「意識低い系」って家事育児をさぼるってこと?
手抜きしちゃうと自分が嫌いになっちゃいそう…。
実は「意識が高い」より「意識が低い」方がしあわせを感じやすいんです。
「意識高い系」だと「自分は何で出来ないの…」と責めてしまい、母親失格と感じたり自分を嫌いになったりして、しあわせも遠のいてしまうから。
しあわせを感じやすくなる「意識低い系ママ」になるにはこの3ステップ。
①メンターを見つける
②自分の気持ちを可視化する
③手放す力を身につける
です。
妊娠~育児期は変化も多く、不安になりやすい時期。
「今までできたこと」に執着しすぎると、子どものいる今の自分をうまく承認することができなくなります。
ママが後悔しないためにも自分で手放して、しあわせを感じる育児ライフを送りましょう♪
この記事の目次
- 意識が高すぎないかチェック
- 納得できる!しあわせな「意識が低い系」になれる3つのステップ
- 手放すことが不安な理由は「喪失感」と「後悔」
- 考え方を手放す!ママが陥りやすい3つの思考
- しあわせは自分の心が決める!手放してもその経験の上に自分がある
意識が高すぎないかチェック
まずは自分が意識高い系かどうかのチェックです。
✅産後は出来るだけ早く体形を戻したい
✅掃除・料理・選択など家事は完ぺきにしたい
✅赤ちゃんの泣き声には即時反応したい
✅怒らない育児を実践中
✅フルタイムで復帰・育児と仕事の両立が絶対必須
or
専業主婦だから離乳食は手作り・家事は完ぺき
✅知育や食育に熱心
当てはまるものはいくつありましたか?
そのうえで、実際に出来るかどうかを考えてみてください。
心理的に負担やプレッシャーを感じることなく達成できそうなら特に問題ありません。
しかし、これらを全部達成したい、と考えている人は見通しが甘い可能性があります。
「達成しなければならない」「達成すべき」と義務的な思考になるほど、自分を苦しめる、危険な意識が高い系と言わぜるを得ません。
大事なことですが、これらができなくても母親は失格になりません。
体形が崩れても、
家事が完ぺきでなくとも、
赤ちゃんが泣いちゃっても、
子どもに怒ってしまっても、
フルタイムで復帰しなくとも、
専業主婦で時短アイテムを駆使しても、
知育なんてしなくても、
母親は失格にならないのです。
それよりも、意識が高すぎるあまり、できない自分を責めて育児をしてしまう方が、ママにとっても子どもにとってもしあわせな状況とは言い難いでしょう。
しあわせになるには、意識を低くすることが必要です。
納得できる!しあわせな「意識が低い系」になれる3つのステップ
意識を低くしてしあわせな状態になるには3つのステップがあります。
①メンターを見つける
②自分の気持ちを可視化する
③手放す力を身につける
この3つです。
順番に詳しく解説していきましょう。
①メンターを見つける
自分の中で悩みを抱えている時は「困っているけど解決がない」状況です。
そのため、まずは自分が抱えているものをアウトプットする必要があります。
・ノートに書き出す
・ブログにつづる
・ママ友に相談する
・母親に相談する
書く・話すなどで、自分で自分を客観的にみれるようにするのがファーストステップです。
アウトプットをするにあたり育児中のママに圧倒的におすすめしたいのが自分に合うメンターを見つける事。
書く事によって自分を可視化するアウトプットは悩みの解決には効果的なのですが、孤育てと言われるほど孤独な子育てをしているママは会話に飢えている状態。
会話の刺激がないため、モヤモヤを言語化することがいつもより難しいのです。
そのためひとりで「書く」という作業から行うのはおすすめしません。
まずは自分のもやもやを言語化するため思いっきり話してから、整理していく方がすっきりと前向きになるのです。
では、ママ友とおしゃべりがベストなのかと言えばそうではありません。
何故なら、ママ友も同じく「誰かに吐き出したい」という欲求があるからです。
ママ友とのおしゃべりでは互いの状況に共感はできても、解決にはつながりにくいと言えるでしょう。
また、人の話を聞く余裕がないほど疲労困憊しているママには、ただ傾聴してほしい気持ちが強いため、友情に亀裂が入ることもあります。
ママ友に吐き出したとしても、それをママ友が整理をしてくれるとも限りません。
自分の中の悩みや困りごと・もやもやを整理するには、話を聞いて助言する仕事、「メンター」に相談するのが一番。
メンターによってママたちは自発的にママとしての成長ができるからです。
そして何よりメンターとの相談は友人と違い、相手の話を聞くことなく自分の悩みだけに全力で向き合えるのも大きなポイント。
