離乳食でチーズは使うことができます。
しかし、種類によって与えることができる時期が異なるので要注意。
離乳食中期で使うときは「カッテージチーズ」です。
それ以外のチーズは後期・完了期からスタートのものが多いのです。
ポイントは「脂質」「糖分」「塩分」。
赤ちゃんの胃腸は未発達ですので、脂質や塩分が控えめなものからはじめましょう。
粉チーズなど少量をうまく活用すれば、離乳食の風味の幅が広がりますよ。
この記事の目次
- チーズはいつから?離乳食中期からOK!ただし「カッテージチーズ」を選ぶこと
- 商品名ではわからないときは「種類別」「原材料」をチェック
- チーズの種類別与えていい時期
- チーズの与え方「他の乳製品とローテーション」
- とろけるチーズは?6Pチーズは?市販チーズの離乳食使用について
- チーズを与える時の注意点
- 子どもも大好きチーズ!目安にとらわれ過ぎず、子どもの成長に合わせて楽しもう
チーズはいつから?離乳食中期からOK!ただし「カッテージチーズ」を選ぶこと
チーズを与えるのは離乳食中期からOKです。
ただし、チーズの種類は「カッテージチーズ」を選びましょう。
カッテージチーズは
・牛乳
・酢(もしくはレモン汁)
でできているチーズです。
脂肪・糖分・塩分が少ないため、離乳食中期から与えることができます。
カッテージチーズは手作りが可能!
上記の通り、牛乳と酢というシンプルな材料でできるので、離乳食用に手作りもおすすめです。
なお、お酢よりもレモンの方が風味がいいですよ。
簡単な作り方はこちら(別サイトに移動します)
商品名ではわからないときは「種類別」「原材料」をチェック
チーズを買いに行くといろんな種類のチーズが並んでいるため『カッテージチーズはどれ?』と迷ってしまうこともあるかもしれません。
そんな時は商品に記載されている「種類別」の項目をチェック。
「カッテージチーズ」と記載されているものがカッテージチーズです。
チーズに含まれているものは原材料に記載がありますので、そちらも合わせてチェックしましょう。
チーズの種類別与えていい時期
それではチーズの種類別に離乳食で与えていい時期をみていきましょう。
カッテージチーズ【中期から】
先ほど書いた通り、脂肪・糖分・塩分が少ないため、離乳食中期からOK。
裏ごしすると食べやすくなります。
とろみをつけたスープや芋類と和えるのがおすすめ。
粉チーズ【後期から】
塩分が多いので、離乳食では風味付け程度に。
後期からが望ましいですが、中期に与える場合は、他の乳製品でアレルギーがないことを確認してから中期後半に。
オーブンやトースターで焼くと良い香りがするので、後期のグラタンやおやきのアレンジに。
リコッタチーズ【後期から】
牛乳を固めるときに出る乳清を加熱して煮詰めて作る、低脂肪のチーズです。
商品によっては糖分や生クリーム(1歳未満はNG)が含まれているので注意しましょう。
プロセスチーズ【完了期から】
ナチュラルチーズと違い、加熱処理がされているチーズです。
そのため、離乳食でも安心かと思われがちですが、塩分・脂質が多く、加熱含め長期保存できるよう加工されたチーズですので、保存料なども含まれています。
後期から与えることができますが、しっかりとカミカミができるようになってから少量、噛みやすいサイズでスタート。
塩分・脂質が気になるようなら赤ちゃん用のものを選び、完了期から与えるようにしてください。
1才からのチーズ(雪印メグミルク)
筆者の体験談
我が子には完了期から1才からのチーズを3日に1日程度の頻度で与えていました。
個包装になっているので、衛生的に◎。
最初のうちは半分にカットしてなど、少量から始めました。
クリームチーズ【完了期から】
脂肪分が33%以上と高いため、離乳食で使うのは完了期から。
少量を野菜や果物で和えたり、ご飯と混ぜてリゾット風に。
モツァレラチーズ【完了期から】
脂質も塩分も少なめで、淡泊な味わいのため早くから与えられそうなモッツァレラチーズ。
ですが、弾力があるため、しっかり噛めるようになってから。
スモークチーズ【完了期から】
スモークすることで固くなるので1歳未満はNG。
スモークの味が苦手なお子さんも多いので、無理に与える必要はありません。
プロセスチーズと同様、塩分が高いので要注意。
カマンベールチーズ【3歳以降】
よく耳にする「カマンベールチーズ」。お酒のつまみにも最適。
親しまれているチーズですが、離乳食にはNG。
白カビに包まれており、独特の苦みと脂質が非常に多いからです。
3歳以降、外側のカビ部分を取り除いて与えるようにしてください。
チーズの与え方「他の乳製品とローテーション」
