最近では「子供を大学まで通わせる」ことが一般的になってきました


そのため、子供が生まれると「子供の教育資金を、大学まではしっかり貯めておこう」と考えるようになったパパ・ママも多いのではないでしょうか。


ただ、実際に大学まで教育費のシミュレーションをしようにも何から手をつけるべきかわからないというパパママも多いもの。


それは、子供の進路選択(私立や公立など)によって教育費も変動するからです。


そこで今回は、私の両親に教育費をどのように貯めてきたか、インタビューしてきました!


大学までの学資保険などの積立金額を迷っているパパ・ママ、必見ですよ。


この記事の目次

最近の大学進学率ってどのくらい?


大学までの教育費の話の前に、まずは現状での大学進学率を整理していきましょう。


2018年の文部科学省の調査によると、大学進学率は年々増えており、2000年では50%程度だったところ、ついに53.3%と過去最高の大学進学率となったそう


それだけ大学まで進学を目指す子供が増えてきました。


すなわち、パパ・ママはお子さんが大学まで進学することを見据えて資金作りをしていくことをメインに考えるのが良いでしょう。


子供の進路先にも注目を!


大学を選ぶときには、文系学部を選ぶのか、理系学部をを選ぶのか、はたまた医学部を選ぶのか、専門学校にいるのかによって、必要な教育費も変わってきます。


子供が、最終的にどんな選択肢を取っても叶えてあげられるように、教育費の貯め方を考えていく必要がありそうです。


<体験談>私のプロフィール

私自身は、幼稚園が私立、小学校・中学校・高校はは公立の学校へ通いました。その後1年間浪人をして、私立の大学へ進学しています。


幼稚園が私立だったのと、浪人をしたときには、予備校へ通っていますので、人より教育費がかかっているかもしれません。


<体験談>幼少時代の習い事と教育費

ここでは、自分のそれぞれの時期でどんなことにお金がかかっていたかをまとめていきます。


■幼稚園時代(約70,000円/月)

幼稚園は私立に通いました。と言っても有名大学までエスカレーター式のところではなく、地元の小さな幼稚園です。保育園に例えると、認可外みたいなところですね。


■具体的に幼稚園でかかった費用(約40,000円/月)

※この40,000円には、初期費用は含んでいません。


私の幼稚園は、私立ということもあり一応選考試験がありました。その受験料が5,000円。また、晴れて入園が決まると、入園料として約180,000円ほどかかりました。

さらにここから幼稚園で使う備品なども購入する必要があります。


入園後、毎月の経費としてかかるのは以下の通り。


・保育料:35,000円

・送迎バス代:4,000円


毎月だいたい40,000円くらいはかかっていたといえるでしょう。


■ピアノを習い始めた(約30,000円/月)

幼稚園時代に初めての習い事をしました。それがピアノのレッスンです。

始めたきっかけは、「隣に住んでいる女の子のお友達がやっていたから」ととても不純なものでしたね・・・(笑)


実際のレッスンは、毎月30,000円ほどだったと聞いています。自分でピアノを弾くレッスンと、ソルフェージュといって先生が弾く音を譜面に起こしたり、歌を歌ったりするレッスンが含まれていました。


このレッスン自体はとても楽しい思い出があり、以後の自分が音楽を続けることになるよいきっかけだったと認識しています。

■小学校時代

小学校は地元の公立小学校へ。義務教育にあたるのと、公立ということもあって、基本的にあまり教育費がかからなかったように思います。

ただ一方で習い事も増え始める時期でもあったので、コスト面では習い事に比重が置かれることになってくる時期でもあります。


■具体的に小学校でかかった費用(約7,000円/月)

主にかかる費用としては、給食費です。それがだいたい5,000円くらいになります。あとは、文具などの教材費や、PTA会費を合わせると、約7,000円ほど。

国が定めている教育ということもあって、費用は最小限になっていますね。


■自宅で学ぶことを覚えた(約8,000円/月)

学校でいろいろなことを勉強するにあたって、私は塾へは行かず、自宅で勉強する環境を両親が作ってくれました。パパ・ママの中には公文式に通ったりした方もいらっしゃるでしょう。


私がやっていたのは、ドリルのようなものです。国語・算数・理科・社会の4科目を各単元にわけて1ヶ月毎に勉強していきました。

終わったら随時母に提出し、まるばつをつけてもらうというルールになっていて、間違ったときによく怒られていたのを記憶しています(笑)

■スイミングスクールへ通い出す(約8,000円/月)

これは、毎週月曜日の夕方に通い始めました。確か小学校4年生くらいだったかと思います。

私の中では、水泳の授業も始まって最低限泳げるようになりたいなと思って始めたような気がします。


これに合わせて、幼稚園から始めていたピアノも続けていたので、小学校の習い事は2つです。

■中学校時代

中学校も同じく公立の学校へ通いました。小学校のほぼ真横だったので、友人も多くすぐに馴染むことができました。


■中学校でかかった費用(約15,000円/月)

