離乳食が始まると、気になるのは「どの食材をいつから与えてOKなのか」。日本は世界有数の魚食大国なので、慣れ親しんでいるお魚を早くあげたいママも多いはず。


しかし、離乳食の時期によっては食べられる魚、食べられない魚があるのです。今回は、魚の栄養や離乳食期に食べられる魚の種類などをみていきたいと思います。


この記事の目次

魚はタンパク質源!身体を作る源


「魚はいつから与えていいの?」という疑問の前に、まずは魚の栄養についてみていきたいと思います。


魚にはタンパク質が含まれている

魚には三大栄養素のひとつであるタンパク質が多く含まれており、タンパク質にはこんな働きがあります。


・病気やけがに対する抵抗力治癒力を高める
・筋肉を強くする
・神経の働きを良くし、精神的認定させる
・脳の働きを活性化する

(引用文献:最新版 からだに効く栄養成分バイブル)

 

魚はタンパク質の宝庫

タンパク質を多く含む食品をみてみると、魚は多く含まれている食品だということがわかります。


ほんまぐろ赤身/26.4g

かつお(春獲り)/25.8g
うなぎ蒲焼き/23.0g
豚もも肉/20.5g

鶏もも肉(皮つき)/15.9g
和牛ばら肉/11.0g


離乳食期は「栄養摂取」<「食事を楽しむ」


離乳食から幼児食にかけて必要なタンパク質量は以下の通りです。


(引用:厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2015年度版)概要

 

なお、母乳のタンパク質量は100gあたり1.1g。


離乳食をはじめる前の栄養が母乳だけの頃で、タンパク質は目安量をおおよそ摂取しているということになります。


ミルクについても、母乳の栄養素に基づいて各メーカーが開発されていますので、母乳と同じ程度の含有量のはずです。


そのため、離乳食初期の頃は魚からタンパク質の栄養を摂取する、という側面よりも、いろんな味を楽しむことや、食べ物を食べるということに身体も心も慣れ親しむことが大切だと言えるでしょう。

 

「魚はいつから?」「離乳食開始1ヶ月後以降を目安に」


離乳食が始まると、いつからどの食材を与えていいのか悩むもの。


この「いつから」についてはさまざまな意見や考えがありますが、「何カ月からOK」という明確なルールはなく、目安として存在します。


何故なら、乳幼児期の頃は個人差が特に顕著だからです。例えば、早産で生まれた場合は、修正月齢を目安にして考えます。


正産期に生まれたとしても、37週目に生まれたのと、41週目に生まれたのでは、産まれる時に大きな問題はないはずです。しかし、もしかすると胃腸の発達具合は、5~6ヶ月の時点で差が生じているかもしれません。


そのため、子供の様子を見ながら、魚の場合は離乳食開始から1ヶ月後を目安にチャレンジしてみてください。


特定の食品に未対応な場合も

離乳食をはじめる時期の赤ちゃんの身体は、まだまだ未発達。


我が家の場合は、子供の胃腸がほうれん草を受けつけず、離乳食初期の頃はほうれん草を与えることなく過ぎてしまいました。


その結果、離乳食中期以降から離乳食初期の調理方法のほうれん草レシピのものを与えていました。


今では、問題なくおいしそうにほうれん草を食べていますが、やはり発達状況は個人差があるのだなと感じています。


「いつから」はあくまでも目安に

「いつから」という点はあくまでも目安です。


「○○は必ず、いついつから摂らなければいけない」ということではありません。


お子さんの様子を見ながら、お食事を楽しめるタイミングで摂っていきましょう。


離乳食初期は「白身魚」中期から「赤身魚」後期から「青魚」


離乳食期の魚はいつから始めるか、という目安の一つとして「離乳食開始から1ヶ月後」と先ほど述べましたが、どんな魚でもOKなのでしょうか?


