赤ちゃんがおかゆに慣れてくると違う主食を取り入れてみたいと考えるママも多いはず。


おかゆの次はうどんがおすすめです。


うどんは調理しやすく消化の良い食材だからです。


うどんを離乳食に取り入れていい時期や、調理ポイントなどの基本情報、注意点やあると便利なアイテム、おすすめのレシピをご紹介します。


さらにはママたちの素朴な疑問に管理栄養士がお応えするQ&Aもご紹介。


ぜひ離乳食作りの参考にしてくださいね。


この記事の目次


うどんはいつから?初期からOKな理由


うどんは離乳初期からOK!


何故なら消化にいいからです。


食物繊維が多いと消化に時間がかかり、炭水化物が多いと消化が早くなります。

うどんは他の麺類に比べると水分量が多く食物繊維が少ないため、離乳食初期から与えることができるのです。


■代表的な主食の成分表

※すべて100gあたり 炭水化物 食物繊維総量

水分量

うどん(ゆで)

21.6g 1.3g 75.0g
そば(ゆで) 26.0g 2.9g 68.0g
スパゲッティ(ゆで) 30.0g 3.0g 60.0g
ご飯(うるち米) 37.1g 1.5g 60.0g
ご飯(全がゆ) 15.7g 0.1g 83.0g

出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)


しかし、原材料は小麦なのでアレルギーの恐れがあります。与えるのは初期の後半にしましょう。


離乳食初期・中期・後期・完了期別うどんの調理ポイント


離乳食初期(生後6ヶ月)の調理ポイント

離乳食初期(生後5~6ヵ月)は、ゴックン期。

やわらかく茹でてから、すりつぶしてペースト状にします。


最初は白湯で滑らかなペースト状に伸ばし、少しずつポタージュ状にしていきます。

離乳食中期(生後7~8ヵ月)の調理ポイント

離乳食中期(生後7~8ヵ月)はモグモグ期。

モグモグできるようにうどんを細かいみじん切り(2~5㎜)にしましょう。


ただし、離乳食中期になったからと言って、急に大きくする必要はありません。

カタチのあるうどんでは赤ちゃんが食べにくそうにしていたら、ペースト状に戻してもOK。


赤ちゃんの食べ具合を見ながら硬さや大きさなど調整していきましょう。


離乳食中期(生後9~11ヵ月)の調理ポイント

離乳食後期(生後9~11ヵ月)は歯ぐきを使って噛み切るカミカミ期。


1~2㎝の長さに切ります。


3回食になるので、うどんが活躍する時期です。


離乳食中期(1歳~1歳半)の調理ポイント

離乳食完了期。幼児食に向けてのパクパク期です。


2~3㎝の長さに切ります。


参考:ステップ離乳食(アプリ)

参考:「HAPPY育児生活ガイドBOOK」(ベネッセコーポレーション ・2013年10月9日発売) 

1回に使ううどん量の目安


離乳食初期(生後6ヶ月)のうどん量

1さじからスタート。

離乳食中期(生後7~8ヵ月)のうどん量

前半:35g

後半:55g


離乳食中期(生後9~11ヵ月)のうどん量

前半:60g

後半:90g


離乳食中期(1歳~1歳半)のうどん量

前半:105g

後半:130g


参考:ステップ離乳食(アプリ)


