さくらんぼの旬は6月前後。


さくらんぼは離乳食初期からOK!な果物です。


離乳食で旬のものを食べさせるのは旬のときが一番栄養価が高いから。

旬のものは該当時期は流通量も多いため比較的手に入れやすく、食材で四季を楽しむことができます。


今回は初夏から夏にかけて旬がやってくる「さくらんぼ」の離乳食について、簡単な皮のむき方や、あたえるときの注意点や簡単なレシピ・さくらんぼの基本情報をまとめてご紹介します。


この記事の目次


さくらんぼはいつから?離乳食初期からOK!


さくらんぼは離乳食初期から食べられる食材のひとつ。


甘酸っぱいので赤ちゃんの味覚では酸っぱさに少し驚くタイプのお子さんもいるでしょう。

とはいえ、甘さがある果物ですので、甘いものが大好きな子ども達には人気の食材です。


さくらんぼはビタミン・ミネラルをバランスよく含んでいます。


なかでも鉄分が含まれているのが特徴的。

果物のなかではトップクラスの含有量です。


鉄分は育ち盛りの赤ちゃんに欠かせない栄養素です。

血中のヘモグロビンや筋肉中のミオグロビンの構成成分で、不足すると貧血になるためこまめに摂取したいですね。


さくらんぼは丸ごとの状態で与えるとのどを詰まらせてしまうため、子供が成長するまでNG。

皮と種をとって調理してから与えましょう。


◆果物に関する離乳食の疑問に!栄養士のQ&A記事はこちらから

 

さくらんぼはアレルギーに注意!焦らずに


表示が必須もしくは推奨されているアレルゲン食品27項目以外ですが、さくらんぼにはアレルギーを引き起こす可能性があります(主に口腔アレルギー)。


他の果物でアレルギーが出たことがある場合、果物アレルギーの可能性もあります。

焦らずに医師や保健師と相談の上、離乳食を進めていきましょう。


花粉症と果物アレルギー

花粉症の人は果物アレルギーにかかりやすい、と言われています。

参考:「果物アレルギー ご注意を」(医療法人社団 杉本クリニック)


それは花粉症を引き起こす花粉の構造と果実に含まれる成分の構造が似ているため、身体がアレルギー反応を起こすからです。


実際、筆者の夫は花粉症発症後にりんごと桃のアレルギーを発症しました。


アレルギーは遺伝する可能性もあり

アレルギーが起こるのは遺伝的な要因と環境的な要因が合わさって発症します。

参考:「Q 食物アレルギーは遺伝しますか(2021/08/03)」(やまなしアレルギーNavi)


ただし、親子で同じ食材がアレルゲンになるとは限りません。

パパかママに食物アレルギーがある場合は初めて与えるものは特に注意が必要です。


離乳食ではじめての食材を与える際は小児科の診療時間・少量からスタートしてくださいね。


さくらんぼの簡単な皮のむき方


さくらんぼを与える前に最低限必要な準備。

それは皮むきとタネ取りです。


皮は食物繊維が多いうえに離乳食の赤ちゃんはうまくかみつぶすことができません。


しかし、そのままの状態で皮をむくのは大変。

あらかじめひと手間かけておくことで簡単にむくことができますよ。


①熱湯にくぐらせる

あらかじめおしり側に十文字の切り込みを入れておく。

鍋で水を沸騰させ、その熱湯にさくらんぼを10秒ほどくぐらせる。

冷水で冷やすとするりと皮がむける。


②冷凍させる

事前に冷凍させ、食べる前に半解凍する。

半解凍の状態で皮をむく。もしくは①の手順を行う。


購入してすぐに食べるなら①、保存しておきたい時や少し日があいて食べる時は②の方法で使い分けるのがおすすめです。


【離乳食初期】さくらんぼのカンタンレシピ

離乳食初期はペースト状。すりつぶすのが基本です。

さくらんぼも同様です。


とはいえすりおろすのって意外と手間がかかるんですよね…。

今回はサッとできる簡単レシピをご紹介!


とってもカンタン!冷凍すりおろし!

