妊娠糖尿病になってしまい自分を責めてしまっているママ、いませんか?


妊娠糖尿病は妊娠前に甘いものを食べていた・甘いものが好き、ということが原因ではありません。

妊娠によって起きた身体の変化がちょっと過剰だっただけなんです。

それも、我が子を思っての愛ゆえのもの。


妊娠糖尿病になってしまう身体の仕組み・メカニズムを知れば貴女も自分を責めなくていいことに気づくはず。


筆者は2回妊娠出産をしましたが、2回とも妊娠糖尿病になりました。

その経験をもとにひとりでも多くのママに私が聞いた話を分かりやすくお届け。


「必要以上に不安になってほしくない」

「自分を責めてほしくない」


妊娠糖尿病になって不安なママへ。

先輩ママの体験談のひとつとして気軽に読んでくださいね。


この記事の目次


妊娠糖尿病は甘いもの好きなのが原因ではない


妊娠糖尿病は妊娠前に甘いものが好きだったことが原因ではありません。


妊娠前も糖尿病だった人は別として、妊娠前に何ら問題がなくとも妊娠糖尿病になることがあるんです。


何故なら妊娠糖尿病は「インスリンの抵抗性」によって起こるからです


医師に聞いた!妊娠糖尿病のメカニズム


筆者は2回妊娠出産をしましたが、2回とも妊娠糖尿病になりました。

その経験談をもとに妊娠糖尿病のメカニズムについてみていきましょう。


妊娠糖尿病はインスリンの抵抗性で起きる

先ほども述べましたが、妊娠糖尿病はインスリンの抵抗性でおきます。


しかし、そんなこと言われてもよくわからない…なんてことありませんか?


実際筆者はよくわかりませんでした!!

そのため、医師にメカニズムを聞いてみました。


母体が赤ちゃんのために「糖」を受け取らない

まず、糖尿病というのはどのような状態かというと


血中にある糖の量が多いこと = 血糖値が高い


ことを指します。


妊娠中は実は血糖が高くなりやすい理由があるんです。


妊娠中の身体では子宮で赤ちゃんを育てるためにいろんな変化が起こっています。


通常、インスリンが糖の代謝を調節し、血糖値を一定に保つ働きをしています。


インスリンの働き

食事をする



血糖値が上昇



インスリン分泌



インスリン受容体と結合



糖を取り込む

参考:「インスリン」(e-ヘルスネット・厚生労働省)


