「お腹の赤ちゃんの分も!」とたくさん食べていた時代もありますが、今は赤ちゃんとママの健康のためにも妊娠中の体重管理はマスト。妊婦健診でもチェックされます。とはいえ、妊娠中は何が起こるかわからないため、運動を控える傾向があります。
しかし、運動は体重管理にも役に立つので、できれば運動不足にならないように努めたいもの。今回は妊娠中の運動についてみていきます。

 

この記事の目次

 

妊婦が運動不足になりやすい理由


妊娠中は運動不足になりがちです。それはどうしてでしょうか。


つわりで動けない

つわりで食べられない、というのはよく聞く話ですね。同時に動けない、というつわりもあります。
眠くなる眠りつわりもそうですし、吐きづわりも、ムカムカしている間はどうしても安静にしなければつらい時があります。


安静指示が出ている

妊娠初期から出産まで、経過は人それぞれです。母体と胎児の状況から安静指示が出ることもあります。


筆者も2人目の妊娠初期に出血があり、安静指示が出たため、つわりと戦いつつ、ネットスーパーなどを駆使して自宅でずっと横になっていました。


安静指示も自宅でトイレ以外は立ち上がらない、というようなものから入院が必要なものまでさまざまです。


安静にしておく=運動不足になるのは否めません。


お腹が重い

妊娠後期になってくるとお腹が重くて動くのがひと苦労。そのためついつい運動不足に陥ることも。


疲れやすい

妊娠中、身体の血液を増やして胎児にドンドン栄養が行くようになっています。そのため、いつもより疲れやすい身体になっているでしょう。


少し歩いたら息が上がったり、いつもよりも暑がりになっていたりする変化がみられます。

こうなると、運動を控えがちになることがあります。


運動が心配

お腹の赤ちゃんになにかあっては、と思うあまり運動を控える方もいます。その結果運動不足に。


運動不足になると体力や筋力が低下して不調が続く


運動不足になるとどうなるのでしょうか。

 

体力の低下

運動が不足すると体力が低下します。体力が低下し、持久力が減ってくると身体活動量も減っていきます。

 

筋力の低下

身体活動量が減ると、さらに体力・持久力が落ちていき、筋力の低下にもなります。筋力が低下すると、立ち上がったり、歩いたりすること、身体を動かす力が低下します。


疲れやすくなる

身体を動かす力が低下すると、疲れやすい身体になります。仕事や家事などの日常生活をするだけでもぐっと疲れを感じるでしょう。


ライフクオリティの低下

仕事や家事などの日常を営むだけで疲れやすい、ということはそれだけ休息を取る必要があり、おでかけや趣味を楽しむ機会が減ることに繋がります。


そうなると楽しむ活動の機会が減ることでライフクオリティの低下につながり、こころが疲れてしまうかもしれません。


運動不足はライフクオリティの低下につながり、健康を損ねることにも繋がります。


妊娠出産、乳児の育児期は運動することが難しいことが多いため、運動不足になりやすい時期。


ママの置かれている状況によっては、運動不足から体調不良やメンタル不調に繋がるかもしれないのです。

 

妊婦におすすめの運動不足解消方法4つ


そのため、妊娠中も軽い運動は行うことが望ましいと考えられています。※妊娠経過が順調な場合


マタニティヨガ

ヨガは、自分の身体のゆがみを整え、呼吸を整え、リラックスできると考えられています。出産に向けて、分娩時の呼吸法を身につけるための一助にもなりえるでしょう。


高度な技術も道具も不要、自分と向き合いながら進めることができるので、妊娠中のママにもぴったりの運動です。


とはいえ、妊婦ではできないポーズや取らない方がよいものもありますので、きちんと専門家に自分の身体の状態をみてもらってからトライするのがよさそうです。


マタニティスイミング

水中は浮力があるため、お腹が大きい時の負担が足腰にかかりにくいため、妊娠中の運動としてもぴったりですね。水中でんぐり返りで逆子がなおる、なんてこともあるそうです。


とはいえ、妊娠中ですので個人の判断でのスイミングは控えましょう。

産婦人科の先生と相談の上、地域のスイミングスクールなどのマタニティコースを受講するのがベター。


マタニティエアロビクス

妊娠期に合わせたエアロビクスです。


出産予定の産院でレッスンが開講されていることもあります。この場合は同じ産院で出産する、同時期の妊婦の友達も作りやすいという点も嬉しいですね。


ウォ―キング

妊娠中に手軽にできる運動と言えばやっぱりウォーキング。


産院でマタニティレッスンがなくとも、近くにマタニティコースのある運動施設がなくとも、歩く運動は身一つでどこでも気軽にできるので、妊娠中でも気軽にできます。


しかし、炎天下や厳寒時などは、妊娠中でなくても避けたほうが無難です。またいつもよりも疲れやすいため、こまめな水分補給と適度な距離にすることをお忘れなく。


 

おでかけが難しいときはおうちで運動


しかし、新型コロナウィルスや気候によってはおでかけが難しいこともあります。その場合はやはり妊婦もおうち運動がおすすめです。


おうちでできる運動は


・ストレッチ

・ヨガ

・ストレッチポール

・ダンベル


などがあげられます。


モチベーションの維持が求められる

上記であげた運動はおうちで気軽に取り組める反面、モチベーションの維持が難しいことも。おうちにこもりがちな時は、身体が重いこともあってなかなか運動しようという気にならないこともあります。


レッスンに通うと同じような妊婦仲間がいるため、モチベーションを保ち続けることができますが、ひとりでコツコツとつみ重ねるのはそれだけでも才能ですし、工夫が必要だと思います。


オンライン講座で無理なく続ける

おうちでの運動を続けるために活用したいのが「オンライン講座」です。


ひとりでやるにはモチベーション維持が難しい人も、毎週同じ時間に画面越しにレッスンが受講できるとなると自然とモチベーションが保たれることもあります。


またオンラインレッスンを受けることで、ひとりで運動するときに感じる「こんな運動を妊娠中にやっていいの?」という不安も払しょくされるかもしれません。



パパと一緒に運動する

おうちで運動する仲間として、パパも一緒に運動してもらうと続けることができるかもしれません。運動をしながら、夫婦の時間も持てるので おすすめです。


無理はしないで!運動不足でなくても妊娠中は疲れやすい


ただ、気をつけてほしいのは「妊娠中」であることです。


妊娠中にも経過がよければ、出産や産後のことを考えて、適度に運動をするのが望ましいですが、妊娠中は疲れやすい身体であることを念頭に入れておきましょう。


普段より、風邪や熱中症にもなりやすい状況です。そして、時期によっては薬を飲むのが難しい時もあります。


運動不足の解消と適度な休息のバランスが大切ですので、くれぐれも無理のないようにしてくださいね。


また、運動するしないにかかわらず、母体や胎児の状況によっては安静指示が出されますので、ママ自身を責めることなく、まずはしっかりと安静にしてください。


無理のない運動を取り入れて運動不足になりにくい状況をつくる意識が大切


妊娠中の運動不足は、まずは運動をコツコツと続ける意識が大切です。妊娠中の体調はいつも以上に管理が難しい時期。運動不足にならないように頑張りすぎて、安静指示が出たり、体調をこわしたりしてしまっては大変です。妊娠前より控えめの運動を続けることで、運動不足になりにくい状況を維持できるといいですね。


(Photo by:写真AC