赤ちゃんの一挙一動に「大丈夫かな、病気かな」と心配になることも多いですよね。


赤ちゃんのしゃっくりもそのひとつ。

しばらく続いているのを見ていると心配になり、とめ方を検索する方も多いでしょう。


結論から言いますと、赤ちゃんのしゃっくりは様子見で大丈夫です!


ほとんどの場合は、赤ちゃんによくある生理現象のしゃっくりだからです。

いわば、「赤ちゃんあるある」のひとつと言えるでしょう。


しかし、ずっと続いたりしゃっくり以外に嘔吐があったり、ぐったりしていたりする場合は極まれに逆流性食道炎の疑いもありますので、小児科を受診してください。


今回は赤ちゃんのしゃっくりの止め方としてはいけないNGな止め方、そしてしゃっくりが出にくくなるケア方法をお伝えします。


この記事の目次


しゃっくりの原因|赤ちゃんの身体は未発達のためしゃっくりが起きやすい


しゃっくりは横隔膜のけいれんによって起こります。

産まれたばかりの赤ちゃんはまだ臓器や器官が未熟です。横隔膜も未熟なので、少しの刺激でけいれんが起こってしまうのです。


例えばこんな刺激でもしゃっくりを引き起こします。


例①授乳中に空気も一緒に吸い込む

授乳中に母乳やミルクと一緒に空気も勢いよく吸い込んでしまうと、その空気が肺や胃にいっぱいになり、再び体外に空気が押し出されるときに横隔膜を刺激してしまい、しゃっくりが出てしまいます。


例②冷えによる縮こまり

冬場のお風呂あがりなどで湯冷めをすると、体が冷えてぶるぶるっと身体が縮こまります。その刺激によってしゃっくりが出ることに繋がってしまうのです。

冬場の寒いとき以外にも、オムツや服が濡れている状態も冷えのもと。

汗をかいたらこまめに着替えましょう。


このような些細な刺激でしゃっくりは起こるため、産まれたばかりの新生児の頃は大人に比べてしゃっくりが起きやすいと言えます。


逆流性食道炎が原因の時もまれにある

基本は赤ちゃんの身体が未発達なことによってしゃっくりが起こりますが、逆流性食道炎を疑う場合もあります。


しゃっくりが長時間止まらずにずっと続き、嘔吐などがある時はいたり吐いたりする場合は、逆流性食道炎の疑いも考えられます。


赤ちゃんの機嫌がよければ問題はありませんが、ぐったりしているなど別の症状がある場合は小児科を受診しましょう。


しゃっくりをした時の対処法「基本は様子見」


赤ちゃんがしゃっくりをするのは、ほとんどの原因が身体が未熟で生理的なものですので基本的には様子見です。

観察しながら、自然と治まるのを待ちましょう。


それでもしばらく続くようなら、以下のことを試してみてください。


・とんとんと叩いてゲップをさせる

・あたたかい格好に着替える、おむつ替えをする

・背中を軽くさすって温める、リラックスさせる


浜松市子育て情報サイトぴっぴにて保健師さんも生理現象のため、ほとんどの場合は問題のないもの、続くようなら「ゲップをさせる」「身体を温める」「おむつを交換する」「背中を軽くさする」といった対処法を解説されています。

参考:「赤ちゃんのしゃっくりは、どうすれば止まるの?」認定NPO法人はままつ子育てネットワークぴっぴ


原因が逆流性食道炎の場合は、嘔吐に気をつけながら小児科を受診します。


赤ちゃんのしゃっくりにNGな3つの対処


普段私たち大人がしゃっくりを止めようとするときはこの3つをする方が多いです。


①驚かす

②水を飲ませる

③紙袋の中で息をさせる


しかしこれらは赤ちゃんには不向きなので避けてください。

 