しかし、妊娠中はインスリン受容体の感受性を低下させます。

何故なら「赤ちゃんに栄養(糖)をおくるため」です。


胎児の栄養はママの血液。

胎盤を通じて送られます。


つまり、

食事によって身体に入ってきた「糖」を自分の身体に取り込むのを制限して、赤ちゃんに送ろうとしているわけです。


インスリン受容体が過剰に「私は受け取らないわよ~!その分胎児に栄養をおくってあげて!」という母の思いだ、という風に筆者は理解しました。


はじめての妊娠ですもの。

ママの身体って、どれくらいわが子を大切にしていいかわからない。

だからちょっぴり過剰にわが子へ栄養を送ろうとしちゃっただけ。


妊娠糖尿病は妊娠前の自分が悪いのではなく、身体の母性が過剰に反応しただけなのです。

参考:「《妊娠育児あるある漫画④》体験談!妊娠糖尿病ってどんなことが起こるの?(2017/12/11)」医療情報メディア【medicommi】


妊娠糖尿病になったら甘いものは要コントロール


妊娠糖尿病は甘いものが原因ではなく、ママの身体の過剰反応(インスリンの抵抗性)ということがわかりました。

だからと言って、妊娠中に好きなだけ甘いものを食べていい!というわけではありません。


甘いもの=糖=炭水化物

甘いものと言えば


ケーキ、おはぎ、チョコレート、クッキー…


お菓子のイメージですよね。

甘いものは糖類が多く含まれています。

そしてその糖類は炭水化物。


身体のエネルギーになるため欠かせない栄養素のひとつです。


しかし、食べ過ぎると身体に取り込む量が増え肥満の原因になることは皆さんよくご存じでしょう。


妊娠中の身体の仕組みによって、取り込みが制限されています。

糖をたくさん摂取すれば、血糖値が上がり、尿糖も検出されるでしょう。


そして血液中にあふれた糖は胎児に運ばれていきます。


巨大児や低血糖などのリスク

一般的に糖尿病は「サイレントキラー」と呼ばれています。

それくらい自覚症状が現れにくいのです。

そのため、妊婦であるママの身体には少しわかりにくいかもしれません。


しかし、妊娠糖尿病にもかかわらず、対処をせず甘いものを食べ続けていると必要以上に胎児に糖が送られることになります。

そうすると巨大児となり、分娩が困難になるリスクがあります。


さらには産後、胎盤からの栄養が絶たれることで、低血糖になったり呼吸障害が起きたりするリスクも高くなるのです。

参考:「《妊娠育児あるある漫画④》体験談!妊娠糖尿病ってどんなことが起こるの?(2017/12/11)」医療情報メディア【medicommi】


糖尿内科の医師や栄養士と相談

そのため、妊娠糖尿病の診断を受けたら、かならず医師や栄養士と相談の上、適切な処置・対策をとりましょう。


私は数値的に食事療法だけで乗り切りましたが、程度によっては管理入院やインスリン投与のケースもあるそうです。


筆者の妊娠糖尿病の記録


筆者が妊娠糖尿病になった時の記録です。


妊娠糖尿病発覚からその後の流れ

①妊娠中期の血液検査の血糖値でひっかかる。
②ブドウ糖負荷試験後を行い、基準値をオーバー。
③妊婦健診通院している産婦人科医に紹介状を書いてもらう。
④地域の糖尿内科を受診。
⑤数値から栄養士指導のもと、食事療法・自己血糖測定で管理。
⑥妊婦健診と別に定期的に糖尿内科にも通院。
⑦里帰り出産のため、産婦人科・糖尿内科の両方に紹介状を書いてもらう。

筆者が妊娠糖尿病で対策した9つのこと


①おかし・パンは極力食べない
 →小腹がすいたら、チーズやお手製のティラミス
 →全粒粉など食物繊維の多いパン

②お米は玄米に変更

③野菜から食べる

④たんぱく質を多めに摂る

⑤1食のカロリーコントロール
 →栄養士さんの指導のもと、1食分のカロリーをざっくり計算

⑥(第2子妊娠時)上の子の残り物を食べない!
 ※1歳半~2歳だったので炭水化物が多めの幼児食

⑦血糖測定値を記録する
 ※糖尿内科の通院で先生に診てもらうため

⑧ご飯など炭水化物の分食
 ※栄養士の指導による

⑨体調がいいときは散歩する

産後の反動が大きい!産後太りに要注意


妊娠中はアルコール禁止、カフェインの制限があります。
大好きなお酒やコーヒーを飲めないなか我慢しているママも多いはず。


私は緑茶も好きなので、緑茶も我慢しました。

さらに秋出産だったので、夏場のナマモノ(刺身など)も自主的に控えていました。


そして妊娠糖尿病で大好きなパン、ストレス解消の甘いものもシャットアウト。


すると、産後に反動が大きすぎて第2子出産後リバウンドしました。

産後、妊娠前に戻った体重も、出産半年後には、臨月の体重に…。

お腹に胎児がいないのに臨月の体重になってしまい凹んだものです。


妊娠中はさまざまな制限があるため知らず知らずにストレスをためていることがある、と心得て。

そして産後1年は妊娠出産の影響があると言われていますので、焦らず受け止めることも大切です。


妊娠糖尿病になると糖尿病になりやすい

そして、急激な産後太りで境界型の糖尿病になりました。

(産後の糖尿内科健診にて)


今はもう元の体重に戻り、血糖値も問題ない日々を過ごしていますが、医師が言うには妊娠糖尿病になった人は糖尿病になりやすいそうですので、産後の生活も気をつけたいですね。


妊娠糖尿病はママの愛がちょっと行き過ぎただけ!過去の自分を責めないで


妊娠糖尿病の状態もママによって様々。

必ず、担当医と相談の上、対策をしてください。

勝手な判断は母子ともに危険にさらす可能性があります。


筆者が自分の経験で伝えたかった事。それは


妊娠糖尿病になったことを責めないで


ということです。

妊娠は何が起こるかわからないので不安になるママも多いはず。

そんな中「妊娠糖尿病ですよ」と言われると


『独身の頃、ケーキ食べすぎたから…?』

『つわりの時にパンしか食べられなかったから…?』


と過去の自分の行為を責めてしまうママ。


妊娠糖尿病は「赤ちゃんに栄養を!!」と親心の過剰な反応で起きるだけ。


妊娠中のストレスはママにも赤ちゃんにもいいことはひとつもありません。

どうか自分を責めずに過ごしてくださいね。

『おいおい、私の身体~~!そんなに頑張らなくていいんだよ』と労ってあげてください。


そして妊娠糖尿病の対処は担当医とよく相談の上進めてください。


ちなみに筆者は2度とも大きな問題なく出産し、子ども達もすくすく元気に成長中ですよ。


ひとりでも多くのママが、リラックスしたマタニティライフを過ごせますように…☆