魚によっては、離乳食初期に食べるのはNGなものもあります。むしろOKな魚の種類の方が少ないでしょう。


いつからどんな魚が食べられるのか、という魚の種類に対しての大枠の目安は以下の通りになります。


離乳食期別の目安

離乳食初期…白身魚(ひらめやかれいなど)
離乳食中期…赤身魚(かつおやぶりなど)
離乳食後期…青魚(さばやあじなど)


白身魚は消化しやすい

何故白身魚からなのかと言いますと、白身魚は低脂肪のものが多く、淡白な味で食べやすくて、消化しやすいからです。


赤ちゃんの身体は食べたものを消化したり、食品から栄養を吸収したりする機能が、まだまだ未発達。


離乳食を通じて徐々に発達していきますので、はじめは白身魚からなのです。


赤身魚は白身魚に慣れてから、青魚は最後に

白身魚に慣れてきたら、次は赤身魚。赤身魚は、ミオグロビンという酸素を貯蔵する色素タンパク質が多く含まれているため、赤身になります。


赤身魚は白身魚に比べると、身が硬めで、味が濃く、脂肪分が多い魚が多いため、胃腸の発達だけでなく、咀嚼能力の発達のことも考えると中期以降の摂取が望ましいと言えるでしょう。


そして最後に青魚。


白身魚や、赤身魚は身の部分の色を指して分類していましたが、青魚は背の色が青いものを指します。


そのため、赤身魚であり青魚という魚は多く存在しますし、白身魚であり青魚という魚も存在します。


青魚の定義はあいまい

一般的に青魚とは、


「鰊(にしん)・鰯(いわし)・秋刀魚(さんま)・鯵(あじ)・鯖(さば)」


などの比較的小型の魚で大漁に獲れるため、値段も安い、いわゆる大衆魚を指します。


同じように背が青く、赤身魚であっても大型の魚である鮪(まぐろ)や鰹(かつお)を「青魚」とは呼ばないことが多いそうです。


しかし、「背は青い」ので鮪や鰹も青魚言えば青魚なのです。


そのぐらい、定義があいまいなものですが、離乳食期においての青魚とは、一般的に青魚と呼ばれる大衆魚のことを指していると考えていいでしょう。


青魚は脂質が多いので消化しにくい

では何故、青魚が離乳食後期からなのかというと、青魚は脂質が豊富なため、消化に負担がかかるからです。


また、青魚はアレルギーが出やすいから、他の魚を食べてからの方がいいという説も。


赤ちゃんの発達に合わせて離乳食で使う魚は


白身魚→赤身魚→青魚


とステップアップしていきましょう。

 

白身魚全種類が離乳食初期から食べられる訳ではない!


注意してほしいことは白身魚だからと言って、必ずしも離乳食初期にどの魚をいつからでも与えてよいとは限らいない、ということです。


白身魚でも脂質の多いものもある

脂質が多い魚は消化に負担がかかります。白身魚は脂質の少ない魚ではありますが、白身魚の中でも脂質の多い魚、低い魚があります。


よって離乳食初期は「白身魚の中でも脂質が少ない魚」を与えることから、スタートしなければなりません。


それでは、一体どの魚がいつから食べられるのでしょうか?


次から魚ごとに、いつから離乳食として与えられるかの目安を紹介していきます。


鮃(ひらめ)


ひらめはいつからOK?→離乳食初期から


白身魚


ひらめは白身の中でも特に淡白で、低脂質な魚です。そのため離乳食初期から与えてOK。旬は冬。


鰈(かれい)


かれいはいつからOK?→離乳食初期から


白身魚


かれいもひらめと同じく、淡白で低脂質な魚。離乳食初期から与えてOKです。種類が多いため1年中市場に出回っています。

 

しらす干し・ちりめんじゃこ


しらす干しはいつからOK?→離乳食初期から


仔稚魚


しらすは鰯類の仔稚魚です。骨格が発達していないため、口当たりも柔らかいので丸ごと食べても問題ありません。


いたみが早いため、茹でてから干すことで、日持ちをさせています。旬は春と秋。


鱈(たら)


たらはいつからOK?→離乳食初期から


白身魚


脂肪が少なく、身がやわらかい。初期から与えてOKだが、他のたんぱく質に慣れてからの方がベター。旬は冬。


「たら」と名前につくが「銀だら」はたらの仲間ではなく、スズキの仲間なので初期はNG。


鯛(たい)


たいはいつからOK?→離乳食初期から


白身魚


たらと同じくたいも、脂肪が少なく、身がやわらかい。初期から与えてOKだが、他のたんぱく質に慣れてからの方がベター。旬は2~4月。


鮭(さけ)