臨床心理士のカウンセリングや、保健師、相談員など、対象者(ママ)話を聞いて、一緒に解決へと尽力してくれる専門家に話して吐き出すステップから始ましょう。
産後の転職や再復帰など仕事の相談なら「かぞくとキャリア」でも可能です。
②自分の気持ちを可視化する
話すことで自分の困りごとや、解決への道への一歩を踏み出したら、次は「書く」ことです。
実は、「精神的に苦痛などの人に話す必要があると感じる出来事」を話すこと=幸福にはつながらないのです。
多くの人がつらさを人と分かち合うと不幸が軽減して前向きになると考えていますが、ベルギーのルーヴァン大学の心理学者の研究によると、「精神的に苦痛で人に話す必要を感じる出来事」を話しても、その後の幸福度には変化がないことがわかりました。
参考:その科学が成功を決める (文春文庫) 2012/9/10 リチャード ワイズマン
話すことでその時はすっきりするかもしれません。
しかし幸福に繋がるわけではないため、困っている→話すのループとなり、解決することなく悩み続けてしまうのです。(専門家に相談するケースは除く)
では書くことはどうなのかと言いますと、こちらもいろんな研究がされていて、書き出すことで心身ともに元気づけられて健康が回復、自身や幸福感が増すという結果が出ています。
参考:その科学が成功を決める (文春文庫) 2012/9/10 リチャード ワイズマン
自分がどういう状況でつまづいていて、どうなりたいのか、何が大事なのかということを書くことで可視化し、整理しましょう。
③手放す力を身につける
そして整理ができたら「手放す」ことです。
子どもが生まれると、想像以上に「手放す」が重要になってきます。
育児はパワーがいることだからです。
パワーをかけてあげる世の中に変化してきているから、とも言えるかもしれません。
手放すには自己承認が必要
手放す力を身につけるためには、「手放す自分を認めてあげる」自己承認が必要です。
そして自己承認をするためには、今の自分を客観視する必要があります。
①自分が今どういう状態なのか客観的にとらえる。
②客観的にとらえるために、困難を吐き出し、書いて可視化する。
③可視化したものを選択して手放す。そして手放した自分を受け入れる。
この3ステップを回し続けていき、「自分は自分のままでいい」と自分を受け入れることが幸福感に繋がっていきます。
しあわせになるために意識を低くする
手放すことで昔より意識は低くなったかもしれません。
しかし、これはしあわせになるための意識低い系。
ピンヒールを履いて、背筋をピンとしていた頃。
赤ちゃんを抱っこしてピンヒールを履くのは難しい。
なら、ピンヒールを手放せばいい。
スニーカーで、子どもを抱っこしてピンと立つ。
無理をして「ピンヒール履かなくちゃ」と頑張ってフラフラになり、転倒のリスクをかかえるより
「今の私」にあうスタイルに変更するということ。
育児中は子どもを抱っこしながら、その場で立てることの方がよっぽどしあわせなのです。
ピンヒール→スニーカーで手放すイメージができたなら、
フルタイム→パート
こだわりの化粧品→オールインワンゲル
夜に洗濯ものを畳む→週末にまとめて畳む
など置き換えて考えることができますよ。
手放すことが不安な理由は「喪失感」と「後悔」
手放す力を身につける、と書きましたが、実は手放すという行為は簡単ではありません。
手放すことに不安があるからです。
そのため、手放すことができない人が多いのです。
不安の正体は「喪失感」と「後悔」
何事もそうですが、手放す・離れる・別れるなど、自分のもとから離れてしまうことはさみしいこと。
その喪失感を感じたくないために、執着してしまうことは誰にでもあります。
そして喪失感以上に感じたくないのが「後悔」です。
「あの時仕事をやめなければ」
「あの時もっと家事をしておけば」
「あの時もっとスキンケアに力を入れておけば」
こういった後悔を感じたくないために、手放すことができないのです。
後悔→自責の念にとらわれる
後悔をし続けるのは自責の念にとらわれている状態。
「自分のせいだ」という考え方しかできず、自分を責め続けてしまいます。
しかし自分を責め続ける状態は避けたいもの。
だから手放さないで執着することで自責の念にとらわれないようにしているのです。
大事なものは変化する
とはいえ、人にはそれぞれ限界があります。
手放さずに自分のキャパをこえたものを抱え続けると自分が壊れてしまいます。
自分が壊れることで、夫や子どもなど、大事にしたい人を大切にできない状態に陥るかもしれません。
子どもが産まれること。