うどんの注意点3つ


離乳食で使いやすいうどんですが、与える際に気をつけたいポイントが3つあります。


①アレルギーに注意

冒頭でも少し触れましたが、うどんの原材料は小麦。

小麦はアレルギー物質として表示義務のある特定原材料です。


そのため、離乳食初期の頃は特に注意が必要になります。

必ず病院があいている日中に1さじから始めるようにしてください。


②塩分に注意

ベビー向けに作られているうどんを除き、一般的なうどんには塩分が含まれています。


赤ちゃんの身体はまだまだ未発達。

塩分が多いと腎臓に負担がかかってしまい、腎機能が低下する恐れがあります。


過去には塩分過多で食塩中毒を起こし死亡するケースもありました。

1歳児で小さじ1杯の食塩で死亡するとも言われています。

参考:「食塩4.5~5g摂取か 1歳児中毒死、ほぼ致死量相当(2017年7月20日)」朝日新聞デジタル


食塩を使用しているうどんを離乳食に使う先は塩抜きをしましょう。

また、食塩不使用のものを選ぶようにしましょう。


離乳食後期~完了期や幼児食など、親の料理のとりわけでつくるときは、親も食塩不使用のうどんを選び、つゆなど味付けの部分で変化させるといいですよ。


③長さ時間に注意

調理のポイントでも解説していますが、離乳食の進み具合によって麵の長さを変化していきましょう。


食べにくそうにしていたら、前の段階に戻すでOK。

離乳食の進み具合は個人差がありますので、マニュアルで「○○㎜」だからと盲信せずお子さんの様子を観察してあげてくださいね。


「ゆで」「乾麺」「冷凍」どれを使うべき?


離乳食で使ううどんは乾麺がおすすめです。


コシの強い冷凍うどんや茹でうどんですと、長く茹でても裏ごしするのは大変なことが多いからです。

 

そのため離乳食初期~中期はドロドロ状にする・柔らかく煮るのに適している乾麺がおすすめです。

 

乾麺の場合、ベビー用の食塩不使用のものや短くカットしているものを使うと便利ですよ!

離乳食後期以降に冷凍うどんを使用する場合は、しっかりとゆでるか、ベビー用のやわらかい冷凍うどんがおすすめです。


食塩を使用しているうどんは、ゆでたあと水洗いして塩を抜きましょう。


うどんの選び方Q&A

子ども用のうどんではなく普通に売ってる一般的なうどんでも大丈夫ですか?

赤ちゃん用として売られているものは塩分が入っていなくて短く刻んであるものですから、その条件を満たせば他のもので代用できますよ。

 

塩分不使用のものを選んで月齢に合わせた大きさ・硬さにすれば大人と同じもので大丈夫です。

 

塩分不使用のものでなくても、塩抜きをすれば使えますが、手間がかかるので不使用のものがおすすめです。


引用:【離乳食辞典|うどん・そば・そうめん編】管理栄養士がママの疑問にお答え


うどん以外の麺類も!疑問にお答え記事はこちら


離乳食のうどんの保存法について


離乳食を作るたびに、うどんを細かく刻むのは手間ですよね。

うどんは冷凍保存もできるので、多めに下ごしらえして保存しておきましょう♪


あらかじめすりつぶす・みじん切りなど調理しておき、1回分の量を製氷機トレイなどの容器やラップに包んでからフリーザーバッグに入れて冷凍するだけ。


1週間程度を目安に使い切ってくださいね。


うどんの離乳食を作る・食べさせるときの便利アイテム


離乳食にうどんを与える際に、あると便利なアイテムをご紹介します!


1.だしパック

離乳食のうどん料理を作るときに欠かせないのが、「だし」。

一からだしを取るのは手間と時間がかかって面倒と感じる場合も。


そこでおすすめなのが、かつおや昆布などがブレンドされただしパック。


このだしパックを利用すれば、沸騰した水に入れて少し煮詰めるだけで簡単に出汁が取れるので、時間のないママには非常にありがたい便利商品です。


ただし、大人用のだしパックの中には、さば節がブレンドされているものも。

さばはアレルギー反応を起こしやすい食材なので、離乳食中期(生後7~8ヵ月)は避けたほうが無難です。


ベビー用のものか、さば節が入っていないものを選びましょう。


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2.粉末だし

だしパックでだしを取ると、たくさんできて困ることもありますよね。


ちょっとだけだしがほしいときは、ベビーフードの粉末だしを利用するのがオススメです。


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大人用の粉末だしは塩分や添加物が入っているので、必ずベビー用のものを利用してくださいね。


3.ヌードルカッター

外出時にうどんなどの麵類を細かくカットするのは大変ですよね。

そんなときに便利なのがヌードルカッター。


うどんを細かくカットできるだけでなく潰すこともできるので、外出先でとても重宝します!


