「ワンオペ育児」という言葉が、当たり前に会話の節々に登場するようになりました。ママひとりきりで、家事・育児・あるいは仕事までこなす状態ともなると、相当大変なことは想像に難くないはず。
私もワンオペ育児に近い状態を経験したことがあります。ワンオペ育児のママが、少しでもラクな暮らし方を見つけるヒントになりますように、そんな思いでこの記事を書きました。
もちろん、ワンオペ育児のママでなくても、家事をより効率的にこなすきっかけにもなるはず!ぜひ参考にしてみてくださいね。
この記事の目次
- ワンオペ育児とは?
- ワンオペ育児でよく聞く悩み
- ワンオペ育児の解決策:家事をスリム化しよう
- ワンオペ育児の解決策:育児をひとりで抱えない
- ワンオペ育児の解決策:家族の過ごし方を見直す
- ママの笑顔が、こどもだってうれしい
ワンオペ育児とは?
「ワンオペ」とは「ワンオペレーション」の略で、ファストフード店やコンビニエンスストアなどでの「ひとり勤務」という過酷な労働環境を指す言葉です。
それが転じて、ママが家事・育児・仕事をひとりでこなすことを「ワンオペ育児」という言葉で表現されるようになりました。
ワンオペ育児では、単身赴任やシングルマザーといった何らかの理由で、物理的にパパが不在・別居している状態から生まれた言葉のようです。しかし最近ではより広義な使われ方として「パパと同居しているけれど」物理的にパパが不在なために、ママひとりで家事・育児をこなす様を指して使用されることもしばしば。
現代の核家族がワンオペ育児を生んでいる
私自身は、祖母と同居していたので母が仕事に出ている時は「おばあちゃんと一緒」ということが多かった記憶があります。
しかし今では核家族が当たり前化し、両親と同居していないケースが多く、昔のように「家族みんなで子どもを育てる」ことが難しくなってきているんですよね。
「今日はワンオペ育児だわ…」というママのつぶやきに対して「それは大変だね」と自然に返事が出てくるほどには、ママ達の間では近年浸透したフレーズとなりました。
ワンオペ育児でよく聞く悩み
ここでは、ワンオペ育児の具体的なお悩みを3つ紹介します。
ワンオペ育児のお悩み(1) パパの帰宅が遅い
これは私が育休中の様子に、リアルに当てはまります。朝7:00〜7:30に家族が起床し、7:30〜8:00の間に夫は出社し、夫の帰宅は23:00を過ぎるのが常でした。つまり、朝も夜も娘のお世話や家事に充てる時間が夫にはないんですね。
これを毎日繰り返していると「どうしてうちの夫はこんなに遅いのか」「どうして私ばっかり」と文句も言いたくなってしまいます。特に友人たちから「うちの旦那は19時過ぎには帰ってきて、おふろに入れてくれるよー」なんて聞いた日には(笑)
ワンオペ育児のお悩み(2) パパが土日に不在
これは友人の話ですが、仕事の関係で土日勤務の場合だったり、あるいは学校の教師をしていて部活に出ている場合が該当します。
まだ仕事だったら気持ちの折り合いがつくこともあるようですが、これがゴルフだったり、仲間でどこかへ遊びに行ってしまったりすると、不満の溜まるママも多いはず。
「パパばかり遊びに行って!」とあまり気分がいいものではないかもしれません。
ワンオペ育児のお悩み(3) 近所に頼れる実母がいない
旦那さんの転勤など実家が離れた地域にある方は、一番頼みやすい「お母さん」という手段がないですよね。
近くに実母がいる友人は、美容院に行く時など「ちょっとした自分の用事」で気軽に実家を頼っていました。
あるいは母子ともに風邪で倒れてしまった大時も「母が来てくれて本当に助かった!」という話も。
自分の用事だろうと、有事の際だろうと「自分以外の誰か」という手段がないと、それだけで気が張ってしまいますよね。
ワンオペ育児の解決策:家事をスリム化しよう
ワンオペ育児の悩みは尽きないですが、ここではワンオペ育児の私なりの解決策をご紹介します!
まずは、「ママが自分の負担を軽くする」アイディアを考えていきましょう。
(1)掃除のハードルを下げる
さっと掃除に取りかかれる状態にすると、掃除がしやすくなります。ぜひ、ワンオペ育児ママに取り入れてほしい習慣です。
①モノを減らす
②モノを床に置かない
モノが多い状態はそれだけで掃除しにくいですし、モノをいちいちどけながら掃除するのは大変。我が家はこどもが動き回るためのラグ(リビング)以外、敷くものはすべて撤去!玄関もキッチンもトイレにもマットは敷きません。
マットがなければ、クイックルワイパーでもさっとお掃除が可能。こどもが寝静まった時でも気にせず掃除できますよ。
(2)お皿はまとめて洗ってもいい
朝・昼・晩 毎回洗わなくても死にはしません。
①昼は朝の分もまとめて洗う
②夜の分は帰宅したあとのパパにお願いする
こんな風にパパを頼るのもアリです!
(3)洗濯物はたたまなくてもいい
私自身、洋服をたたむのがとっても苦手。なるべく服はハンガー掛けにしたいと思い、洋服をたくさん処分しました。
洋服収納をハンガー掛けにするメリットは、服が選びやすくなるというおまけ付き!そうすると洋服への無駄遣いも減るんです。
洗って乾いたら、所定の位置に戻すだけ。この習慣は仕事復帰した今も役立っています。ワンオペ育児ママにもおすすめです。
(4)料理は一汁一菜でいい、むしろ作らなくても!
