冬に旬を迎えるみかんは離乳食に生で使える食材です。


ビタミンCや食物繊維も含まれているので、免疫力UPや便秘解消などのうれしい効果があります。


離乳食では初期から使える食材ですが、衛生面・酸味・アレルギーと3つの面から最初は加熱をして与えるのが無難でしょう。


時期別に1回の量と調理の固さの目安を紹介していますので、ぜひ参考にしてくださいね。


なお、薄皮やみかんの缶詰めは生後9ヶ月以降、離乳食後期からスタートするようにします。

離乳食の進み具合をみながら、お子様にあったタイミングではじめてみてください。


この記事の目次


時期別|みかんの量・固さの目安



時期

固さ

離乳食初期

1さじ~10g

なめらかにつぶす・ヨーグルトくらい。

離乳食中期

20~30g

舌でつぶせる・絹ごし豆腐くらい。

離乳食後期

30~40g

歯ぐきでつぶせる・バナナくらい。

離乳食完了期

40~50g

歯ぐきでつぶせる・肉団子くらい。

幼児食

60g

フォークでつぶせる・煮物くらい。

参考:「ステップ離乳食(アプリ)」(カラダノート)


みかん小1個でおよそ60gですので、離乳食中期は3分の1個~、後期は半分程度、を目安にしてください。


みかんは生のままで初期からOK!ただし最初は加熱を


離乳食期は赤ちゃんの胃腸が未発達のため、食材は加熱必須のイメージがありますよね。


普段、私たちが生で食べているみかんも、離乳食の最初は加熱をするのがよいでしょう。

慣れてくれば初期に生絞りの状態であたえてもOKです。


最初のみかんは加熱をした方がいい3つの理由

離乳食初期に与える場合、はじめのうちは加熱して与える方がいい理由は3つあります。


①殺菌するため

食材には目には見えない雑菌がたくさんついています。

大人の身体には影響のない菌でも、まだ免疫力がついていない赤ちゃんには悪影響を及ぼす可能性があるのです。


加熱をすることでそれらの菌を大幅に減らします。

また、加熱することで消化機能が不十分な赤ちゃんの消化吸収を助ける役目もあります。

 

②酸味を和らげる

みかんは酸味が強い食材。

そのため、酸っぱさに赤ちゃんがびっくりしてしまうことも。

加熱をすることで酸味が和らぎます。


③アレルギー対策

みかんはアレルギー表示27品目のひとつです。加熱することでアレルギー反応が出にくくなります。

そのため、最初の一口は加熱して与えるのがよいでしょう。


加熱したものを一度食べた後、アレルギー反応が出ないようであれば、その後は生で与えてもアレルギー反応は出ません。


 

みかんを薄皮付きで食べられるようになるのは離乳食後期!


みかんで気になるのが「薄皮」です。

大人の場合、みかんの皮をむき、薄皮をつけたまま一粒ずつ摘み取って食べる人も多いでしょうが、離乳食では離乳食中期まで薄皮を与えるのは控えましょう。

未発達な赤ちゃんの胃腸では薄皮は消化しにくく、赤ちゃんによってはうまく飲みこめないことがあるからです。


目安は固形物を咀嚼できるようになってから

薄皮付きで与えてOKなのは早くても離乳食後期・生後9ヶ月以降です。


★チェックポイント

☑生後9か月を過ぎているか

☑離乳食が固形のものに進んでいるか

☑しっかりと咀嚼できているか

上記のチェックポイントを参考にお子さんの食事の様子を観察してください。

できているようなら、薄皮がついたままの状態で1粒を3分の1~半分にカットして少量から与えます。

参考:「ステップ離乳食(アプリ)」(カラダノート)

みかんが出始めの頃は薄皮が薄い

みかんの品種にもよりますが、一般的に出始めの頃のみかんは薄皮が薄く、終盤に近付くにつれ薄皮が厚くなる傾向にあります。

参考:「ステップ離乳食(アプリ)」(カラダノート)


