妊婦健診の楽しみのひとつ「エコー写真」。どれくらい大きくなってきたのかの目安になるのでワクワクしますよね。だけどどの数値が何を表しているかわからない…なんてことありませんか?今回はエコーの見方を説明します。


この記事の目次


エコー検査(超音波検査)とは?


エコー検査とは、高い周波数の音波をあてて、検査することです。
超音波の反射によって色が黒や白になります。反射が少ない部分は黒く映ります。妊娠中の子宮であれば黒い部分は羊水や血液などが考えられます。一方白い部分は骨や筋肉など、反射がある部分です。


妊婦健診のエコー(超音波検査)は2種類

妊婦健診で使うエコー(超音波検査)は大きく分けて2種類あります。


経膣エコー

妊娠が分かった頃から妊娠12週前後までは、経膣エコーで子宮内の胎児の様子を見るのが一般的。※産院による
膣からアプローチして子宮内の超音波検査なので、ズボンやパンツを脱いで検査します。着脱しやすい洋服を選びましょう。


経腹エコー

お腹からアプローチして子宮内の様子を見ます。膣からと違い、色んな方向からアプローチができるため、胎児のお顔が見えることもあります。

ズボンや下着を脱ぐ必要はありませんが、子宮は下腹部にあるので、ずらして測ります。ゴムのものなどお腹が出しやすい服を選びましょう。またエコー検査用のゼリーを塗るので少しひやっとすることも。

 

経膣エコー写真の見方・記号や用語の意味・数値の測り方

妊婦検診でもらうエコー写真。よく見ると小さい文字が書かれているのをご存じでしょうか。基本的に記号や用語は子宮内や胎児のことを表す英語の略語です。エコーで測定することによって胎児の体重や妊娠経過を推定します。


それではまずは経膣エコー写真から解説していきます。



GS

胎嚢(たいのう)
Gestational (妊娠)Sac(袋) でGSです。


CRL

頭殿長(とうでんちょう)
Crown(頭頂) Rump(お尻) Length(長さ)の頭文字です。
頭殿長とは頭の先からおしりまでの座高のことをいい、いわば妊娠初期の赤ちゃんの身長のことです。妊娠初期の間は、CRLの数値から妊娠週数や出産予定日などを割り出します。


BPD

児頭大横径(じとうだいおうけい)
Biparietal(両頭骨頂) Diameter(直径)
頭の左右の幅。12週以降になるとBPDの数値で妊娠週数や出産予定日を割り出します。


FL

大腿骨長(だいたいこつちょう)
Femur(大腿骨) Length。
胎児の太ももの骨の長さ。妊娠初期に計測されることはあまりないようです。


APTD

腹部前後径(ふくぶぜんごけい)
Antero-Postero(前後) Trunk(胴) Diameter。
胎児の腹部前後の厚みのことです。


TTD

腹部横径(ふくぶおうけい)
Transverse(横幅) Trunk Diameter。
胎児の腹部左右の厚みのことです。


AFI

羊水指数(ようすいしすう)
Amniotic Fluid(羊水) Index(指数)
羊水の量のことです。羊水過多や羊水過少になっていないかを確認します。


AGE

妊娠週数
gestational AGE(妊娠期間)
測定した数値に基づいて割り出された妊娠週数・日数のこと。+-は誤差。


経腹エコー写真の見方・記号や用語の意味・数値の測り方

続いて経腹エコーです。※経膣エコーで紹介した記号や用語と一部重複します。



BPD

児頭大横径、頭の左右の幅。


APTD

腹部前後径、胎児の腹部前後の厚み。


TTD

腹部横径、胎児の腹部左右の厚み


APTD×TTD

腹部の前後と横の長さを掛けあわせた数値。腹部面積。胎児の推定体重などを割り出す目安のひとつです。


GA

GA=AGE。妊娠週数。
Gestational Age(妊娠期間)


EDD

分娩予定日
Estimated(推定) Due(予定) Date(日)
胎児の大きさから割り出した分娩予定日です。


FL

大腿骨長、太ももの骨の長さ。胎児の体重を割り出す目安のひとつなので、経腹エコーになてから計測されはじめることが多いでしょう。


EFW

推定体重
Estimated Fetal(胎児) Weight(体重)。
BPD(頭の幅)、FL(太ももの長さ)などの数値をもとに算出します。


同じエコーなのにGA(妊娠週数)やEDD(分娩予定日)が違うのはどうして?