手軽でおいしいお惣菜もありますし、離乳食はベビーフードでも十分。「毎日、絶対手作りしなきゃ」と思い込まなくていいのです。
我が家では「おうちコープ」の夕食キットを週2回愛用しています。おうちコープは働くママやワンオペ育児ママの強い味方。
予めカットした野菜を週末に保存しているのですが、カサ増しにそのカット野菜を夕食キットに加えて、炒めるだけ。包丁も使わず、洗い物も少なくて大助かりです。
▼参考URL
※生協の宅配サービスは地域によって、運営元・名称が異なりますので、一度ご自身でも検索してみてください。(私は神奈川県在住のため「おうちコープ〜神奈川・静岡・山梨の生協の宅配サービス〜」を利用しております。)
(5)共働きの三種の神器を導入してみる
ワンオペ育児ママを支える強い味方、頼もしい家電たちをご紹介。
共働きの三種の神器は
①食洗機
②衣類乾燥機
③お掃除ロボット
です。
我が家はそのどれも導入していないのですが、導入したママたちからはこのような熱い話をよく聞きます。
「食洗機、生活変わるよ!」
「(衣類乾燥機)天気を気にしなくていいし、保育園行くなら絶対必要!
ワンオペ育児ママも、導入を検討してみては?
(6)便利な家政婦サービスを利用しよう
「タスカジ」というサービスはご存知ですか?家政婦さんを派遣するサービスなのですが、ワンオペ育児ママだけでなく巷のママに大人気。
今や「家政婦さんはお金持ちが雇うもの」ではないのです。
料理や掃除…その道に得意な家政婦さんを選んで「◯時間あたり」でサービス料金を支払って依頼できます。他人を家にあげることに抵抗がなければ、利用する価値ありです。
▼参考URL
家事代行/家政婦マッチングサイトなら1時間1500円からの「タスカジ」
ワンオペ育児の解決策:育児をひとりで抱えない
パパ以外に自分の心の支えとなる時間・相手・手段を見つけてみるのもポイント。
(7)気軽に話せる友人とリフレッシュ
「ママ友と当たり障りない話をするだけで疲れる」というママもいるかもしれませんが、おしゃべりがリフレッシュになることもあります。
赤ちゃんの娘とは会話できないので、私は育休中大人と話すことを渇望した時期がありました。その日スーパーの店員さんしか話さなかったな…なんて日も。
新しい友人とのお付き合いは楽しいこともあれば、面倒なこともあるかもしれませんが、それらも含めて生活のいい刺激になりました。
(8)「一時保育」など家族以外の手を借りて、たまには「ひとりの時間」を作ってみて
「一時保育」を利用したことはありますか?大した用事がなくても、ママのリフレッシュを目的に気持ちよく預かってくださいますよ。
ママにとって「ひとりの時間」は実はとても大事。私は仕事復帰してからもなお、土日の数時間ひとりで出かける時間を得て、心身のバランスをとっています。
「今まで誰かに預けたことがないし…」と最初は抵抗があっても、いざ預けてみてお迎えに行くと、ママの不安をよそにこどももひとまわり成長しているかも!
地域の支援サービス「ファミサポ」や、シッターサービスを利用するのもひとつです。自分の身体と心の負担を軽くする方法をさがしてみましょう。
▼参考URL
※地域ごとにファミリーサポートシステムがありますので、「ファミサポ ◯◯」といったように、ご自身の住まうエリアで検索してみてください。
ワンオペ育児の解決策:家族の過ごし方を見直す
ここでは「夫婦でママの負担を軽くする」アイディアを考えていきます。
(9)丁寧な指示出しでパパを少しでも戦力に
例えば「お皿を洗っておいて」とパパに頼むとします。この依頼はどこまでの作業を示すでしょうか?
友人の話ですが「お皿洗ってくれるのはいいけど、うちの旦那は必ず鍋を洗わない!」とのこと。あるいは「排水溝まで洗うのが、皿洗いでしょ!」というママも。
ひとくちに「皿洗い」と言っても、どこまでの作業が皿洗いかは認識が違うことも。これは一例ですが、自分の「当然」は相手の「当然」じゃないんですよね。
ママとしては「察してよ」と思うかもしれませんが、これは脳科学的に女性特有の考え方。パパを少しでも戦力にしたい場合は、丁寧な指示出しが大切です。
(10)土日は家族で出かけなくていい
「土日は家族で出かけるもの」と思っていませんか?キラキラした友人のSNSを見て、毎週土日どこかしら家族で出かけた写真が目に入ってきていた私は「そういうものだ」と思い込んだ時期がありました。
ネタ探しをしては、夫に「今度の土日は◯◯に行こう!」と提案するけれど、そもそも土日はどこも混んでいるし、わざわざ疲れることをしているなと気づきました。
土日は家族で出かけるもありですが、家族で休息をとるにも大切な時間。無理して出かけなくていいんです。
ママの笑顔が、こどもだってうれしい
ワンオペ育児でも子育てを頑張ってしまうのは、自分を育ててくれたお母さんみたいになりたいという憧れや、頑張っている自分が好きなだけかもしれません。
ママがご機嫌なほうが家族にはしあわせな時間が流れます。固定観念にとらわれず、肩の力を抜く方法を一緒に探していきましょう!
(photo by:写真AC)