「BLWって本当にうまくいくの?」「汚れるのが心配で踏み切れない…」そんな風に悩んでいませんか?
今回は、Instagramで手づかみ食べの情報発信をしているハニさんに、BLW実践の具体的なコツを伺いました。
BLWを始めたきっかけは妹からの一言
ハニさんがBLWを知ったのは、妹さんからの提案がきっかけでした。
「妹も3ヶ月違いで子どもがいて、『こういう離乳食の方法もあるよ』って教えてくれたんです」
最初は従来の離乳食を考えていましたが、BLWのメリットを知って考えが変わりました。
「子どもが自分で食べる力を育めるっていうのがすごく良くて。自分から何でもやりたいっていう好奇心も育めるなって思ったんです」
息子さんは生後4ヶ月頃から食べ物に興味を示し、料理中にバウンサーにいると小松菜などを手で触って口に入れようとしていたそうです。
「やっぱり食にこの子は興味があるんだなって感じて。だったら自分が好きなように食べてもらおうって思いました」
開始1週間で「これは食べ物」と理解
BLWを始めた当初は食べかすがそのままうんちに出てくることもありましたが、息子さんの学習能力は想像以上でした。
「1週間くらいしたら『これは食べ物なんだ』っていうのを理解してるので、ブロッコリーとかニンジンとかの茹でた野菜はもう結構食べてました」
6ヶ月からお肉のステーキまであげていたというハニさん。歯が生えていない時期でも、味わうことで食べ物への興味を育んでいました。
「噛んで飲み込むことはできないんですけど、ただ味わうみたいな感じです。BLWって何ヶ月からこれを食べられるっていう概念があんまりないので」
汚れを楽しむ秘訣は「後から楽になる」発想
BLWで多くのパパママが心配するのが「汚れ」の問題。でもハニさんは汚れることも含めて楽しんでいました。
「私は汚れるのは全然気にしないタイプなんですけど、夫は結構気にするタイプでした」
そんなご主人をどう説得したのでしょうか?
「『どうせ手づかみの時期は、もし9ヶ月とか12ヶ月から始めたとしても一緒のことは起きるんだよ。それが今早いだけだから、逆に後から楽だよ』って説得しました」
対策として床にマスキングテープを敷くなどの工夫で、汚れることを前提とした環境づくりをしていました。
「食べムラ」ではなく子どもなりの選択
息子さんにもブロッコリーを一切食べない時期がありましたが、ハニさんは自然なことだと捉えています。
「毎日ではなく出し続けていたら、また食べるようになりました。でも私は『食べムラ』っていう考えはなくて」
ハニさんの考え方がとても印象的でした。
「大人だって今日はちょっと胃もたれしてるから軽めのものを食べたいなって思う日があるじゃないですか。赤ちゃんは喋れないから、食べないっていう選択肢で自分の状態を表現してるんだと思うんです」
子どもの気持ちに寄り添う素敵な考え方ですね。
パパとの協力体制は「味付け」がポイント
BLWを成功させるには、パパの理解と協力も欠かせません。ハニさんのご主人(韓国の方)は、最初は汚れることに抵抗がありましたが、今ではしっかりサポートしてくれています。
パパにお任せできるようになったのは、息子さんが1歳10ヶ月頃から。その時に一番苦労したのが「味付け」の教え方でした。
「大人だと濃い味が好きじゃないですか。でも子どもには薄めにしてって、細かく教えるのが大変でした」
今では冷凍保存したものを温めたり、簡単な卵料理を作ったり、休日にはマスキングテープを敷いて食事環境を整えるところまでやってくれるそうです。
Instagram発信で伝える「簡単レシピ」
現在、Instagramで手づかみ食べのレシピを発信しているハニさん。最も反響が大きかったのは「豆腐チップス」でした。
「元々はダイエット系の方がよく作ってたレシピなんですが、ヘルシーだし歯が生え始めたら食べられるなと思って作ってみました」
投稿のネタは、主に大人向けのレシピを子ども用にアレンジしたもの。
「自分がめんどくさいことが好きじゃないので、簡単なレシピだけを集めてます。炊飯器で作ったり、レンジを使ったり。チャットGPTに『こういう料理作りたいんだけど』って相談することもありますよ」
投稿する前には必ず息子さんに食べてもらって、反応を確認してから発信しています。
月齢目安については、BLWの考え方に基づいて独特のスタンスを持っています。
「本当は月齢の目安をあんまり書きたくないんです。BLWってそういう何ヶ月からこれを食べられるっていう概念があんまりないので。でも目安があった方が分かりやすいので、そこは考えながらやってます」
記録は写真でシンプルに
ハニさんは離乳食の詳細な記録はつけていませんでしたが、写真は撮っていました。
「後で子どもに『こんなものを食べていたんだよ』と見せられるし、病院に行く時にも『こういうもの食べたんですけど』って説明できるので」
シンプルながら実用的な活用方法ですね。
育児中のパパママへのメッセージ
最後に、育児中のパパママに向けてメッセージをお聞きしました。
「今どんなに忙しかったり大変だったりしても、いつかそれが終わってしまうし、終わった時はすごく寂しかったりもするんです。嬉しい反面、寂しいっていう思いがあるので、どんなに大変でも終わりがあるよっていうことは伝えたいです」
現在2歳2ヶ月の息子さんは、とても元気でスーパーでも一人で走り回ってしまうほど。それでも「離乳食で悩んだことはない」と言い切るハニさんの言葉には、BLWへの確かな手応えが感じられました。
まとめ
BLWに興味はあるけれど、一歩踏み出せずにいるパパママにとって、ハニさんの体験談はとても心強いものではないでしょうか。
汚れることを楽しむ発想の転換、パパとの協力体制づくり、そして何より「子どもの気持ちに寄り添う」という姿勢。BLWの具体的な進め方だけでなく、育児に対する考え方も学ぶことができました。
「どんなに大変でも終わりがある」というハニさんの言葉を胸に、今しかない貴重な時間を大切に過ごしていけたらいいですね。
ハニさん(@honey_babygohan)
2歳息子を育てる28歳ママ。ベビーマッサージ講師・乳児食育アドバイザー。生後6ヶ月からBLWを実践し、「汚れることも成長の証」として育児を楽しむ。「やる気1%でも作れる簡単ごはん」をモットーに、炊飯器&レンジを活用した時短レシピをInstagramで発信中。フォロワー1.3万人。親子で美味しいものをシェアする喜びを日々投稿している。