赤ちゃんはいつになったらまとめて寝てくれるの…。と悩むママ。


赤ちゃんがまとめて寝ないのは上手に寝ることができないからです。


産まれて日の浅い赤ちゃんは寝るのにも練習が必要なんです。

そして練習して身につくのにも個人差があります。

ママだって同じ授業を受けていてもお友達のテストの点数が違ったり、かけっこの速さが違ったりしたはず。


人には個性があります。それは生まれ持った赤ちゃんも同じ。

寝るのが得意な子、苦手な子がいます。


寝るのが苦手な赤ちゃんのお世話はママの回復時間(睡眠時間)にも影響が出るので、ママの健康への影響も大きいため負担が大きいでしょう。


乳児期の睡眠は発達に問題なければ神経質にならなくても大丈夫。

ママの睡眠時間確保と切り分けて考えて、ママはママで穏やかな育児に備えて睡眠をとるようにしましょう。


今回は赤ちゃんの発達をヒントに月齢毎の睡眠リズムから、寝かしつけやママの睡眠時間確保の対策をご紹介します。


この記事の目次


赤ちゃんが寝ないのは寝るのが上手じゃないから


授乳もたっぷり。オムツも濡れていない。

肌ケアもしっかりしている。熱もない。

なのに寝てくれない、泣いちゃう…。


今夜も眠れぬわが子を抱いて途方に暮れるママ、お疲れ様です。


体調不良や空腹など思い当たる原因がないのに、寝ない子っていますよね。


これ、寝るのが下手なだけです。


寝るのに下手も上手いもあるの?!


と思うかもしれません。


何事もそうですが、練習をして少しずつうまくなるのです。

そして上達するスピードは個人差があります。

それは皆さんだって同じですよね。


月齢によって発達の様子を見ながら、どのように赤ちゃんが寝る練習を重ねていくのか見ていきましょう。


新生児は寝なくて当たり前!ママはひとりで育てようとしないで


・1日の睡眠時間は 16~20 時間
・昼夜の区別はまだ身についていない
・1~2時間の覚醒と1~4時間の睡眠の繰り返し
・レム睡眠(脳は活動していてるが身体は寝ている)が50%

新生児はまとめて寝ることができない

睡眠リズム・空腹を考えても、新生児は夜まとめて寝れなくて当然です。


新生児はお腹の中にいた時と同じような睡眠リズム。

1~2時間ほど起きていて、1~4時間寝るの繰り返しで過ごします。


またすぐお腹もすきます。

24時間絶えず胎盤から供給されていた栄養が授乳のみになり、なおかつ小さな胃腸では一度に大量に飲むことはできません。


このサイクルに付き合うママは夜まとめて寝ることはできません。


新生児期は産褥期・ママの睡眠確保が大切

ママは昼寝などでこまめに睡眠をとるようにしましょう。

赤ちゃんが寝たら自分も寝る、くらいの気持ちでちょうどいいです。


もしくは夜間でも昼でも授乳を1回ミルクでパスしましょう。

その際はパパや里帰り出産であれば両親など、ママ以外の人に任せましょう。

そうすることで4~5時間まとまって寝ることができます。


赤ちゃんはママひとりで育てようとするとママが壊れます。

新生児の時は産褥期。

産後うつにもなりやすい時期ですので、頼れるものはどんどん頼ってママの回復を優先して。


生後1~3ヶ月は昼夜の区別を意識して


・1日の 睡眠時間は 14~15 時間
・昼夜の区別を少しずつ学習
・3~4 時間連続して睡眠をとれるようになる
・レム睡眠が減少していき、生後1ヶ月半ごろから入眠がノンレム睡眠(脳の眠り)から始まる