チーズを離乳食で与える時には「他の乳製品」とトータルで考えましょう。
ヨーグルトを食べさせるときはチーズは食べないなど、乳製品でローテーションすることでバランスのいい食事になります。
乳製品の摂取量の目安
離乳食中期
2回食
1回50~70g程度
離乳食後期
3回食
1回80g程度
離乳食完了期
3回食+補食1~2回
1回100g程度
他のたんぱく質源とのバランスもチェックしよう
上記の乳製品摂取量は1回分の目安ですが、チーズ以外にたんぱく質を摂るときはバランスに気をつけてください。
例えば、離乳食後期の1回分の乳製品の目安は80gです。
ですがこれは、乳製品でたんぱく質すべてを摂取する場合の目安。
つまり、お肉を使った離乳食に乳製品をプラスするときは、お肉の分を含めてたんぱく質の量を考えなくてはならないのです。
離乳食後期の1回分の食事のたんぱく質の目安は
豆腐…45g
肉や魚…15g
です。
チーズと魚、両方を使用するレシピの時はたんぱく質が多くなりすぎないようバランスをチェックしましょう。
毎回毎回きっちり、というわけではなくざっくりでOK。
ただし、少したんぱく質が多すぎたかな、と感じたら次の食事分はたんぱく質を少なめにしてみて。
健康に問題なく、成長曲線でゆるやかに成長しているようなら多すぎ・少量すぎは神経質にならなくて大丈夫です。
とろけるチーズは?6Pチーズは?市販チーズの離乳食使用について
チーズの種類で離乳食に使える、使えないがあることは分かったものの、「普段使い慣れているチーズはいつから?」という疑問が出てきますよね。
代表的な市販品についてまとめました。
スライスチーズ(とろけない)
プロセスチーズなので、1歳まで控えましょう。
塩分が高いので、与える量に要注意。
スライスチーズ(とろける)
加熱をして風味づけに。少量なら離乳食後期も◎。
塩分が高いので、与える量に要注意。
ミックスチーズ
加熱をして風味づけに。少量なら離乳食後期も◎。
ミックスチーズやとろけるチーズによく使われているチーズに「エグモントチーズ」「ゴーダチーズ」があります。
これらは、他の多くのチーズと同様後期は少量、完了期から与えることを目安に進めてOKです。
6Pチーズ・ベビーチーズ
銀紙で包まれているチーズ。
(端に細く残りがちなやつですね!)
プロセスチーズなので、1歳以降から。
塩分が高いので、与える量に要注意。
キャンディチーズ
キャンディのように包んである丸い一口サイズのチーズ。
プロセスチーズなので、1歳以降からと思いきや、誤飲しやすいサイズなので1歳半からが無難。
どうしても、という場合は、手のひらで押しつぶして平たくしてから与えます。
チーズを与える時の注意点
ナチュラルチーズは火を通す
ナチュラルチーズとは加熱処理をしていないチーズのこと。
そのため、乳酸菌が活発なので赤ちゃんの未発達な胃腸には刺激が強いでしょう。
カッテージチーズは発酵が少ないので大丈夫ですが、初めて与える時は念のため加熱する方もいらっしゃいますよ。
離乳食の進みは個人差が大きいです。
我が子はチーズを含む乳製品では、特に問題ありませんでしたが、上の子が生後6ヶ月のときにほうれん草で下痢になりました。
離乳食の情報は目安ととらえて、初めて与える食材の時はしっかり観察してあげてくださいね。
塩分のとりすぎに注意
離乳食期の味つけに使える食塩の量は
1日当たり1g
です。
例えば、粉チーズですと5gあたりに0.2gほどの塩分が含まれています。
チーズ以外の食材・調味料にも塩分が含まれていますので、それらと合わせて超えないように注意しましょう。
子どもも大好きチーズ!目安にとらわれ過ぎず、子どもの成長に合わせて楽しもう
離乳食で使えるチーズはいろいろあります。
離乳食中期からはカッテージチーズ。
後期からは、種類が増えいき、1才ごろにはよく見かける「プロセスチーズ」も食べることが可能です。
離乳食の進みは個人差があります。
チーズではないのですが、筆者の下の子は進みが早く、離乳食後期には軟飯になっていました。
「プロセスチーズ」は必ず完了期になってから!
というわけではありません。
食の進みが早く、しっかりと歯がはえてカミカミできる子は、離乳食後期からも少しずつチャレンジできるでしょう。
大切なのは、目安を極端に外れないこと。
離乳食の始まりでいきなりチーズを与えるのはNG。
白カビのついているカマンベールチーズは離乳食NG。
この2つは絶対おさえておくべきポイントです。
とりあえず、様子をみたい、という方は粉チーズから少量、風味付けからトライするのがおすすめです。
子どもも大人も大好きなチーズ。
神経質になりすぎず、お子さんの様子をみながら少しずつ進めていきましょう!