みかんの栄養|知能指数UP・便秘改善におすすめ


みかんの栄養は以下の通りです。


★温州みかん 100gあたり

ビタミンC/35mg
カリウム/190mg
カルシウム/17mg
葉酸/22μg
ビタミンA/270μg
鉄/0.2mg

食物繊維(総量)/1.1g
カロリー/46kcal
参考:文部科学省 「日本食品表示成分表 第2章 _7.果実類」(文部科学省)


ビタミンCは免疫UP・知能指数UPに繋がる栄養素

みかんといえばやはりビタミンCですよね。

ビタミンCによって白血球の働きが活発になり、免疫力が高まる効果があります。
また、七田式オフィシャルサイトによると、ビタミンCをしっかり摂取すると、脳が機敏になり、知能指数がUPすることがわかっています。

参考:「【脳力UPアイテム】しちだっ子必見!食べ物で子供がぐんぐん賢くなる!」(七田式オフィシャルストア)


人間の脳は3~4歳までに80%がつくられ、10歳ごろまでに90%が完成すると言われています。

参考:「眠れなくなるほど面白い 図解 脳の話: ヒトの脳はフシギでいっぱい 身近な疑問でナゾを解明 (2020/1/29)茂木 健一郎」(日本文芸社) 


そのため、0歳のうちから脳にいいものをしっかりとっておきたいですね。


水溶性食物繊維(ペクチン)は便秘解消に

みかん、とりわけ薄皮に食物繊維(ペクチン)が含まれています。

有田みかんの専門店、早和果樹園によると、ペクチンは腸のぜん動運動を促進し、便秘お解消する効果があるのです。

参考:「みかんを食べるとどんな健康効果がある?みかんの栄養成分を徹底解説!(更新日:2022.10.18)」(早和果樹園)


離乳食後期になってくるとハイハイやつかまり立ちなど、運動量が増える分、身体から水分も奪われやすくなるため便秘がちになりやすいお子さんもいます。

便秘気味だと感じるようなら、ぜひみかんをプラスしてみてくださいね。


反対に便がゆるいときはもしかするとみかんの食べ過ぎが原因かもしれません。

その場合は、みかんを与えるのを少しセーブしてみてください。


みかんの缶詰めは離乳食後期からOK!ただしシロップに要注意


みかんの旬は12月。

11月ごろから出回り始め、3月ごろまで出回っています。

冬の果物の代名詞です。


それ以外の時期ではみかんの缶詰めが手軽に手に入れやすいですよね。

みかんの缶詰めは離乳食に使えるのでしょうか?


みかんの缶詰めは離乳食後期からOK

缶詰めのみかんは薄皮もなく、やわらかいので使い勝手がよさそうですが、シロップ漬けのため生後9ヶ月ごろ、離乳食後期から少量ずつでスタートしてください。


甘みが強すぎるのと、虫歯対策も兼ねて、シロップを洗い流してから離乳食の時期に応じたサイズにカットしてから与えます。


それでも甘みが強い場合は、熱湯で加熱してから水で洗い流すと甘みがぐっとおさまります。


もしくは無糖ヨーグルトと混ぜて食べるのもおすすめです。


みかん狩りも親子で楽しめる


みかんは食べるだけでなく、自分でとって楽しむこともできる果物です。


背の低い木ですので、ひとりでしっかり歩けるお子さんならみかん狩りが楽しめますよ。

ひとりでしっかり歩ける頃には、薄皮も食べることができますので、ぜひみかん狩りも楽しんでみてくださいね。


冬のビタミンC補給はみかんで決まり!親子でみかんを楽しもう


冬に旬を迎えるみかん。冬場は果物が少ないので生のまま食べられるみかんは手軽に栄養補給できる食材です。


ぜひ離乳食にもみかんを取り入れてみてくださいね。


離乳食に取り入れる時にチェックするポイントは以下の通り。


①離乳食初期からOK!

②ただし、最初は加熱が無難

③ビタミンCが免疫力UP・知能指数UPに繋がる

④ペクチンで便秘解消

⑤薄皮は離乳食後期の進み具合をみて

⑥缶詰は離乳食後期からシロップは洗い流す


離乳食で使わなかった分は、ぜひママの栄養補給に♪

親子でみかんを味わってくださいね。