続きを進めるのは会社の総務や役所だったりします。


また、出産日や産休に入る時期も人それぞれです。万が一、切迫出産などで産休に入る時期が当初より早くなってしまうことも考えられます。


万全に出産を迎えられるように、事前に準備していくことがおすすめです!


出産関連の手当金、いつ支給されるの?


申請してもすぐにもらえるわけではありません。ここではそれぞれの手当金がいつ頃支給されるのか、整理していきましょう。


■育児休業給付金・・・育休開始日の2ヶ月後、その後は2ヶ月ごとに支給。


■出産手当金・・・・・産後4ヶ月後。


■出産育児一時金・・・「直接支払い制度」によって入院費用と相殺できる


出産育児一時金を除き、申請から少なくとも2ヶ月以上は支給までにかかるという点に注意です。


手当をあてにしすぎると、手元のキャッシュがない・・ということにもなりかねないので、支給されるタイミングうぃ踏まえて計画を立てておきましょう。


共働きの我が家の支給対象手当は?


我が家の場合は、妻が会社勤めだったので、雇用保険・社会保険には加入していました。そのため上記の出産に関する手当金はすべてもらうことができました。


幸いなことに僕も仕事柄、出産に関する手当関連には詳しくなっていたので、事前に妻とすり合わせて、会社に問い合わせる内容もはっきりさせることができました。


とはいえ、手当金の支給まで2〜4ヶ月のタイムラグがあり、一時的に自分たちの貯金を崩しながら生活をする、ということにもなってしまい苦労したのも事実


これを読んでいるプレパパはそのようなことがないように、事前にお金の管理をプレママと相談しておきましょう。貯金があるに越したことはありません


夫婦で協力してしっかり家計管理を

妊娠中の女性は、ホルモンバランスの影響もありちょっとしたことでイライラしがち。


でも、お金に限らず、夫婦一丸となって出産に向けて準備を進めていくことは、コミュニケーションを取ることにもつながりますし、きっと奥さんも安心するはず。


出産の痛みがわからない分、お金などの手当関連の事前準備がしっかりできればよきパパへの第一歩が踏み出せるのではないでしょうか。ぜひ参考にしてみてくださいね。


(Photo by:写真AC)