無事に出産が終わり1週間ほどの入院生活が終わると、いよいよ自宅で赤ちゃんとの生活がスタート!
産後、里帰りして両親や義両親にお世話になるママもいれば、赤ちゃんと家で2人きりで過ごさなければいけないママもいるでしょう。
そこで、今回は産後のママが知っておきたい「産後すぐに頼れる機関」や赤ちゃんとの2人きりの生活のポイントをご紹介します。
赤ちゃんも大切にしなければなりませんが、ママの心や体もしっかりケアして楽しく育児ができる環境を整えましょう。
この記事の目次
- 産後ママの心・体は大きなダメージを受けています
- 1.産後ケア機関「産後ドゥーラ」を利用してみよう
- 2.自治体が運営する産後ケア施設を利用してみよう
- 3.家事代行サービスを利用してみよう
- 4.ベビーシッターを利用してみよう
- 5.私は生協の赤ちゃん個配を利用しました
- 今しかない「新生児期」を心の底から楽しもう
産後ママの心・体は大きなダメージを受けています
産後の体はパパ・ママが思っている以上に、ダメージを受けています。
そのダメージの大きさは「交通事故に遭ったときと同じぐらい」とも言われるほど。
そして産後のダメージは、体だけでなく心にまで及んでいます。
慣れない赤ちゃんのお世話とまとまって眠れないせいで溜まり続ける疲れ…。
それに加えホルモンバランスまで乱れてしまいます。
そんなママに大切な産後ケアポイントは、やはりしっかり休んで心と体をケアすること。
とはいえ、ママのタイミングとは関係なく泣き出す赤ちゃん。
なかなか上手に心や体をケアすることができないママも多いですよね。
そんなときは産後ケアに役立つ機関やサービスを利用してみるのがおすすめです。
1.産後ケア機関「産後ドゥーラ」を利用してみよう
「慣れない育児と家事をがんばらなきゃと思うのに、なかなかうまくいかずにつらい。」
「赤ちゃんのことが不安でゆっくり休めない。」
産後間もないママをサポートする機関に「産後ドゥーラ」があります。
両親や家族を頼れない、周りに相談できる人がいない。そんなママの助けになるはずなので、これから出産を控えているママも、ぜひその存在を知っておいてくださいね。
「産後ドゥーラ」とは
産後ドゥーラとは、産後間もないママに寄り添い、子育てが軌道に乗るまでの期間、ママと赤ちゃんの日常生活を支える専門家のことを指します。
産後ドゥーラとして活動するスタッフは、みなさんきちんと養成講座を受講したプロばかり。
子育ての経験が豊富な女性スタッフばかりなので、安心していろいろなことを相談できます。
「産後ドゥーラ」で行う産後ケアのポイント
産後ドゥーラは出産したばかりのママの家に来て、直接サポートをしてくれます。
大切にしているのは、産後ママが体を休める時間をつくること。
あわせて、安心して赤ちゃんのお世話ができる環境をつくるお手伝いをしてくれます。
さらに、緊急時は医療機関や専門家への連絡を代行してくれるなど、ママの安全面でも最大限のサポートを実施。
人によって感じ方は異なるかもしれませんが、産後ドゥーラはママにとっての「母」や「親友」のようなポジションを担ってくれます。
■産後ドゥーラの具体的な活動例
・赤ちゃんのお世話のアドバイスやサポート
・母乳ケア
・体調不良時のケア
・家事代行
・通院の付き添い
・上の子のお世話や園などへの送迎
・悩み事相談
■実際の産後ドゥーラの活動を見てみよう
日本経済新聞の公式サイトにて、実際に産後ドゥーラが産後ママをサポートする様子が動画で紹介されています。
実際にどんなサポートをしているのかよくわかるので、ぜひ見てみてくださいね。
「産後ドゥーラ」は妊娠中も利用できる
産後ドゥーラは産後ママのサポート事業で知られていますが、実は妊娠中も利用可能。
つわりがひどいときや体調が悪いとき、また、切迫早産等で安静にしなければならないときも、ママの日常生活をサポートしてくれます。
出産前から利用しておくことで、産後の不安が解消されることも。
「このくらいで利用していいのかな?」と不安になった場合はまず連絡してみて、相談に乗ってもらうといいですね。
「産後ドゥーラ」の利用料金
産後ドゥーラの利用料金は利用するドゥーラごとに様々。
料金の目安は産前・産後ケアが1時間3,000円程度、ベビーシッターが1時間2,000円程度です。
産後ドゥーラの公式サイトから希望のドゥーラを見つけ連絡を取ることで、詳しい料金などを教えてもらえます。
1度連絡したからといって必ず利用しなければならないわけではないので、気軽に問い合わせてみてくださいね。
2.自治体が運営する産後ケア施設を利用してみよう
産後ケアを実施している施設の中には、自治体が運営する施設もあります。
宿泊型や日帰りなど、産後ママの体調や予算にあわせて選べるのが嬉しいポイント。
また、自治体が運営していることもあり、安価に設定されているので人気があります。
地域の「産後ケア」「産後院」情報を調べてみよう
検索サイトで「○○区(自治体名) 産後ケア」「○○市(自治体名) 産後院」などのキーワードで検索をかけると、お住まいの自治体が運営している産後ケア施設がヒットするはず。
