育児中のママに人気の資格の一つが「医療事務」。一度は聞いたことがある方も多いと思います。
「医療事務」と言えば、手に職のイメージが強く、子どもが大きくなっても働き続けられるイメージがありますよね。
今回は、医療事務の資格取得に向けて、資格取得の勉強から取得後の業務まで簡単に整理していきましょう。
今後、ママたちの資格取得に向けての参考になれば幸いです。

この記事の目次

医療事務って何?


医療事務とは、簡単に言うと病院やクリニックで事務職として働く方を指します。


事務職というと、職場の補佐的な仕事をイメージする方も多いと思いますが、医療事務はそうはいきません。


むしろ、医療機関の安定経営に欠かせない重要な仕事を任されています。具体的には、受付業務・会計業務・請求業務という3つ。


こちらは後ほど詳しく説明します。


なぜ医療事務がママに人気なの?

医療事務の資格内容を聞くと、少し難しい印象を持つ方が多いかもしれません。それでも、医療事務の資格がママに人気なのはなぜでしょう?


ここでは、ママに医療事務が選ばれやすい理由をいくつか紹介しますね。


人気の理由①:他の資格に比べて合格率が高い


一般的に資格取得の合格率は40%〜50%程度ですが、医療事務に関しては平均70%と高くなっています。


また、勉強する内容も通信講座から専門学校と複数用意されているので、自分にあった勉強方法を選ぶことができます。


人気の理由②:日本全国の医療機関ならどこでも活かせる


医療事務の仕事内容は、全国どこの医療機関を選んでも全く同じです。


つまり日本にいる限りは、求人さえあればどこに行っても仕事ができます。ママの中には、定期的にパパの転勤がある人もいるでしょう。


もしママに資格がなかったら、転勤先で違う仕事を毎回探さないといけなくなりますが、医療事務であればそんな心配も必要なしですね!


医療事務の資格取得後にできる仕事内容は?

医療事務の資格を取ったら具体的にどんなことができるようになるのでしょうか?
先程お伝えした、受付業務・会計業務・請求業務について、詳しく説明していきますね。

1.受付業務


病院やクリニックの外来受付で診察券や保険証を受け取り、診察まで案内することを指します。


医療事務と聞いて、一番イメージしやすい業務かもしれません。


2.会計業務


文字通り、患者さんの会計を進めていく業務を指します。


医療機関の会計は少し複雑・・。診療報酬といって、医師が診察した内容に1つ1つに点数が存在し、その点数が医療費として計算されることになっています。


この診療報酬は基本的な計算方法は変わらないものの、点数の付け方が定期的に見直されます。


それによって会計金額も変わることになるため、国の政策に敏感になっておく必要があります。


3.請求業務


一般的に、医療費は個人負担3割、保険組合の負担7割となっていますよね。


その基準に基づき、患者さんが所属する保険組合に、病院でかかった医療費の7割分を請求する業務のことを指します。(この請求業務は、別名レセプト業務ともいいます。)


実はこのレセプト業務がなかなか骨の折れる作業!


風邪がはやる時期など患者さんが多くなれば作業量も増えていくことになり、残業が発生してしまうことも。


ただ、最近では医療機器メーカーがこのレセプト作業を機械化できるような仕組みを作っていますので、昔に比べたらだいぶ作業量が減ってきています。


資格取得までにどのくらい時間かかる?

一般的には最短で3ヶ月、長くても6ヶ月あれば取得は可能のようです。
なお、試験自体は月に1回開催されていますので、どの試験を受けるのか設定しやすくなっています。
なお、医療事務の試験には複数種類があり、そのうちの1つの「診療報酬請求事務能力認定試験」というものは、合格率が30%と難易度が高くなっています。
そのため、もしかしたら6ヶ月以上かかってしまうかもしれないですが、この資格を取得してしまえば、医療事務としてスキルをより高められることは間違いありません。
ママの能力や学習タイミングに合わせて勉強方法や受ける資格を考えるようにしていきましょう。

資格取得までにお金はどのくらいかかる?

ユーキャンのHPによると、4ヶ月の受講期間で50,000円ほどになるようです。
どうやら、医療事務の講座が各社多数用意していることも影響していて、なかなか値段も上がらなくなっているようです。
また、嬉しいことに「教育訓練給付制度」を利用すれば、受講費用の最大20%が還元される場合も!
雇用保険に過去加入しているママなら利用できる可能性がありますので、以下で簡単にこの制度も説明しておきますね。

雇用保険のひとつ。教育訓練給付制度とは?


厚労省のHPには以下のように説明があります。


働く方の主体的な能力開発の取組み又は中長期的なキャリア形成を支援し、雇用の安定と再就職の促進を図ることを目的とし、教育訓練受講に支払った費用の一部が支給されるものです

(出典:厚労省HP)


つまり、国が指定する能力開発科目を受講すると、費用の一部を国が負担してくれるというものになります。


教育訓練給付制度の受給条件は?


資格の受講開始日の時点で、雇用保険の加入が通算1年を超えていれば、受給対象に。


また、以前にこの教育訓練給付制度を利用した場合には、前回の制度利用から今回の受講開始までの雇用保険の加入期間が3年あいていれば、受給対象です。


公務員やフリーランスママは対象外となるので、注意しましょう!


医療事務の平均年収はどのくらい?

ズバリ!医療事務の平均年収は、約270万円です。他の事務職に比べると低く感じるかもしれません。
医療事務の働く先は医療機関がメインになりますが、病院で働くかクリニックで働くかでも若干年収にも変動があります。
また、病院といっても大学病院のような大規模の病院から、100床規模の個人病院まで幅広くあります。
大規模の病院のほうが、福利厚生がしっかりしていたりしますので、年収と合わせてどんな医療機関で働くかも考えていくとよいと思います。

全国勤務可能!専門性を活かして仕事を手にいれよう


医療事務と言っても、単純な事務作業ではなく、会計や保険組合への請求業務など多岐にわたって仕事内容があります。


資格さえ取得してしまえば、医療機関の場所に限らずどこでも働くことができるようになります。これは他の資格にはないメリット!


ママの空き時間をうまく利用して、ぜひ資格取得まで頑張ってみてください。


(Photo by Photo AC)