出産してママとなって家事育児に大忙しの日々。

そんな中、夫の変化の無さや無理解・非協力的な姿勢など小さな積み重なりで「離婚したい」と思ったことありませんか?


離婚したいと感じるママは7割います。

しかし、生まれ変わっても夫と結婚したいと思うママも6.4割なので大差ありません。


子どもが生まれると夫婦のカタチは変化します。


最愛の人と結婚したくて結婚したのに「離婚したい」とはじめて感じてしまったとき。


まずは3つのことを考えてみてください。


この記事の目次

「離婚したい」と思ったことがあるのは7割


日経WOMANが2019年8月22日~9 月12日に行った調査によると、およそ7割の女性が「離婚したい」と感じたことがあるということがわかりました。

出典:「続婚?離婚?家族のカタチの最適解 読者アンケート「離婚を考えたことがある」7割(2019.09.17)」(DUAL・日経WOMAN)


■これまでに離婚を考えたことがありますか?

引用:「続婚?離婚?家族のカタチの最適解 読者アンケート「離婚を考えたことがある」7割(2019.09.17)」(DUAL・日経WOMAN)


多くの女性が一生添い遂げるつもりで、結婚したはず。

しかしその多くが「離婚したい」と思うほど結婚生活に不満や問題があるようですね。


離婚の申し立ても女性が多い

実際、離婚したいと感じて行動に移すのも女性が多数です。


裁判所の司法統計で離婚の申立人(離婚をしたいと声をあげる人)は


女性: 46,756名 

男性: 17,146名


男性のおよそ2.7倍になります。

出典:「司法統計「家事平成30年度-19 婚姻関係事件数 申立ての動機別申立人別 全家庭裁判所」」(裁判所)

 

出産し未就学児を育てている中ではじめて「離婚したい」と思ったとき

その時に考えるべきことを順を追ってみていきましょう。


考えること①「何故離婚したいのかを考える」


まずは不満や問題が何か、ということを考えましょう。


そのうえで不満や問題が解決できるかどうかを考えていきます。


不倫・暴力・経済的DV・精神的DVの場合は専門家に相談の上離婚準備

これらは「婚姻共同生活を維持するうえで根幹にかかる問題」となるため、された側に離婚の意志がある場合は離婚の理由になります。

何故なら問題解決が困難なものであるからです。


ママにとっても子どもにとってもよくない状態ですので、望むのであれば専門家に相談の上離婚を進めていきましょう。


ただし、ご夫婦によっては婚姻関係を継続する場合があります。

特に不倫についてはされた側が離婚を望まない場合は婚姻関係が維持されることが多いようです。


つまり、問題解決が困難であっても離婚するしないは個人の判断に委ねられています。


性格の不一致なら一時的かも?!未就学児育児中は要注意

裁判所の司法統計によると離婚の理由の1位は男女ともに「性格が合わない」でした。(39.1%)


そして暴力をふるう(20.8%)・異性関係(15.8%)と続きます。

出典:「司法統計「家事平成30年度-19 婚姻関係事件数 申立ての動機別申立人別 全家庭裁判所」」(裁判所)


離婚原因は性格の部分であることが多いことから、「離婚したい」と感じる人の理由も性格の不一致のケースが多いことでしょう。


しかし。ちょっと待ってください。


この性格の部分、もしかすると一時的なものかもしれません。

今ママが置かれている状況を考えてみてください。


 ・産後クライシス

 ・ママの疲労(産後うつ・育児ノイローゼ)

 ・夫がストレス(育児への不参加など)

妊娠・出産・未就学児の育児に関する性格の不一致は、時期的に起こりやすいタイミングです。


それはママが急激な変化を強いられるから。


今まで満たされていた欲求も一気に満たされなくなる状況に陥ってしまうと、ともに支え合う夫の変化の無さに「この人とはやっていけない」という感情が湧いてくるのです。


特に出産はママにとっては命がけ。


熟年離婚の原因が、出産時の夫の態度や姿勢ということも耳にするくらいですから、この時期のママの変化と夫婦関係は一生にかかわると言えるかもしれませんね。


考えること②「離婚したい原因→しなくていい条件」


産後クライシス期の「離婚したい」の原因が性格の不一致の場合「離婚したい」と感情的にならず、離婚しなくていい条件を考えてみましょう。


■離婚したい原因→しなくていい条件

育児をしない夫→育児をしてほしい
家事をしない夫→家事をしてほしい
勝手に遊びに行く夫→遊びに行く前に報告・連絡・相談
365日無休ママ→ママの休日を設定
ワンオペ育児→夫の転職や部署移動など

「離乳食の献立を考え、買い物をして調理し、食べさせて食器を洗う」というような細かな事は各家庭によって異なるので割愛しますが、離婚しなくていい条件は「夫に父親として変化する」ことと「母親に変化した自分を夫が変わらず大切にする」ということがメインでしょう。


