子供が産まれたら車がほしい、というご家族も多いかもしれません。しかし、『ローンを組むとなると…家のローンもあるし…どうしよう』と悩む人も。また車体購入費のローンだけでなく、車の維持費も家計に影響を与えるので気になりますよね。今回は、そんな車購入について気になることをみていきたいと思います。
この記事の目次
- 子供がいるならスライドドアの車がオススメ!
- 車にかかる維持費は「車検」「重量税」「保険」「メンテナンス」
- 我が家の車の維持費はおよそ20万
- 新車購入はローンより現金一括の方が得
- ローンを組むなら「購入予算は年収の半分」「全てのローンは家計の3割以内」の車を
- 金利によって利息は変わる!ローンを組むときは慎重に
- 維持費やローンを考えれば「カーシェアリング」もあり
- 車をローンで購入するときは維持費を念頭に
子供がいるならスライドドアの車がオススメ!
まずは車種。いろんな車がありますが、子供がいるならおすすめしたいのが「スライドドア」の車です!
スライドドアの車がおすすめの理由って?
従来のヒンジドア車種の車だと、日本の狭い駐車場事情を考えると、チャイルドシートからの子どもの乗せ降ろしが難しく、ドアが隣で停まっている車にあたってキズをつけてしまうことも。
海外ではスライドドアはあまり人気がないということですが、日本の道や駐車場の狭さを考えると、子育て世代はスライドドアの車種がよいと感じます。
我が家も夫婦二人の時は日産の「エクストレイル」でしたが、娘の出産を機にスライドドア車であるトヨタの「ヴォクシー」に乗り換えました。
夫は最初「スライドドア車では車体フォルムが気に入るものがない」と言っていました。しかし、私が日常的に運転するため、子供の乗せ降ろしがスムーズなスライドドア車は必須。
そのため、スライドドア車という条件だけは、かたくなに譲りませんでした。
スライドドアの車と言えばミニバン
我が家のヴォクシーもそうですが、スライドドアの車と言えば、やはりミニバンタイプの車が一番イメージしやすいでしょう。
日産なら「セレナ」トヨタだと「ノア」、ホンダなら「ステップワゴン」をイメージしてもらえればいいかと思います。
7~8人乗りの車高が高く、荷物もたくさん積めるファミリータイプの代表的な車です。
コンパクトカーや軽自動車にもスライドドアの車種がある
上記の車だと少し大きくて運転が怖い、という方はトヨタの「シエンタ」やホンダの「フリード」だと、7人乗りながらもコンパクトな設計です。
そして、スライドドアの車は普通車だけではありません。
軽自動車にもあります。ホンダの「N-BOX」やダイハツの「タント」といった車種です。
これらも車高が高く、見晴らしがよく運転がしやすいタイプです。さらに軽自動車は小回りもきき、燃費や維持費も普通車よりもコストが抑えられるのが魅力的です。
車にかかる維持費は「車検」「重量税」「保険」「メンテナンス」
車を購入するときに考えてほしいことは、車は購入すれば終わり、ということではないということです。
車を維持するために様々な出費があります。車の維持費にはどのようなものがあるのでしょうか?
