2020年早々から世界に広がりを見せ、多くの命を奪った新型コロナウィルス。日本では3月に小中高の休校がはじまり、4月に緊急事態宣言が出されました。外出自粛のなかで「在宅ワーク」「育児」の両立という問題に直面する子育て世代の悩みの声が。今回はコロナ禍を通じて、今まで焦点を当てられることのなかった育児をしながらの在宅ワークについて、アンケートによるママたちの声や筆者の体験談を交えながらお伝えしていきます。


この記事の目次


ワーママ50人に聞きました!新型コロナウィルスによる変化について


今回は325人のママたちから寄せられたアンケート結果で「専業主婦」及び「産休・育休」のママを覗いた、ワーキングマザーであるママたち50人の声に焦点を当ててみていきたいと思います。


カラダノート、『新型コロナウイルスによる生活の変化』に関するアンケート実施


緊急事態宣言の影響で、ほとんどのママが悩み・ストレスを感じている

50人中46人、9割以上のママが新型コロナウィルスによる緊急事態宣言によって、生活における悩みやストレスが生じていると感じていました。


悩みやストレスの理由は「金銭面」「子供の成長」「仕事」「交流」

緊急事態宣言でひとりの時間が無くなり、ストレスが溜まると感じているママは21%ほどで、筆者としては意外と少ないと感じる結果でした。


住む場所や子供の人数、夫の勤務状況など、家庭によって事情が異なるため、悩みやストレスにはばらつきがありましたが、半数近くのママたちが「ママ友などの人との交流が出来なくなったこと」に対してストレスを感じているようです。


やはり気兼ねなく過ごせるママ友や育児の先輩である実の両親などと気軽に交流ができない状況は、心身に影響を及ぼすのだと感じるとともに、人との交流をなくしては生きていけないものなのだな、と感じますね。


在宅勤務に切り替わったのは50人中12人

テレワークが推奨されましたが、アンケートでは24%のママが在宅ワークに切り替わったと回答。業種にもよりますがまだまだテレワークへの壁は厚いのが現状なのかもしれません。


在宅ワークと育児の両立にストレスを感じるママたち


在宅ワークに切り替わった12人のママたちに、在宅勤務をしながらの育児にストレスを感じるのかを聞いたところ、8人のママ(66.7%)が「ストレスを感じている」と回答。


残りの4人が「在宅ワークに伴うストレス値の変化はない」との回答でしたが、うち2人は0歳児のママでこの春復職予定だったため、通勤での復職ではなく在宅ワークによる復職のようです。

またうち1人は元々在宅ワークだったため、緊急事態宣言後も引き続き在宅での勤務のため、特に変化がなかったようです。

もう一方は、3児のママですが、在宅ワークへの変化に対してのストレスはなかったようです。


在宅勤務でストレスを感じるポイント

ストレスを感じる部分は全員一致で在宅勤務をしながら、子ども(もしくは夫なども)の面倒をみなくてはいけないこと」をあげられていました。
また「在宅勤務をしているけれど、子どもがいて集中できないこと」もストレスになるようです。


12人という少数ではありますが、このママたちの答えと筆者自身の体験から考えるに、今まで保育園に預けていたが、登園自粛(もしくは休園)になり通勤ができず、在宅勤務になるという生活の変化が大きいことが、在宅勤務をしながらの育児へのストレスを強めているのかもしれません。


ママが実践!在宅ワークでのストレス回避方法!


新型コロナウィルスの蔓延で在宅勤務になったママたちが、育児しながらの在宅勤務で実践しているストレス回避方法を紹介します。



仕事は諦める。(東京都 ・1児のママ)

子供が携帯やテレビをみさせている…が、子供への影響は心配。(滋賀県 ・1児のママ)

イライラしないよう、落ち着くように言い聞かせている。自分に…。(北海道 ・3児のママ)

勤務調整。(東京都 ・1児のママ)

おうち遊びの充実、休み時間や業務外の時間でしっかり子どもと向き合い、フラストレーションがたまらないようにすること。(東京都 ・2児のママ)


みなさんがされている工夫としては「業務量・時間の調整」「セルフマインドコントロール」「子供の遊び対策」の3つの声が寄せられました。


筆者は「勤務調整」「日の光を浴びる」「おうち体操」「支えの声」

筆者もコロナ禍で不安も相まってストレス増。夫は通勤勤務のためワンオペ育児で乗り切るしかありません。実際に在宅ワークと育児のバランスをとるべく実践していることを紹介します。