少しずつまとめて寝るようになるタイミングに昼夜の区別をつけよう

生後3ヶ月ごろまでに少しずつ昼夜の区別を学習します。

そのため日中は日の光や明るいライトにあたるようにしましょう。

夜は暗く枕灯のみにするなど明暗がわかりやすく感じ取れるように工夫してあげて。


ママの母乳の分泌力が上がってくると抱っこされているときに母乳の香りを感じ取り寝れない子も。


そんなタイプのお子さんはパパなど別の大人が抱っこするとすっと寝てくれることがありますのでチャレンジしてみてください。


この時期もママはまだまだ睡眠不足が続きます。

家事や食事は外部サービスに頼るなども視野に入れてみて。


 

生後4~6ヶ月は昼寝と夜の就寝の区別をつけて可視化する


・1日の睡眠時間は 13~14 時間
・昼夜の区別がはっきりしてくる
・6~8 時間連続して睡眠をとるようになる
・午前・午後・夕方に昼寝を3回する

夜は暗く・昼寝は薄暗く

生後半年ごろになると昼夜の区別がしっかりとついてくるようになります。

そのため、夜に6~8時間連続で寝てくれるようになる子も増えてくる時期でしょう。


夜は暗い・日中は明るい、というのが体感できるように、昼寝の際は真っ暗にならないようにすると夜に寝てくれることがあります。


これは部屋の明暗で昼寝と夜の睡眠の区別がついているからです。


睡眠時間を可視化する

 赤ちゃんの睡眠時間を可視化しましょう。

睡眠時間を可視化することで見えてくるものがあります。


・睡眠時間が日中の合計>夜間の就寝

 →日中の合計が少なくなれば夜間にまとめて寝る可能性有

 →散歩や遊びなど脳や体を使うことを取り入れる

 

・睡眠時間全体が短い

 →眠たくて眠れない「寝ぐずり」の可能性

  →寝ぐずりは眠たいのに寝れなくて泣いているので環境の見直し


生後7~9ヶ月夜泣きが始まる!寝言かどうか様子をみよう


・1日の睡眠時間は 13~14 時間
・睡眠の7~8割は夜にとるようになる(9~11時間)
・2~4時間の昼寝を1~2回する
・夜泣きが多くなる

すぐ抱っこしない!寝言かどうか観察する

離乳食も中期になり、ハイハイで活動量も増えるこの時期。

情緒面も発達し、人見知りや夜泣きが始まる子どももいます。


今までは、お腹がすいて泣いていた、排せつが気持ち悪くて泣いていた、という理由に加えて「目が覚めたらお母さんがいなくて不安で泣いた」というケースも出てくる、ということです。


この場合、そばでママが寝ていることがわかれば安心してすっと眠りに戻ることも多くあります。


また寝言でてきます。

あやすため抱っこしてしまうと眠たいのにおこされた状態になってしまい余計に不機嫌になるかもしれません。

まずはそっと手を握ってあげて様子を見るところからはじめてみてください。


ママの手のぬくもりで安心して寝付く場合は、それはただの寝言です。


この時期も新生児期のような睡眠スタイルの場合、一度小児科や保健師に相談してみてください。

ママの睡眠不足が続くことによる不調も気になります。


生後10ヶ月~1歳ごろ身体をしっかり動かす&入眠儀式を


・1日の睡眠時間は 13~14 時間
・睡眠の7~8割は夜にとるようになる(9~11時間)
・2~4時間の昼寝を1~2回する
・夜泣きが多くなる

体力面・情緒面の発達による「寝たくない」は工夫が必要

この頃になると夜にまとまって寝てくれるようになってきます。

にもかかわらず、寝つきが悪いときは2つの理由が考えられます。


①昼寝の時間が長い

②ママと遊ぶの楽しすぎて寝たくない


日中3時間程度起き続けられるようになってきます。

昼寝は午前睡と午後睡の2回になりますが、長時間寝すぎないように気をつけましょう。


ママと遊ぶのが楽しくて寝たくない子は、愛情深く育てられている証拠でもあります。

(もちろん、寝つきのいい子のママだって愛情深いです。これについても個性です)