車検費用
車検とは、その車が公道を走れるかをチェックするもの。
自家用乗用車ですと新車の場合、初回の車検が3年間で、以降は2年ごとに車検を受ける必要があります。
車検の費用は「法定費用」と「車検基本料」の2つに分かれています。
法定費用
自賠責保険料、重量税、印紙代
法定費用は、費用は排気量・車種・年数によって異なりますが、あらかじめ定められた金額がかかります。
軽自動車の自賠責保険料は25,070円、自家用乗用車は25,830円です。(2018年5月時点の保険料) 重量税は車両の重量、使用年数によって変動します。
そのため、軽自動車なら法定費用は3万円程度~、自家用乗用車だと4万円程度~を見込んでおくとよいでしょう。
車検基本費用
24ヶ月点検・整備費用、検査代、代行手数料など
車検基本費用は、依頼する店舗や車の状態によって大きく変わってきます。
費用は5万円程度~で、車の部品交換などが発生した場合は、その部品代と工賃が上乗せされます。
自動車税
自動車税は、毎年4月末頃に納税証明書が送付されてきます。5月末日までに納入する税額は、以下になります。
■自家用乗用軽自動車
一律 10,800円
■自家用乗用自動車
1.0リットル以下 29,500円
1.0リットル超~1.5リットル以下 34,500円
1.5リットル超~2.0リットル以下 39,500円
2.0リットル超~2.5リットル以下 45,000円
2.5リットル超~3.0リットル以下 51,000円
3.0リットル超~3.5リットル以下 58,000円
3.5リットル超~4.0リットル以下 66,500円
4.0リットル超~4.5リットル以下 76,500円
4.5リットル超~6.0リットル以下 88,000円
6.0リットル超 111,000円
我が家はヴォクシーなので、毎年、39,500円を5月末日までに納税しています。
自動車保険料
自動車を運転するには加入すべき保険があります。自賠責保険と任意保険です。
自賠責保険(強制保険)
こちらは公道を走る車全てが加入しなければならない保険で、強制保険とも呼ばれています。車検の際に法定費用として支払いますので車検の受け忘れがないようにしましょう。
任意保険
こちらは任意ですが、運転する方の多くが加入されています。
年齢が若かったり、事故などを起こしたりするとその分等級が下がり保険料が高くなります。
保障内容や排気量、運転する人の年齢や事故歴などの等級で保険料は変化しますので複数の保険会社の補償内容を比較検討してみましょう。
おおむねの保険料は年間で3万円台~のところもありますが、5万円前後ぐらいのところが多いようです。
我が家はソニー損保に加入していますが、夫婦2人で5万円程ですよ。
車のメンテナンス費
車を長く乗るには定期的なメンテナンスが必要です。
このメンテナンス費はしっかり維持費のひとつとして考えておかないと、家計が大変なことになるかもしれません。
また、メンテナンスを怠ると思わぬ車両トラブルが起こることも。しっかり維持費のひとつとして念頭に入れてください。
洗車
メンテナンスで最も回数が多いのが洗車です。
・ガソリンスタンドで行う場合
ガソリンスタンドにある洗車機での洗車だと、300円~洗車が可能。時間も5分~とスピーディー。スタンドスタッフの手洗い洗車ですと2000円~のところが多いようです。
・自分で行う場合
水道代と洗剤費が実費。またご自身でワックスを塗る場合も実費です。
・車両購入先で行う場合
無料の場合もありますが、だいたい手洗い洗車ですと1500円~のところが多いようです。
オイル交換
エンジンオイルの交換です。定期的に交換することで、エンジン機能の低下を防ぎます。車種や走行距離にもよりますが、1年に1回くらいが目安です。
費用はオイル1リットル1,000円程度~で、工賃などを合わせると、エンジンオイル×リットル+工賃で6,000円程度~くらいかかります。
部品交換
オイル交換以外にもワイパーの交換など、車の部品メンテナンスも維持費のひとつです。部品代+工賃がかかります。
ガソリン代
そして、車に必要なガソリン。乗ったら乗った分だけ実費で必要です。
駐車場代がかかることも
また維持費で忘れやすいのが「駐車場代」です。車を所有するためには「車庫証明」を提出しなければなりません。そのため、ガレージを準備する必要があるのです。
ガレージ付きの一軒家に住んでいらっしゃる方なら問題ありませんが、そうでない場合は、駐車場を借りる必要があります。
住んでいる地域によりますが、都市部だとひと月当たり15,000円~のところが多いでしょう。家計に占める割合も大きくなりますので、見落とさないように。
我が家の車の維持費はおよそ20万
我が家における、車の維持費を書き出してみました。
■年間費用