勤務調整

ママたちの声にも上がっていましたが、保育園に預けていた時と同量の仕事を家庭育児をしながらこなすことは私にはできませんでした。


それでもイライラすることはありますので、業務量がもっと多かったらどうなっていたことだろうと思うとひやりとします。


陽の光を浴びる

陽の光を浴びることで、セロトニンという物質が分泌されると言われています。セロトニンが分泌されるとイライラが落ち着き、精神が安定するそうです。


子供も含め自分自身の健康のためにも、晴れの日は毎日、「マスク・帽子・消毒液」の感染対策をした上で近所の川沿いや歩行者専用道路などを中心に、散歩に出かけています。公園はコロナ禍中なので、行っていません。


おうち体操

長時間椅子に座っていると肩や腰がこってきますよね。そんな時はyoutubeなどで配信されている子供向けの体操動画を子供いっしょに見ながら踊っています。


子供の体操は意外とハードで、2~3分の動画を真剣にやると息切れするほどです。


子供と一緒に楽しめて、肩こりなども緩和されるのでこまめに踊るのがおすすめですよ!


支えの声

家でこもっていると、どうしても不安になってくることがあります。そんな時はママ友や実母、仕事仲間とオンライントークや電話でリフレッシュ。会えないけど、支えあう声は大切です。


イライラしすぎたり、虐待してしまうかもしれない…という時は専門機関への早めの相談が大切


コロナ禍に限らず、家庭内の出来事は見えづらいため、ママが自分のつらさを発信できない状況や、SOSを出していても気づいてもらえないことがあります。また、自分がどれだけつらいかを適切に判断をすることすらできない状態に陥っている場合もあります。


子供につらく当たることや、これって虐待?ネグレクト?と不安に思うことは、友人やママ友など親しい人には案外打ち明けにくいものです。


そういった時は専用ダイヤルに電話する・SNSやメールで相談してみるのがいいでしょう。


支援情報検索サイト


専用ダイヤルがなかなかつながらない・コロナ禍により休止している場合は、育児に関する悩み相談であれば地域の保健師さんも窓口になります。筆者もコロナ禍にかかわらず、幾度となく電話や面談をさせていただいています。


話すだけでも、すっきりしたり自分の心が落ち着いたりします。子供に虐待をしてしまうかもしれない、という不安はママ側に余裕がないことが大きな原因だと思いますので、「解決のための電話」ではなく「落ち着くための電話」をしてみることをおすすめします。


ストレスになることは人それぞれ、比べず自分の中で数値化することが大切


新型コロナウィルスによって世界中で多くの人が命を落としています。そのため不安はなかなか払しょくできるものではありません。緊急事態宣言によって生活の変化が生じれば、多少なりともストレスがあって当然です。


またストレスを感じるポイントや度合いも人によってそれぞれですので、まずは自分自身の「ストレス度合い」を数値化して客観的にとらえることが大切です。


例えば、


仕事中に子供が割り込んでくる…5ストレス

家でじっとしている…10ストレス

昼食の用意が疲れる…3ストレス

買い物に行けない…2ストレス


といった具合に、ストレスの度合いを書き出してみましょう。

それと同時にストレス解消方法も書き出してみてください。


ストレスを感じた時に解消法を実践することで、ストレスをため込んで大爆発!という状況は防げるはずです。自粛中ですと解消方法も限られていますが、先述のストレス回避方法も参考に自分の解消法を見つけてくださいね。


コロナ禍で顕著になった在宅ワークと育児の両立の困難さ!働き方改革への課題に


コロナ禍によってテレワークが推奨され、通勤スタイルでの働き方から場所を選ばない働き方へのシフトへの世間の関心が傾いています。しかし、育児との両立やオンライン環境の整備などまだまだ課題が多いのが現状です。しかし、第2波・3波、また違うウィルスの蔓延などを考えると今回の緊急事態宣言で、多くの問題に直面したことを活かしてよりよい働き方に繋がっていってほしいと思います。


【調査概要】

期間: 2020年4月27日~4月30日

方法: カラダノ―トママびより調査

対象: 妊娠・育児中のメルマガユーザー(N=325)


(Photo by:写真AC