夜に遊びに付き合うと交感神経が優位になるためおすすめしません。


暗いときは遊ばない、読み聞かせが終わったらおやすみなどのルールや入眠の儀式を取り入れてみて。


1~2歳昼寝を1回に減らして行く準備!生活リズムの習得を


 ・1日の睡眠時間は 11~12 時間
・1.5~3.5 時間の昼寝を1回する
・レム睡眠がさらに減少していく

1歳を過ぎ2歳になるまでにはお昼寝が1回になります。


午前中はしっかり活動し、昼食後にお昼寝、お昼寝の後は補食をして夜寝るために身体を動かすといった生活リズムをつけていきましょう。


この頃から、怖い夢を見ることもあります。

寝ぼけて起きる時はそばにいてあげると落ち着いてすぐ眠りに入ります。


それでも寝ない…!5つの寝ない子対策

大人の生活リズムに合わせない

上記で書いたことはマニュアル、一般例です。

しかし、その一般例に当てはまらないお子さんはたくさんいます。


大人も眠たい時に寝れないのってストレスですよね。

一方でいきなり「寝なさい」と言われても日中に寝るのは難しいこともわかるはず。


育休中など、いつ寝ていつ起きてもいい生活をしているのであれば、子どもが寝たいときに寝て、起きたいときに起きるというのでもいいかもしれません。


筆者はお昼寝の時間は定めず、本人が寝たいときに寝さしていました。

そのせいかふたりともよく寝る子です。

日中については無理やり寝かすことがなく、また起きた時も無理におこしたり、寝させ続けたことがないせいか、夜もしっかり寝てくれましたよ。


寝具を見直そう

寝具があっていないのかもしれません。

布団が重くて苦しい、シーツの肌触りが気になるなど、赤ちゃんが感じる不快ポイントがあるのかも。


肌触りのいいものを選んでみて。


寝間着を見直そう

寝間着が分厚くて暑苦しいというときも不快感を泣いて表現します。

小さいサイズで寝返りがしにくいということもあります。


寝間着の素材やサイズを変えてみてください。


日の光をしっかり浴びる

日の光を浴びることで睡眠と覚醒のリズムが整うと言われています。

 

昼夜の区別がつき始める生後3ヶ月ごろから朝日を浴びる習慣をつけておくのがおすすめ。


ホワイトノイズを活用しよう

大きな音で目は覚めると言われています。

一方でずっとなっている波の音や川のせせらぎといった音は安眠効果があるのだとか。


入眠の儀式に取り入れることで安眠に繋がるかもしれません。

特にママが寝かしつけ後にそおっと起きて抜ける音のごまかしにもなります。


快眠音アプリ「ぐっすリンベビー」はこちらから


ママのぬくもりのごまかしは布団を丸めて置いておく!

寝ぼけ眼だとママが寝てると勘違いして寝付いてくれることもありますよ。

(うちはこれで乗り切りました)


寝れなくても発達に影響がなければ心配しすぎないで!ママは別途休む対策を


赤ちゃんが寝ないことの懸念は2つ。


・子どもの成長に何らかの影響

・ママの睡眠不足による心身への影響


子どもの睡眠が子どもの発育に影響を及ぼすのは、幼児、小中学校になってから。

参考資料:厚生労働省 マニュアル等厚生労働科学研究等成果「未就学児の睡眠指針」


赤ちゃんのうちはまだまだ上手に寝れないので、成長に大きな問題がなければ焦らなくて問題ありません。


しかし、それに付き添うママには育児する体力や精神が必要なので睡眠が不可欠。


睡眠不足になると不眠症のような倦怠感・意欲低下・集中力低下・抑うつ・頭重・めまい・食欲不振などといった症状が出てしまい、生活の質が低下してしまうのです。

参考:「不眠症・独立行政法人 国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 精神生理部 三島 和夫」(e-ヘルスネット・厚生労働省)


そのため、子どもがよく寝る工夫とは別に、ママの睡眠環境を整えることも大切。


ママの睡眠には家族や保育を支援してくれる方の協力が欠かせません。

一時保育や産後ケアなどを活用したり、パパが休日の日に育児を担当してもらいしっかり休息をとるように準備しておくようにしましょう。