記号の意味が理解できると、それぞれの数値が何を指しているのかがわかってきます。しかし、その一方でエコーの測定位置によって推定妊娠週数や分娩予定日がずれていることに気づくでしょう。



こちらのエコー写真ですと左の胎児の太もも部分のエコーではGAは「21w1d」となっています。右の腹部エコーでは「23w0d」です。


これは、【太ももは妊娠21週1日目くらいだね】【お腹周りは妊娠23週0日目くらいだね】ということです。


先生から特に指摘がなければ、異常ではなく胎児ひとりひとりの個性だと考えられます。あまりにも週数が離れていて、気になるようなら先生に質問してみてもいいかもしれませんね。


ちなみにうちの上の子は、頭の部分の妊娠週数が他の部位の数値よりも進んでおり、「頭でっかちさんなのかしら…」と気にしていたのですが、頭の形によっては数値が大きく出やすいことがあるようです。産まれて、成長するにつれ、どんどん小顔になっていきました。


エコー検査でわかることは胎児の大きさだけではない


エコーは決して胎児の身体測定を行うためだけに行われるものではありません。妊娠の経過が順調かどうか、ということを検査するものです。


発達遅延・発達不全・先天性異常など

頭の大きさや、腹囲、太ももの長さなどを測定し、成長の遅れがある場合は発達遅延や発達不全が考えられます。他にも臓器や骨の形成がうまくいっていない、先天的な問題がないか、ということもエコー検査でわかる場合もあります。


この場合は、先生から説明がありますので、エコー写真の数値だけをみて不安がらないようにしましょう。また、気になるようならまずは先生に相談してみてください。


巨大児・過大児

出産時の体重が4000gをこえる赤ちゃんを「巨大児」といいます。また、出産日にかかわらず、同じ在胎期間で生まれてきた赤ちゃんの9割があてはまる体重分布よりも体重が重い赤ちゃんを「過大児」と呼びます。


大きな赤ちゃんは分娩時の難産リスクが上がりやすくなると考えられています。また、胎児の体重にかかわらず、お母さんの骨盤形状と赤ちゃんの頭の大きさによっては、通常分娩が難しい場合もあります。この場合は、エコーだけでなくレントゲンを撮影することも。


筆者は、上の子の頭の大きさ、形状がうまく骨盤にはまらないかも?ということでレントゲンを撮りましたよ。

 

唇顎口蓋裂(こうしんこうがいれつ)

妊娠中期のエコー検査で耳にすることがあるかもしれません。胎児の唇や上顎がくっついておらず、真ん中にすき間が開いている先天性異常のひとつです。


上の子がエコー検査の時にいつも指吸をしていたため、唇顎口蓋裂の確認が出来ず、いつも先生と「今回も確認できなかったね…」と話していました。


ここに挙げたものが必ずしもエコー検査で見つけられる、というものではありません。エコー検査でわかることもあれば、わかりにくい場合もあります。


エコー検査はこういった胎児の異常をいち早く見つけ、対処できるものや準備できるものに随時対応していくための検査なのです。


エコー写真は成長のあかし!正しく知って不安を減らそう


エコー検査は胎児の様子をチェックする大事な検査。かわいい我が子の写真、という側面だけではなく、成長の過程を知るための大事な写真です。見たことのない記号や用語が並んでいると、不安になるかもしれませんが正しく知って理解することで、赤ちゃんを思う時間がより素敵なものになりますように。