実際に学校へ支払う教材費などが小学校に比べて高くなるくらいで、小学校とそこまで費用は変わらないように思います。


ただ、中学生となると部活が始まりますよね。

どの部活に入るのかで月間・年間通してかかる費用が変わってくるので要注意です。ちなみに私は吹奏楽部に入部しました。


■吹奏楽部でチューバを始める(約3,000円/月)

かかる費用としては、部費と楽譜のコピー代程度なので、そこまで出費にはなりません。ただ、コンクールで遠征するとなると別途移動費などの費用がかかります。


実際、中学3年生のときには、東関東大会まで進むことができて、会場が宇都宮かつ宿泊を伴ったこともあり、別途20,000円くらいはかかったかと思います。


いわゆる「強豪校」と呼ばれている部活に入る場合は、この遠征費がかかるので、事前にどんな部活に子供が入部したかはチェックが必要です。


■中学3年で塾に通い始める(約30,000円/月)

高校受験となると、周りが塾に通い始めたことと、地域的に公立高校への進学ではなく私立や国立を目指す子供が多かったこともあり、私自身もその流れに乗った形です。


夜の授業に合わせて、夏期講習・冬期講習も受講して、受験に臨みました。第一志望は国立の学校、第二志望は私立の学校でしたが、なかなかうまくいかずに公立の学校へ進学することとなります。


■受験の入試費用(約30,000円/回)

私が受験した学校は、国立1校、私立3校、公立1校でした。私立の学校の入試費用が1校あたり25000円、国立が約10,000円、公立が3,000なので、平均30,000円ほどになります。


もちろん、受験する学校の数によって変動しますし、中には「抑え」として入学金だけ支払うケースもあるので、中学校生活の中で一番お金がかかる時期かと思います。

■習い事はすべてやめる

受験や部活で学校生活を占めることになったので、習い事は中学2年までですべて辞めました。

費用はかからなくなりましたが、結果的に受験で大きなお金が必要になることを考えると、いつ辞めるかというのはタイミングは重要かもしれません。

■高校時代

公立学校へ進学しましたが、市外の学校で私の中学から進学したのは私だけ、ということもあり、友達はゼロに等しいところから始まりました。部活は引き続き吹奏楽部へ入部し、高校生活がスタートします。


■高校でかかった費用(約20,000円/月)

公立学校ということで、費用は比較的安く抑えることができました。義務教育がなくなる時期なので、授業料が学校によって変動しますね。


■高校通学までの定期券代(約60,000円/6ヶ月)

「通学にお金がかかる」というのは、高校時が初めてことでした。今までは徒歩で通っていましたので・・。学割が効くにしても、半年単位で数万円は交通費として出費がでるため、通勤距離などは受験時にきちんと確認しておくべきでしょう。


■塾には通わず通信教育で勉強(約30000円/月)

高校はいわゆる進学校で、大学受験にも熱心でした。そのため塾には通わず、基本的に学校の授業でなんとかこなそうとしていました。

それでも不安な部分があったため、通信教育で必要な部分を賄った感じです。

<体験談>教育費、どう貯めた?

私の両親に聞いたところ、3つのやり方をしていたそうです。順に説明していきます。

学資保険の活用

これはいまでもオーソドックスなやり方ですね。子供の進学タイミングまでにいくら投資すればよいかを計画的に判断できます。

最近では返戻率の違いや、お子さんの進学先に合わせたプランなど、保険会社によってさまざまな商品ができています。

お子さんの将来性に合わせて、適した商品を選べるといいかもしれません。

子供名義の通帳を作ってコツコツ貯金

パパ・ママの中にはこちらもやっているかと思います。ただ、教育費のためではなく、結婚費用など別の用途のためにやっている方もいらっしゃるかもしれませんね。


学資保険だけでは賄えないことが出てきた際に、こちらの貯蓄を利用するということがあるかもしれません。

実際に私の両親は普通預金で、毎月いくらと決めてコツコツと貯蓄していたようです。

小銭貯金

私の母が実践していたのですが、500円と貯金箱に入れていくものです。当時、500円だけで10万円を貯める貯金箱というのが流行ったのですが、それに乗った感じでした(笑)

だんだん貯金箱が重くなって「いくらたまったかな〜」と楽しみにしていたのを覚えています。こちらも想定外の出費には活かせそうです。

パパならではのオススメ副業

パパの中には、いまの収入増やしたい方もいらっしゃるはず。ただ、本業で忙しくなかなか他のことに手を出せないという方も多いのでは?


今回は、パパ向けの簡単に始めることができる副業を2つご紹介します。


ライター業務

これは、まさに私がいまやっていることです(笑)

皆さんのお仕事の中で得たスキル・知識を、体外向けに発信していくことです。どんな分野の記事を書くかにもよりますが、皆さんの知識を活かしたいと思っている潜在的なニーズ層がいるかもしれません。


ライターと聞くと「受注単価が安い」「受注単価の割に作成時間がかかる」などのイメージがあると思いますが、例えばエンジニアさんの知識といった専門的なスキルをお持ちであれば、単価はぐっと上がります。


自分の持つ知識でどんなことが活かせそうか棚卸しをしてみてもよいかもしれません。


アフィリエイター

上記のライター業務が仮に軌道に乗ったとしたら、自分自身のブログを開設して、そこに広告バナーを載せる、ような運用ができます。この広告運用をどうするかと考えるのがアフィリエイターの仕事です。