この変化とともにあなたに変化も訪れるのは当然のこと。
急激な変化でストレスを感じますよね。
しかしストレスのなかった「今まで」に執着すればするほど、キャパオーバーになるという悪循環。
変化が起こる時だからこそ、手放す選択肢を持つという変化も必要なのです。
妊娠・出産・育児期は不安になりやすい時期
妊娠~育児期は不安になりやすい時期。
ホルモンバランスの影響のほか、慣れない育児など急激な変化にママの身体も心もついていけず、睡眠不足も相まって不安を抱え込みやすくなります。
実際、産後うつや育児ノイローゼ、産後クライシスなど、産後直後から数年は不安による様々な影響があります。
さらに、アメリカの心理学者であるマズローが提唱した「欲求5段階説」から考えても、育児期は妊娠前には満たされていた欲求が満たしにくいため、しあわせを感じにくく、不安になりやすくなると言えるでしょう。
>>マズローが提唱した「欲求5段階説」を詳しく解説した記事はこちら
不安になりやすい時期だからこそ、手放すことが困難ですが、固執した先に手放さざるを得ない状況に追い込まれた方が、よりショックが大きくなるもの。
「しない後悔よりする後悔」ですので、自分の意志で手放していきたいものですね。
考え方を手放す!ママが陥りやすい3つの思考
手放すことは必ずしも「仕事」や「化粧」など、物事だけではありません。
むしろ、まずは考え方を手放すことが大事。
考え方を手放すことで、自然と執着していたものを後悔なく手放せるようになります。
ここでは手放したい、ママが陥りがちな3つの思考を紹介します。
①皆はできている…他者軸で物事を見過ぎていないか
新米ママあるあるなのですが、「他のママはできているのに」と他のママと比べてしまうこと。
他者軸を基準にしてしまうと、いきぐるしくなります。
マナーやモラルを守る、節度を保つといった最低限の礼儀は必要ですが、働き方や、育児と家事の比率などは人によって違って当然です。
他の人の育児体験談は参考程度にとどめ、自分軸をしっかりと持って取り組むように意識しましょう。
②承認欲と自己顕示欲を満たしたくなるのは当たり前
インスタのイイねボタンが欲しい。
夫に「いつもありがとう」と言ってほしい。
こういった承認欲や自己顕示欲を満たしたいのは当たり前です。
先述したマズローの「欲求5段階説」でも、承認欲求は満たされないとほしいと感じる欠乏欲求にあてはまります。
孤育てでは承認欲求は満たされにくい環境ですので、以前の自分に比べて承認欲求や自己顕示欲が強くなるのは仕方のないことなのです。
イイねのボタン欲しさに、育児放棄するなど度を越えることはよくありませんが、適度に承認欲求を満たせるように働きかけることは大切。
制御しすぎないも含めて、「承認されたい」自分を受け入れる意識を持つとともに、自分で満たせる環境をつくることにつなげてみてください。
③同族嫌悪や嫉妬など…負の感情が湧くのは疲れているから
あのママいいな、うらやましいな、という気持ちがいつの間にか「ずるい」「見るのつらい」になっていませんか?
負の感情が湧きすぎて止められない。
これ、ママのSOSのサインです。
慣れない育児や環境に疲れている状況です。
他人を攻撃しても、自分への攻撃が止まるわけではありません。
しあわせな気持ちにもなりません。
同族嫌悪や嫉妬が激しいときは「もしかして私疲れているかも?」と気づくことが大切です。
しあわせは自分の心が決める!手放してもその経験の上に自分がある
手放す喪失感や後悔が大きければ大きいほど、自分への影響も大きいですよね。
わかっていても気持ちに折り合いがつかない。
だからこそ、話をして吐き出し、書いて可視化し、選択(手放す)していく、自分を認めてて気持ちに折り合いをつける作業が欠かせないのです。
そして手放したからと言って、あなたはあなたを否定しなくていい。
何故なら、今のあなたはその経験があったからこそ、今のあなたをつくっているから。
自分で切り替えが苦手、後悔をずるずる引きずってしまう、という人ほど「自分で何とかしなくちゃ」とどんどん深みにはまってしまいます。
また喪失感や後悔にとらわれているときは、自分のいいところがみえなくなります。
こういうときは何を思い出しても自責の念にかられるだけですから、いいところを探すのが一苦労。
専門家など信頼できる人と一緒に3ステップを行い、「努力した自分をほめて受け入れる」自己承認していきましょう。
意識の低い系ママは、自己承認のできるママです。
自己承認ができるママのもとで育つ子は自己肯定感の高い子どもになります。
ママのしあわせのためにもこどものためにも、手放す努力、はじめてみてください。