①驚かす

驚いてびっくりした刺激でしゃっくりをとめるのはよく聞く話。

しかしまだ言語によって意思疎通ができず、視力も不十分な赤ちゃんにとっては、しゃっくり防止のために驚かすこちら側の思惑は理解できません。


②水を飲ませる

大人の場合、冷たい水を飲むとしゃっくりがおさまると聞きますが、赤ちゃんに冷たい水はNGです。

赤ちゃんの身体はまだまだ未発達。冷たい水は胃腸に刺激を与えてしまい、下痢を引き起こしてしまいます。


また新生児の頃は基本的には母乳とミルクの授乳でOK。しゃっくりをとめるためだけに水を飲むのは控えて。


③紙袋の中で息をさせる

息を止める、もしくは紙袋を口に当てて、紙袋内の空気で呼吸をすると血中の二酸化炭素濃度が上昇します。

血中の二酸化炭素濃度が上昇すると横隔膜のけいれんが抑制されるのですが、自分で呼吸をとめたり、網袋を外したりとコントロールできないうちは危険です。


赤ちゃんに対して息を止める行為をするなんてママは居ません。

しかし、しゃっくりを続ける我が子がかわいそうなあまり、パニックになってしまい正常な判断ができないこともあります。


特に産後はホルモンバランスの急激な変化や、寝不足、マミーブレインといった正常に判断しにくい状態に陥りやすい状態ですので、赤ちゃんの心配の前にまずはご自身がしっかりと深呼吸して落ち着くことも大切です。


小児科受診の目安は「数時間続く」「元気がない」


赤ちゃんのしゃっくりは基本的には様子見です。

無理に止める必要はありません。


しかし、しゃっくりがしばらく続き下記のような状態の場合は小児科を受診しましょう。


・2~3時間以上しゃっくりが続いている

・元気がない

・ぐったりとしている

・発熱

・咳

・呼吸が荒い

・嘔吐

・よだれが大量で止まらない

・苦しそうにしている



基本的には赤ちゃんのしゃっくりは問題がないことがほとんどですが、しゃっくり以外の症状がないかしっかりと観察することが大切です。


しゃっくりを出にくくする2つのケア


それでも小さな身体でしゃっくりをしている姿はしんどいように親の目からは映るもの。

しゃっくりが起きやすい赤ちゃんでもしゃっくりができくくするケアがあります。


①授乳後のゲップをしっかりとさせる

②身体を温める


①授乳後のゲップをしっかりとさせる

しゃっくりの原因は横隔膜への刺激によるものです。

ですので、横隔膜への刺激を減らすことがしゃっくりを出にくくさせるポイント。


授乳後のゲップでしっかりと空気を吐き出すことで、横隔膜への刺激を減らします。


ただ、筆者が赤ちゃんのお世話をしながら感じたのは、大きなゲップがでた時は、そのゲップをきっかけにしゃっくりが始まることです。


とはいえ、空気で膨らんでいる状態は赤ちゃんにとってもつらい状態ですし、そのあと授乳したミルクや母乳を吐き出す要因にもなりますので、しっかりとゲップを出させましょう。


②身体を温める

冷えによる縮こまりも横隔膜への刺激になりますので、赤ちゃんの身体をなるべく冷やさないようにするのもポイントです。


汗をかいたらこまめに着替えをしてあげましょう。

冬場の厚着は、汗をかく原因にもなります。赤ちゃんの体温は大人よりも少し高めですので、洋服は1枚少なめを心がけてください。


身体をなでるのも温めることに繋がる上、スキンシップにもなりますよ。 


赤ちゃんのしゃっくりは生理現象!深刻になりすぎないで


赤ちゃんが我が家にやってくると驚きと喜びの連続。

そして同時に不安や心配もつきません。


ママってこんなにも心が動かされる立場なんです。


小さな体を揺らしながらするしゃっくりは心配になりますが、基本は生理現象によるものですので様子見で大丈夫。


赤ちゃんが元気でご機嫌そうにしているのであれば、多少しゃっくりが続いていても様子をみてあげましょう。


それでも止めたあげたいと思うときは以下の3つの試してみてください。


・とんとんと叩いてゲップをさせる

・あたたかい格好に着替える、おむつ替えをする

・背中を軽くさすって温める、リラックスさせる


はじめての育児は慣れないことの連続ですね。

ママもまだ0歳。できないことがあって当たり前、不安になって当たり前です。

無理せず、ゆっくりと育児をしていくことで心配事も落ち着いて受け止められるようになってきますよ。