さけはいつからOK?→離乳食中期から


白身魚


赤身魚と思われがちですが、さけは白身魚です。


鮭の身が赤いのは、ミオグロビンによるものではなく、アスタキサンチンという色素物質によるもの。旬は秋。


しかし、脂質が多いので与えるなら離乳食中期以降からにしましょう。


さけはアレルギーを起こしやすい特定原材料27品目のひとつ

さけはアレルギーを起こしやすい特定原材料です。


食品に表示しなければならない7品目のものではなく、任意表示とされている20品目のひとつです。


そのため、鮭を与える時期やタイミングは注意が必要かもしれません。


鰹(かつお)


かつおはいつからOK?→離乳食中期から


赤身魚


白身魚より脂質が多い。加熱調理をするとかたくなり、パサついた食感に。


そのため離乳食中期以降から始めるようにしましょう。旬は5~6月と9~10月。


鮪(まぐろ)


まぐろはいつからOK?→離乳食中期から


赤身魚


かつおと同じく白身魚より脂質が多い魚です。


加熱調理をするとかたくなり、パサついた食感に。


そのため離乳食中期以降から始めるようにしましょう。旬は種類による。


鰤(ぶり)


ぶりはいつからOK?→離乳食中期から


赤身魚


大きさによって呼び方が変わる出世魚。


ブリになる前はイナダやハマチ、メジロなどサイズと地域によって呼び方はさまざま。


白身魚より脂質が多い上、加熱調理をするとかたくなります。


そのため離乳食中期以降から始めるようにしましょう。旬は冬。


秋刀魚(さんま)


さんまはいつからOK?→離乳食後期から


青魚


上記に上がっている魚よりも脂質が多いため、離乳食でスタートするなら後期以降から。旬は秋。また調理の際は小骨に注意。


鯵(あじ)


あじはいつからOK?→離乳食後期から


青魚


さんまと同じくあじも脂質が多いため、離乳食後期以降から始めてみましょう。旬は5~7月。


鯖(さば)


さばはいつからOK?→離乳食後期から


青魚


他の青魚と同じく脂質が多いため、離乳食後期以降から始めてみましょう。旬は10~12月。


さばはアレルギーを起こしやすい特定原材料27品目のひとつ

さばはさけと同様、アレルギーを起こしやすい特定原材料で、任意表示とされている20品目のひとつです。


離乳食後期以降だと3回食になっているお子さんも多いかもしれませんが、はじめてあげるタイミングは平日の朝昼の病院が開いている時間にしましょう。


鮭フレーク


鮭フレークはいつからOK?→離乳食完了期から


加工品


上記に掲載している鮭の加工食品です。


すでに身がほぐしてあることから離乳食に使いやすい、と思われるかもしれませんが加工によって塩分と油分が多くなり消化しにくく、塩分過多の恐れも。


はじめて与える時は熱湯を回しかけ、油分と塩分を抜いてから少量ずつ与えるようにしましょう。


ツナ缶


ツナ缶はいつからOK?→離乳食中期から

 

加工品


まぐろやかつおを加工して缶詰にしたもの。


離乳食に使う場合はノンオイル・塩分無添加のものを選び、中期以降からのスタートを。他の赤身魚に慣れてから、与えるようにしましょう。


魚を生で食べるのは離乳食期が終わってから!


上記の魚は刺身やお鮨として生でも食べることができます。しかし、子供には要注意。


離乳食の頃に魚を生であげるのはNGです。かならず加熱調理をしてからあげるようにしてくださいね。


刺身はいつから食べられるの?

以前ママ部で行ったアンケートによると、「3~4歳」で刺身など、生で魚を食べることに挑戦した人が多かったです。


新鮮な魚とはいえ生ものですので、お子さんの様子を見ながら幼児食期に与え始めてみるのがよさそうですね。


魚の種類によっていつからスタートできるかは違う!

離乳食で使える魚はまとめて「いつからOK」とはいえないため、少し大変かもしれません。


しかし、青魚には多くのDHAやEPAが含まれているので、離乳食初期には無理だとしても、育ち盛りの子供はもちろん、大人になっても食べ続けたい魚です。


あれもこれも食べさせたい、食べてほしいというママの気持ちもあるかもしれませんが、「この魚はいつからOKなのか」をしっかりチェックし、子供のペースに合わせて離乳食に取り入れていって下さいね。


(参考サイト:旬の食材カレンダー
(参考資料:消費者庁「アレルギー表示について」

(参考資料:日本食品標準成分表2015年版(七訂))

(参考文献:最新版 からだに効く栄養成分バイブル)
(参考文献:ベネッセコーポレーションHAPPY育児生活ガイドBOOK

(Photo by:写真AC)