ただ、一部地域では産後ケア施設がない場合もあるので、その際は役所の子育て支援課や保健福祉課などに相談するといいですね。
気になる施設が見つかったら対象月齢と利用料金を確認しよう
自治体が運営する産後ケア施設では、実施しているサポート内容や料金等がそれぞれ異なります。
利用申し込みをする前にしっかりと説明を聞き、納得した上で利用しましょう。
■世田谷区の利用料金
ここで例として、東京都世田谷区の産後ケア施設についてご紹介します。
★対象月齢:生後4ヶ月まで
★利用料金(住民税課税世帯)
・母子ショートステイ(宿泊):1泊2日9,000円
・母子デイケア(日帰り):1日3,000円
※子育て利用券使用可能
★利用上限:最大7日間まで
産後ケアの施設では施設のルールを守ろう
産後ケア施設では、それぞれ利用にあたって細かいルールがあります。
利用するのは新生児を抱えたママが多いこともあり、ルールを破ることで思わぬトラブルを招くことも。
不安を抱えて産後ケア施設を利用していては、心も体も休まりません。
不安な点はもちろん、他の利用者について気になることがあったらすぐにスタッフに相談しましょう。
3.家事代行サービスを利用してみよう
「赤ちゃんとの生活にいっぱいいっぱいで、家事ができないことにストレスを感じる。」
産前しっかりと家事をこなしていたママほど、そんな悩みを抱えることが多いです。
そんなときは、家事代行サービスを利用してみませんか。
家事に割く時間が減る分、赤ちゃんのお世話はママ自身で余裕をもってできるように。
家事代行サービスでは、調理や掃除などをママの代わりに行ってくれるので、ママの休息時間も取りやすくなります。
家事代行サービスの利用料金
家事代行サービスにはいろいろなタイプがありますが、ママたちに人気のある「家事代行のベアーズ」を例に見ていきましょう。
家事代行のベアーズなら、1回3時間9,900円(税別+交通費)~利用可能。
3時間あれば掃除・洗濯・料理・買い物などあらゆる家事をお願いできます。
初回限定のお試しプランもあるので、興味がある方は一度問い合わせてみてくださいね。
4.ベビーシッターを利用してみよう
上の子がいるママにおすすめなのが、ベビーシッター。
赤ちゃんのお世話をしながら上の子のお世話をするのは、なかなか大変ですよね。
また、ママが赤ちゃんにつきっきりになることで、上の子のストレスが溜まってしまうこともよくあります。
そんなときに便利なサービスがベビーシッターです。
ベビーシッターの利用料金
ベビーシッターは、1時間あたり1000円~3000円と金額の幅がありますが自治体の助成金の対象になっている場合、もっと安く利用することができます。
ベビーシッターは派遣業者、マッチングサイト、個人への依頼等の方法があります。
依頼前に、選ぶ際のポイントを確認しておきましょう。
(厚生労働省HPより)
5.私は生協の赤ちゃん個配を利用しました
私が長男を生んだ際、産後ケアサービスが充実した地域ではなかったので、産後ドゥーラや産後ケア施設等を利用することはできませんでした。
しかし、そんな田舎暮らしの私をサポートしてくれたサービスが1つあって。それが生協の赤ちゃん個配(※呼び名は地域によって異なります)です。
生協では食料品だけでなく日用品やおむつなども玄関先まで届けてくれて、かつ赤ちゃんがいる家庭は個別配達料が無料(※地域により異なります)だったので助かりました。
そしてたまたま担当の配達員がベテランママさんで、とても心強かったです。
毎週配達に来てくれるたびに10分くらいですが話を聞いてくれるのがとてもうれしくて。
たくさん育児の相談にのってもらい、とても心が軽くなったことを今でも鮮明に覚えています。
生協はレトルト食品や冷凍食品も充実
また、生協は安全性の高い食品だけでなく、レトルト食品や冷凍食品も充実。
時間がない時でもボリュームたっぷりな食事を時短調理できてとても助かりました。
「晩ごはんは何を作ろう」と考えなくて済むだけで、私は心に余裕が持てたように感じます。
産後ケアサービスがなかなか使えない方は、生協の食材配達をぜひ利用してみてくださいね。
今しかない「新生児期」を心の底から楽しもう
産後ドゥーラや産後ケアサービスを利用するのにはどうしても費用が掛かってしまいます。
そのため、産後ケアサービスを使うことをためらってしまうママも多いようですね。
しかし、その「費用」と「ママの心・体の健康や新生児期という貴重な時間」を秤にかけたとき、大切なのは後者ではないでしょうか。
かつての育児は望まずとも地域みんなで行うような空気がありましたが、現代は違います。
困ったときや辛いとき、待っていてもなかなか手を差し伸べてもらうことができません。
妊娠中や産後、「心が疲れているかも…」「体がきついな…」と感じたら、まずは一度気になる施設やサービスに相談してみましょう。
困ったとき頼れる場所が確保できているだけでも、ママは少し強くなれるはず。
赤ちゃんにとって1度きりの新生児期です。
心の底から育児が楽しめるよう、できることから始めてみましょう。
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