モグモグ期とも言われる離乳食中期(生後7~8ヵ月)。離乳食初期(生後5~6ヵ月)に比べてずいぶん食べるのが上手になり、食べられる食材も増えてきます。
しかし、いろいろな食材が食べられるようになってきたからこそ、「体によくておいしい食材は何?」と疑問に感じていませんか?
そこで「りんご」に注目してみましょう!りんごは甘くておいしいだけでなく、赤ちゃんに必要な栄養素がたくさん入っています。
ここでは、りんごの栄養素や離乳食用の下準備の情報とともに、離乳食中期にオススメのレシピをご紹介します!
この記事の目次
離乳食中期に必要なりんごの栄養素
りんごは、離乳食初期(生後5~6ヵ月)から取り入れることができ、赤ちゃんも比較的抵抗なく食べてくれる食材です。
また、すりおろして簡単に食べさせられるだけでなく、赤ちゃんに必要な栄養素がたっぷり入っているといううれしい要素も含んでいます。
そんなりんごの栄養素を詳しく見ていきましょう。
りんごは内臓の働きを助けてくれる
りんごには、クエン酸、リンゴ酸などの有機酸が多く含まれており、胃腸の働きが弱い赤ちゃんの消化を助けてくれます。
カリウムで塩分を排出!
りんごに含まれているカリウムには塩分を排出する働きがあります。
塩分が多すぎる食事をしていると、まだ腎臓の機能が未発達な赤ちゃんに負担がかかってしまいます。
できるだけ味付けは薄味で、そして離乳食にりんごを取り入れて塩分過多を防ぎましょう。
ちなみに、バナナにもカリウムがたくさん含まれていますよ♪
りんごは食物繊維が豊富!
さらに、りんごには便秘によいとされる水溶性の食物繊維(ペクチン)が豊富に含まれています。
離乳食の量が増え、赤ちゃんによっては便秘になりがちな離乳食中期(生後7~8ヵ月)。
気になるときには、離乳食にりんごを取り入れてみましょう。
また、ペクチンはビフィズス菌などを増やし、悪玉菌を減らす作用が期待できます。
そのため、便秘だけでなく下痢など腸内環境が乱れているときにもオススメですよ!
りんごのビタミンCで風邪予防
りんごにはビタミンCが含まれています。しかし、レモンなどに比べると比較的少量。
ところが、りんごには体内のビタミンCを増やす働きがあるのです。
りんごを摂取すると、血中のビタミンC量が増加するという研究結果があります。
離乳食中期はママからもらっていた免疫がちょうどなくなってくる頃。りんごを赤ちゃんの離乳食に取り入れてビタミンCを補強し、風邪の予防をしましょう!
参考文献:果樹由来の腸内有用菌増殖因子の同定及び動物性食品との相互作用の解明
ポリフェノールも注目の栄養素!
りんごを切ってそのまま放置しておくと、だんだん茶色になってきますよね。
これは、りんごにポリフェノールが含まれている証拠。
りんごのポリフェノールには
- ・抗酸化作用
- ・糖質の代謝を助ける
- ・抗アレルギー作用
- ・免疫力アップ
などのうれしい効果が期待できます!
もちろん、大人にもうれしい効果ばかりなので、親子で積極的に食べてみては?
りんごの保存法は冷凍がオススメ!
りんごは空気に触れると茶色に変色してしまいます。
茶色くなっても品質に影響はないのですが、あまり見た目がよくないですよね。
お弁当にりんごを入れる時は塩水につけたりしますが、離乳食だと中期になっても塩水できるだけ避けたいもの。
そのため、りんごを離乳食用にすりおろした時はすぐに与えるか、ごくごく少しだけレモンの汁を入れることがオススメです。
そんなりんごですが、冷凍保存すれば保存できます。ジッパー付き袋に入れれは、まるごとでも冷凍できますよ。半解凍してシャーベットにしたまますりおろしてもOK。
離乳食中期(生後7~8ヵ月)なら、冷たいデザートも喜んでくれるでしょう。
りんごの離乳食を冷凍保存する前に○○して!
りんごを離乳食用にすりおろしたら、そのまま冷凍保存してももちろんOKですが、加熱することをオススメします。
その理由は主に3つ。
- 1.甘みが増す
- 2.ペクチンが生の状態より6~9倍に増える
- 3.アレルギー予防
驚くことに、加熱したりんごは、生のりんごよりもペクチンの量が増加するという報告があります。
便秘や腸の不調を整えたいとき、加熱したりんごを食べさせない手はありません!
しかし、加熱するとビタミンCが壊れてしまうと思うかもしれませんが、りんごのビタミンCは熱に強いタイプなので心配しなくても大丈夫。
また、赤ちゃんの胃腸は未発達です。冷凍保存したりんごは、1週間を目安に使い切るようにしましょう。
りんごのすりおろし離乳食保存のステップ
1.すりおろしたりんごを、耐熱容器に入れラップをかけて電子レンジで加熱
2.沸騰したことを確認したら電子レンジから取り出す。粗熱を取り、製氷容器に入れる
3.冷めたことを確認して小分けにし、冷凍庫へ
生のりんごはいつから?