出典:COOKPAD


材料 (1回分)

さくらんぼ…1個


作り方

①さくらんぼの軸を取る。よく洗って水気をとってから冷凍する。

②凍ったさくらんぼに水をかけながら、皮を剥く。

③皮を剥いたさくらんぼをすり下ろす。途中、種が出てくるので取り除く。

④すり終えたさくらんぼを熱湯でのばす。

通常の状態ではすりおろすことは難しくとも、凍らせることで簡単にすりおろせるようになります。

お湯でのばすから、凍った状態で与えることもないので安心ですね。
参考:COOKPAD


レンジでらくちん!さくらんぼペースト


出典:COOKPAD


材料 (小さじ1杯分)

さくらんぼ…2個


作り方

①さくらんぼの皮をむく。

②水を少しだけ加え、600w40秒レンジでチン。

③種を除いてすり鉢ですりつぶしてなめらかにする。

参考:COOKPAD


離乳食の最初のうちは加熱をしたい、と考える方も多いはず。

とはいえ少量を鍋で調理するのは手間がかかります。

レンジなら少量でもお手軽ですよ♪


さくらんぼペーストたちはヨーグルトと混ぜて食べるのも美味しいので、大人も子どもも楽しめます。


離乳食中期・後期以降はお子さんのペースにあわせて、カットのサイズを大きくしてみてください。


なお、6月7月生まれのお子さんの場合は、1歳の誕生日ケーキのいちごの代わりにさくらんぼを使う方も多いですよ♪


さくらんぼをそのまま食べられるのは?気になるQ&A

Qさくらんぼはいつからそのまま食べられますか?

3歳ごろからが目安です。


丸のみでのどを詰まらせる危険があるのと、種が取り出せず飲み込んでしまう可能性があるためです。

3歳ごろまではカットしてあげたり、取り除いてあげるのが望ましいでしょう。


しかし、よく噛んで食べる子、丸のみする癖がある子など、お子さんによって食べ方のクセがあります。


そのため、3歳前にできた、というお子さんもいらっしゃいますし、4歳になってもうまく種を取り除けず、というお子さんもいらっしゃいます。


必ず3歳、ではなくあくまでも目安は目安。

お子さんの様子をみて判断してあげてください。


種の不安が払拭できないというママは、おしりを十文字にカットして種を取り出しておくと安心ですよ。


さくらんぼの栄養や旬|基本情報


さくらんぼの旬

5月下旬~6月(一部品種は7月まで)


さくらんぼの主な産地

山形県

国内のさくらんぼのほとんどが山形県で収穫されています。


さくらんぼの品種

佐藤錦・紅秀峰・紅さやか・紅ゆたか・ナポレオン・アメリカンチェリー


さくらんぼの選び方

全体的に鮮やかで赤く色づき、ツヤのあるもの選びます。


さくらんぼはバナナのように追熟(収穫後に熟して甘みが増したり果肉が柔らかくなったりすること)しませんので、青みが残ってるものはさけましょう。


さくらんぼの栄養

カロリー

64kcal

炭水化物

15.2g

カリウム

210g

鉄分

0.3g

βカロチン

98μg

葉酸

38μg

※可食部100gあたり


参考:「食品データベース」(文部科学省)


フルーツの中では鉄分がトップクラスの含有量であるさくらんぼ。

ほうれん草やニンジン、かぼちゃに含まれているβカロチンも含まれています。


旬のさくらんぼで離乳食をカラフルに!


さくらんぼの魅力はコロンとしたフォルム、赤い色。
子どもははっきりした色味に興味を持ちます。そして丸い形が好き。


トマトと違い、さくらんぼは甘みがあるので見た目と甘さで子どもの食欲を刺激すること間違いなしの食材なのです。(可食部は黄色が多い)


・アレルギーに気をつける(少量ずつ)

・皮とタネはよける

・そのまま食べるのは3歳前後から


工夫をすれば離乳食初期から食べられる食材ですので、ぜひ小さなうちから旬の食材を楽しんでみてくださいね。