つまり


「子どもが生まれて、私はこれだけ変化したのであなたも変化してほしい」


という期待とも言えるのです。


しかし、その期待にこたえてくれない夫のため、「離婚したい」という感情が湧いてきます。


第三者に相談してから可視化する

条件を出す際に、自分一人ではわからないことがあります。


そういったときは、保健師やカウンセラーなど第三者に相談するのがおすすめ。

実母や友人でももちろんかまいませんが、専門家に相談する方がより的確に可視化できる可能性が高いです。


考えること③「離婚したいけど、しなくてもやっていけるか」


離婚しなくていい条件が可視化できても、夫に変化の兆しがない。

そもそも、その条件を夫にぶつけたくない。

条件が出そろおうとも離婚したい。


などママの考えもいろいろでしょう。

ここでもう一つ考えてほしいのが


「離婚したい」と思うことがあっても婚姻関係の継続が可能かどうか


ということです。


離婚したい原因を吐き出すことで消化する

TwitterなどのSNSではよく夫の愚痴がつぶやかれています。


これは夫への期待をあきらめ、愚痴をはくことで不満をためずに生活しているいわば女性の知恵。


賛否両論あるでしょうが「ママ友と愚痴を言い合って発散することで夫婦でい続ける」のです。


地域のママ友や旧友でもいいですが、共働き世帯の増加や感染症のまん延などで直接会って話す機会が乏しくなっています。

こういう時にこそオンラインをうまく活用したいですね。


離婚したい気持ちは嘘ではない

本当に「離婚したい」とは思っていない、なんてことはありません。

本当に離婚したいと感じる時があるのです。


しかしそれと同時に、離婚のデメリット・婚姻関係継続のメリットもしっかりわかっているのです。


だからこそ、離婚できずモヤモヤする。

そしてきっとそんな女性が多いのでしょう。


モヤモヤした気持ちをうまく消化し、婚姻関係を続ける選択をする。

これは夫婦のカタチの変化が起きているのかもしれません。

 

恋人の雰囲気から変化があるのが当たり前

恋人の時はお互い好きで、結婚したいと感じ、夫婦になった、というママも多いはず。

しかし、その気持ちが変化することは当たり前なのです。


恋愛は3年しか続かない、という話はよく聞く話。

人間はずっとドキドキしていられるわけではないのです。


子育てを通じて、自分の思いに変化があっても仕方のないこと。

夫婦2人家族から3人家族、4人家族と家族そのものが変わるのですから、自分や夫婦関係に変化は起きるものなのです。 

夫も夫婦を続ける気がないようなら…協議離婚も考慮


自分だけでなく、夫もまた妻と婚姻関係を続けていく気がない場合は、協議離婚で進めていくことも可能です。


その場合、


・親権

・養育費

・面会


はしっかり話しておきましょう。

特に養育費や面会については子どもの権利でもあります。


離婚しようとも子どもがふたりの子どもであることは変わりません。

お互い相手への思いは置いておき、子どもにとってのベストを模索することは欠かすことは出来ないのです。


子どものために離婚しない?ママの気持ちを無視せずケアを


少し話がそれますが、「子どものため離婚は踏みとどまって」という意見がありますよね。


これは必ずしも「両親がいた方が片親より絶対良い」なんてことはありません。

両親の関係性によります。


内閣府の世論調査でも「未就学児がいるからとどまる」より「両親の関係性によって離婚を認めた方がいい」と考えている人が多くいます。



参考:離婚と子育てに関する世論調査 (令和3年10月)内閣府

 

産後のママ自身のケアをすることで夫婦関係も良好に

ママ自身が「子どものためにも」と思うことは間違いではありません。

その時に「子どもと自分のためにも」とママ自身のことも考慮に入れてほしいと思っています。


夫と離婚したいとき、知らないうちにママが過剰な自己犠牲をしているのかもしれないからです。


離婚したい、と感じた時は夫だけでなく自分に目を向けることも大切です。


産後のママはママ初心者。


子どもを守ろうという意識が強いあまりに、自分が気づかぬうちに過剰な自己犠牲をしてしまうことで身も心もボロボロにしてしまっているのかもしれません。


その場合は、自分で気づくこと、そして夫だけでなく親族や地域、専門家などを頼ってママ自身の回復が先決です。


 

夫婦の数だけカタチがある!「離婚したい」を受け止めるから始めよう


サンキュ!のモニターアンケートによると、64.1%の女性が生まれ変わっても今の夫と結婚したい、と思っているそうです。

出典:「【アンケート】生まれ変わっても今の夫と結婚したい?夫の総貯蓄額知ってる?夫の事を大調査!(2022/02/13)」サンキュ!


「離婚したい」と思いつつもなんだかんだで、夫はこの人しかいないな、と思っている人が多いのかもしれませんね。


夫婦の数だけ夫婦のカタチがあります。


離婚したい、と思ったらまずは自分のその気持ちを受け止めてあげることが大切。


その気持ちがはじめて湧いた時ほど、どうしてもその気持ちを受け入れられず、こんな気持ちになるくらいなら本当に離婚してしまった方がいい、という無意識の意識が働きます。


この感情を「思ってはいけない」「よくないこと」「愛し合って結婚したのに」と否定しているうちは、自分の中に留めておくことはとても困難なので、離婚を決行した方が楽になれると感じてしまうものなのです。


しかし、「離婚したい」という気持ちを誰かに吐き出したり書き出したりすることで、自分の気持ちに気づいて受け入れることができると、夫婦のカタチの変化として受け止めていけるでしょう。


産後はママの変化が大きい時期。


今までしたことのないようなケンカや衝突など経て、気が付けば「離婚したい」と思うこともあるけれど、それでもやっぱり一生を添い遂げられるのは夫しかいない。


個人的にはそんなママが多いと思っています。


ただ、相談しても一向に気持ちが変わらない、婚姻共同生活を維持するうえで根幹にかかる問題がある場合などは、離婚も視野に入れて動くこともあり得ると思っています。



婚姻関係を続けることが正解ではありません。

婚姻関係を終了することが正解ではありません。



自分の感じた気持ちを受け止めること、それが唯一の正解だと思います。


どんなママであっても、どんな家族であっても、笑って過ごせる環境が一番ですよ。