持ち運びケース付きのものだと、より便利ですよ。


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離乳食にオススメうどんレシピ9選


ここからは、離乳食うどんレシピをご紹介します。


2回食になる離乳食中期(生後7~8ヵ月)から食べられるレシピです。

麺の長さに変化をつけることで3回食になる後期(生後9~11ヶ月)や完了期にも活用できますよ。


1.ほうとう風うどん



「ほうとう」とは、山梨県の郷土料理。太くて長いうどんのような麺を、かぼちゃなどの野菜と一緒に煮込み、味噌で味付けしたものです。


そんなほうとうを、ベビー用にアレンジしたメニューがコチラ♪


かぼちゃのやさしい甘みと、ほんのり感じる味噌の風味がとてもおいしいですよ!


レシピでは卵を使用するようになっていますが、離乳食中期(生後7~8ヵ月)は、卵黄のみを使用してくださいね。



>>レシピはコチラ<<



2.カブと白身魚のうどん


とろっとしたカブと、柔らかな白身魚を合わせたうどん。


カブは皮近くに固い繊維があるかもしれないので、皮は厚めにむきましょう。


こちらのレシピでは、やわらかい冷凍うどんを使っているので、普通の冷凍うどんを使用する場合は鍋でゆでるか、ゆでうどんを使うとよいでしょう。


>>レシピはコチラ<<


3.鮭の洋風うどん


トマト×うどんの新しいレシピ♪さっぱりとした風味が食欲をそそります。


これひとつでたっぷりの野菜とたんぱく質が摂れるのもうれしいですね。


酸味が気になる場合は、粉ミルクや牛乳または豆乳をプラスしてクリーミーにするのも◎。


>>レシピはコチラ<<


4.味噌そぼろうどん


パサつきがちな鶏ひき肉を、とろみをつけたスープでまとめたうどんです。


こちらのレシピでは野菜を玉ねぎのみ使っていますが、にんじんやほうれん草など自由にプラスしてOK!


季節の野菜をたっぷり加えてみましょう。


>>レシピはコチラ<<




5.鮭とチンゲン菜のミルクうどん


いつもの飲みなれた粉ミルクをうどんにも使ってみましょう!


少量の調味料を使用しても構いません。(ほんの少しの醬油、ベビー用コンソメなど)


鮭とチンゲン菜の彩りもきれいですね。ほかの魚や葉物にアレンジしてもOKですよ。


>>レシピはコチラ<<


6.うどんグラタン


グラタンといえばマカロニですが、こちらはうどんを使ったレシピ。

つるっとした口あたりがホワイトソースとよく合います♪

マカロニをゆでるよりも手間がなく、柔らかいので赤ちゃんも食べやすいはず。

ベビーフードのホワイトソースを使うとより手軽に作れます。


>>レシピはコチラ<<


7.夏野菜たっぷりうどん


夏が旬の野菜をたっぷり使ったうどんです。


暑い夏を乗り切るための栄養がたっぷり詰まっています!

季節に応じて、野菜をアレンジしてみてくださいね。


レシピに載っている冬瓜はアプリ「ステップ離乳食」では紹介していない食材です。

食べたことがある場合は活用してみてくださいね。


>>レシピはコチラ<<


8.月見うどん



裏ごしした卵黄を、野菜たっぷりのうどんの上にトッピングした月見うどんです。

季節感あふれる一品に、赤ちゃんもうれしくなりますね♪


春菊はクセがあるので好き嫌いが分かれるかもしれまんせんが、苦手なようならほかの葉物に変更してもOK。

春菊もアプリ「ステップ離乳食」では紹介していない食材ですが、食べたことがある場合はあげても大丈夫です。


>>レシピはコチラ<<


9.かぼちゃナーラうどん


いつものあっさりとしたうどんに飽きてきたら、こんなレシピはいかが?


かぼちゃとベビーフードのホワイトソースを合わせると、濃厚なソースに!

まるでカルボナーラのような味わいになります。


>>レシピはコチラ<<


使い勝手のよいうどんをどんどん取り入れよう!


うどんは水分量が多く、のどごしもいいので離乳食期の赤ちゃんに人気の食材のひとつ。


調理に時間がかからないので、腹ペコな赤ちゃんを待たせずサッと作れる頼もしい食材です。


特に乾麺は災害時にも役立ちますのでストックしておいて損はありません。

さらにのどごしがいいので、体調が悪いときや暑いときにも食べやすいのも魅力。


うどんを与える時は野菜やたんぱく質も一緒に入れて、バランスのよい離乳食にしてくださいね。


Photo by Photo AC