りんごは離乳食初期(生後5~6ヵ月)から食べられる果物です。離乳食中期(生後7~8ヵ月)に入り、新鮮でおいしいりんごを手に入れたときなど、赤ちゃんに生でりんごをあげたくなりますね。
しかし、生のりんごは1歳を過ぎてからあげるのがオススメ。
実はりんごは特定原材料に準ずる20品目のうちの1つで、アレルギー症状を引き起こす可能性がある果物なのです。
食物に対してのアレルギーが多い子どもには、離乳食中期の段階では加熱してから与えたほうが安心でしょう。
加熱することでアレルゲン活性を大幅に減らすことができます。
おいしいりんごの見分け方
りんごは1年中スーパーで手に入れられますが、旬は秋。
離乳食に使うのであれば、特においしいりんごを見分けたいですよね。
チェックするポイントは
- ・色が濃く、皮のツヤがいいもの
- ・おしりとツルの周辺がしっかりくぼんでいるもの
- ・持ったときにずっしりとしているもの
ちなみに、りんごの表面に凸凹があるものがありますが、これは「いぼり」といって甘いりんごの証拠。
見かけたらラッキーです。
離乳食中期にオススメのりんごレシピ10選
離乳食中期(生後7~8ヵ月)にオススメのりんごレシピをご紹介します!
赤ちゃんの離乳食にはりんごの甘さを十分に引き出して、たくさん食べてもらいましょう。
1.さつまいもとりんご
甘酸っぱさがおいしいりんごですが、離乳食中期(生後7~8ヵ月)だと酸味がすこし苦手な子もいます。
そんなときは、あまーいさつまいもと混ぜてあげれば大喜び!
りんごとさつまいもの組み合わせは、食物繊維たっぷりでお通じにもよさそうですね。
離乳食中期はさつまいもを裏ごししなくても、スプーンやフォークでつぶすだけで食べられます!
手軽に作れるのでおやつにもいかがですか?
2.トマトとりんごのゼリー
りんごとトマトを使ったさっぱりしたゼリー。ポリフェノールとリコピンで栄養もたっぷりですね。
おやつにピッタリなだけでなく、熱があるときや食欲が無いときにもオススメ!
ゼラチンは同じような口あたりですが、豚が原材料なのでアレルギーが心配です。
離乳食中期(生後7~8ヵ月)は、寒天を使いましょう。ただし、寒天は口に入れても溶けにくいので、固さに注意して!
3.りんごで味付けポテトサラダ
ポテトサラダにりんごを入れる家庭もあるはず。
このレシピでは、ポテトサラダにすりおろしたりんごを加えています。
いつものポテトサラダにりんごが加わるだけで、甘くて赤ちゃんが大好きな味になります。
調味料いらずのおいしさなので、まだあまり調味料を使いたくない離乳食中期(生後7~8ヵ月)にピッタリ。
4.きなこりんごパン粥
離乳食中期(生後7~8ヵ月)になると、使える食材も増えてくるので離乳食のレパートリーを増やしたいところ。
おかゆや麺に飽きたら、たまにはパンを取り入れてみませんか?
パンとりんごの相性がいいことはご存知の通り!
レシピではパンがゆを作るのにお湯を使っていますが、粉ミルクを使うとよりまろやかで甘く仕上がります。
5.リンゴにんじんヨーグルト
腸内環境を整えるために毎日赤ちゃんに食べさせている、という方も多いヨーグルト。
そんなヨーグルトにりんごと人参をプラスすれば、風邪に負けない免疫力がつきますね!
朝食にもピッタリなメニューです。りんごとにんじん、どちらもすりおろしたものを冷凍しておけば、すぐに作れますよ。
6.りんごのみかんコンポート
りんごは加熱するとやわらかくなり、離乳食中期(生後7~8ヵ月)から離乳食後期(生後9~11ヵ月)への移行に向けたモグモグの練習にもぴったり。
冷やしてもおいしいですが、温かいまま食べてもおいしいですよ!
みかんが手に入らない時期は、ストレートのジュースを使用してもOK。(濃縮還元よりもストレートをおすすめします)
7.りんごと白菜のやわらか煮
りんごと柔らかく煮た白菜をヨーグルトで和えた、さっぱり系サラダ。
クセのない白菜とりんごは相性◎なので、赤ちゃんも食べやすいですよ。
この組み合わせは大人でもおいしく食べられるので、取り分けレシピとしてもオススメ。
8.ホットアップルバナナ
ほんのり温かいりんごとバナナの組み合わせは、離乳食中期(生後7~8ヵ月)のおやつにぴったり。
加熱することで、りんごとバナナ、どちらの甘みも増すのでよりおいしくなります♪
ヨーグルトにかけたり、パンがゆにトッピングしても◎。
また、冷凍保存もできるので、ストックしておくのもオススメですよ。
9.鶏ひき肉のりんご煮
りんごを使った超簡単おかずをご紹介します。
りんごと鶏ひき肉を合わせた意外性があるおかずですが、大人が食べても違和感がないのに驚き!
彩りに枝豆を入れるときれいに見えますが、なくてもOKです。
枝豆を使うときは誤嚥しないように細かく切るか、すりつぶすことをお忘れなく!
10.ブロッコリーとりんごの和え物
ブロッコリー×りんごの、栄養がたっぶり詰まったおいしい離乳食。
ブロッコリーは茎を使用!しっかり煮ると、柔らかくなるので離乳食にも適しています。
茎はつぼみの部分よりもビタミンCやカロテンが豊富なので、捨てないで使いましょう。
たくさんの栄養が入ったりんごは、赤ちゃんに欠かせない健康食品!
いろいろな食材からたくさんの栄養をとりたい離乳食中期(生後7~8ヵ月)。
そんな時期の赤ちゃんの栄養を補うのにりんごは大活躍します。
体にいいものを作ってあげたいというママは、「1日1個のりんごで医者いらず」と言われているりんごの力に注目してみましょう!
赤ちゃんが元気に過ごすためにも、ぜひりんごをレシピに取り入れてみてくださいね。
(Photo by:写真AC)