中には億単位で稼ぐ人もいますが、それにはかなりの時間と労力が必要です。ただ本業があるパパの場合は、「ブログ開設→バナー広告管理」をきちんとやれば、月で数万円程度は稼ぐことができます。


ライターでうまくいったら検討されてもいいかもしれません。



<一般情報>大学までの教育費

実際に子供の教育費は、大学まで進学するとどのくらいかかるのでしょうか。


幼稚園・小学校・中学校・高校などの進路選択によって若干変わってきますが、今回は5つの場合に分けて教育費の違いを説明していくこととします。


※提示している金額の上限額については、基本的に大学で医学部への進学を選択した場合のものを指していますので、ご留意ください。

※金額の詳細は「保険見直し本舗」のホームページを参考にしています。


【大学までの教育費】①小学校から大学まですべて国公立の場合:約780万円


こちらの「全て国公立」コースが、教育費として一番安くおさまることとなります。


一般的に私立よりも公立のほうが授業料や諸経費が安くなるのは、すでに知られていることかと思います。


お子さんがすべて国公立の学校を選択して進んでいけば、家計的にもとてもやさしいですが、高校や大学の入試においては難易度が高くなる傾向にあります。


そのため、学校の授業と合わせて、進学塾への通学も検討している場合が多い様子。


上記の780万円には進学塾の費用は含まれていないので、もし子供を将来進学塾へ通わせるとなれば、別途かかる教育費としてきちんと計算しておきましょう。


【大学までの教育費】②小学校は公立、中学から大学まで私立の場合:約1,370万円〜3,000万円


このケースは、中学受験をして「中高一貫学校」への進学、もしくは「中高大一貫学校」への進学を仮定しています。


先ほどの、すべて国公立で進学した場合と比較すると、約2倍もの差がありますね!


私立の学校は、国公立とは違い、授業料に合わせて入学金・学校債などの諸経費が多くかかります。また、その金額設定は学校によって千差万別です。


教育カリキュラムも学校によってさまざま。


子供に合わせた学習状況で進学先を選べたり、高校受験・大学受験を経験せずに大学進学が可能になります。


たこのようなメリットがある反面、かかる教育費も大きくなるので、パパ・ママ間で相談しながら、子供の進学先を選ぶようにしましょう。


【大学までの教育費】③小学校・中学校は公立、高校から大学までが私立の場合:約1,100万円〜2,800万円


このケースは、多くの子供にあてはまる場合が多いです。


高校受験が子供にとって初めての受験だと、高校から私立の学校へ通うことにもなりうるでしょう。


先ほどの中学校から私立の学校へ進学する場合と比較すると、中学校を公立で進学するだけで、教育費も200万円ほど安くなることがわかります。


200万円しか変わらないのか・・・、と思ってませんか??もしそう思っていたら、とんでもないです!


仮にこの教育費の200万円を3年で貯めようと思えば、生活費などとは別に、約5.5万円/月を用意する必要があります。


この5.5万円って意外と家計にとっては、重くのしかかってきますよね。


【大学までの教育費】④小学校・中学校・高校は公立、大学から私立の場合:約940万円〜2,500万円


2010年度から開始された、「高校授業料無償化」の影響もあり、教育費の下限は1,000万円を切っています。


この「高校授業料無償化」の対象となる学校は、公立高校に限られています。


私立の場合は「就学支援金支給制度」という補助金のようなものになるため、家計も一部教育費として負担を強いられます。


国の制度を上手に活用して、子供に合った学校選択ができるようにしたい、というパパ・ママには、最善のケースかもしれません。


【大学までの教育費】⑤小学校から大学まですべて私立の場合:約2,100万円〜3,700万円


このケースは、一番教育費がかかるパターン。


いわゆる「お受験」を突破して、大学までエスカレーター式に進学できてしまう場合や、お受験で高校までは一貫教育を行い、大学受験だけする、ような場合が考えられます。


実際に「すべて私立」コースを選べるのは、もともと所得が高い世帯に限られる場合が多いのも事実


小学校からお子さんを私立へ進学させるとなれば、幼稚園時代からある程度の教育費を確保しているはず。


ただ、どうしても子供を小学校から私立へ進学させたいというパパ・ママの中には、教育費のための貯蓄前に教育ローンを組んで受験に臨むこともあるそうです。


多くの方にあてはまるとは限らないですが、一番教育費がかかるケースとして参考にしてみてください。


子供の進路選択に不自由のない資金作りを!


子供の進学の仕方によって、教育費が大きく変動することがおわかりいただけましたでしょうか。


子供の将来を決めるのは、大人ではなく子供ご自身だと思っているパパ・ママも多いはず。


そんな思いをきちんと形にできるように、日頃から進学先のいろいろなケースを想定して、教育費を確保していくことがおすすめです。


教育費を貯めるのは時間もかかるのも事実。


一朝一夕といかないですが、時間をかけた分だけお子さんに還元できることは多いので、コツコツ続けていきたいですね。


(Photo by Photo AC)