およそ183,500円
■内訳
自動車税 :39,500円
任意保険 :50,000円
洗車代 :12,000円
オイル交換:8,000円
車検貯金 :50,000円
ガソリン代:24,000円
さらにワイパー交換やスタッドレスタイヤ交換、コーティング整備費などを考慮すると、年間で20万ほど維持費にかかっているようです。
新車購入はローンより現金一括の方が得
我が家は「住宅を購入する以外は借ローンを組まない」というルールがあるので、車も現金一括。
しかし、車も高額な買い物です。ローンを組むご家庭も多いことかと思います。
ローンは言い換えれば借金です。そのため利息が付くのは当然のことですし、返済期間が長くなるほどその分利息を払うことになります。
しかし、返済期間が短すぎると、毎月の支払いが高額すぎて、家計を圧迫することに。
そのため、車のローンはしないことにこしたことはありません。しかし、ローンをしてでも車が必要、ということもあるでしょう。
ローンを組むなら「購入予算は年収の半分」「全てのローンは家計の3割以内」の車を
購入するにあたり、ローンを組まなければならないのなら、考えるべきことは「購入予算」と「月々のローン額」です。
購入予算の上限は年収の半分
車の購入予算を決めるローンを組んで車を購入する場合、まず大切なのが購入予算です。購入予算の上限は年収の半分程度と言われています。
つまり、年収500万円の場合は、最大予算は250万円ということです。
ローンを組む場合は「家計の3割」を基準に
予算上限が決まるとその中で購入したい車を選びます。
選択したら、家計から毎月どれくらい車のローンにあてることができるか、ということを考えることでしょう。
しかし、住宅ローンや、駐車場代、学資保険など、ご家庭によって家計で毎月の固定出費が異なるため、車のローンは「家計の〇割以内がベスト」という目安はありません。
そのため、他のローンや固定出費と合わせて家計の3割以内に収めるのが家計の負担にならないラインではないでしょうか。
ローンが家計の何割にあたるのかは、以下の式を用いて算出してみるとよいでしょう。
(車ローンの年間返済額+その他の年間固定出費)÷年収×100≦家計の3割
以下に例示してみました。
例)年収500万 住宅ローン月7万 学資保険月1万
車のローンなしの場合
(住宅ローン7万+学資保険1万)×12ヶ月=96万円
96万円÷500万円×100=19.2%
車のローンが毎月3万円の場合
(36万円+96万円)÷500万円×100=26.4%
車のローンが毎月4万円の場合
(48万円+96万円)÷500万円×100=28.8%
車のローンが毎月5万円の場合
(60万円+96万円)÷500万円×100=31.2%
上記の例の場合、車のローンが月々5万円ですと、家計の3割を超えてしまうため、4万円を超えない程度のローンを組むのがよいと考えられます。
ただ、ここで忘れてはいけないのが「維持費」です。車を購入すれば、必然的に維持費も家計からひかれていきます。
車を購入後に慌てないためにも、維持費を考慮して月々の車のローンの費用を考えましょう。
金利によって利息は変わる!ローンを組むときは慎重に
先にも述べた通り、ローンは借金です。そのため利息が発生しますが、ローンを組む会社によって金利はまちまち。
ディーラーが進めるローン会社でローンを組んだ結果、銀行の自動車ローンの金利と数パーセントも違ったため、総額で何十万も損をする、ということも。
必ず、複数のローン会社を検討するようにしてください。
維持費やローンを考えれば「カーシェアリング」もあり
ここまで車にかかる費用をみてきましたが、購入金額はもちろんのこと、維持費もかかるため、車を購入すると家計に影響があるのは一目瞭然でしょう。
ローンを組めば、車にかかる費用は先ほどの例と我が家のケースを合わせると、年間50万以上になります。
50万を自家用車の購入・維持費用にするのではなく、タクシーやレンタカー、カーシェアリングの費用として使うのも手です。
特に都市部に住んでいる場合は公共機関での移動が不自由なくできるため、普段は車に乗らない、という場合はもしかすると車に年間50万もかけずに車を利用することができるかもしれません。
車を購入するだけが、車を使う方法ではありませんので、家計とご自身の置かれている状況を考えて、選択してみてくださいね。
車をローンで購入するときは維持費を念頭に
やっぱり自分の車がほしい。子供と車で出かけたい。と感じるパパママは多いものです。
車の購入を検討される方はまず、車の予算を設定することからはじめましょう。車選びはそこからです。
そしてローンを組んで購入する場合は、維持費を考慮に入れた家計で無理のないローン計画を立ててくださいね!
(Photo by:写真AC)