子どもが大好きなおかし。市販のものを活用しているママもいらっしゃるでしょうし、手作りにこだわるママもいらっしゃるでしょう。そんなおかしを子どもと一緒につくってみませんか?今回はお菓子作りが子どもにもたらす効果と簡単に作れるおやつにぴったりなレシピをご紹介します!


この記事の目次


子どもにお菓子作りをさせる効果


お菓子作りは食育のひとつ。日々のご飯づくりとは違う魅力もたくさんあります。


おやつが大好き

子どもはおやつが大好き!嫌いなおかずを克服するために食材に触れ、調理をして頂くというのも食育として大切な経験ですが、大好きなものを作るのは何よりもやる気が出ます


やる気=意欲ですので、意欲があると積極的に集中して取り組んでくれます。


そのため、おやつ作りの食育では積極性や集中力がより強く養われるでしょう。


楽しい

ものづくりは楽しい。特に調理は「こねる」「まぜる」といった比較的子どもが取り組みやすい作業があります。作業を進めることで形状が変化するのは、子どもにとっては楽しい変化。


ホットケーキミックスという粉と水を混ぜると粉が液状に変化をする、オーブンにパン生地を入れて焼くと膨らむなど、自分が手を加えたことで変化する様子が楽しいのです。


そして、料理は完成品を食べる楽しさもあります。


プレゼント

お菓子作りの醍醐味は「作ったお菓子をプレゼントできる」ということ。


夕ご飯のお手伝いなど食事づくりはプレゼントではありません。もちろん、お手伝いをしてできたご飯を食べてもらえることも子どもにとっては十分にうれしいことでしょう。


しかし、生活に必要な食事ではなく「おかし」という特別なものだからこそ、プレゼントしたくなるのです。


プレゼントして喜んでもらえることは、自分も嬉しい気持ちになる、ということを体感できるでしょう。


自分で作るからこそ「おいしい」

筆者が大学生のころ、研究室の先輩が行った調査で「子どもだけで作った料理の方がおいしいと感じる」という結果が出ています。


対象は小学生で、キャンプでの野外炊事ではありましたが、スタッフ(大人)が介入して作る料理より、スタッフが一切口出しも手出しもせず安全面のみ見守り(学年によっては適度にフォロー)子ども達だけで作った料理の方が「おいしい」と感じたのです。


私もそのキャンプにスタッフとして参加していたので、実際に子ども達が作った料理(カレー)を食べました。


水が多くしゃばしゃばなルー、火の通りが足りないニンジンでしたが、子ども達のアンケートを見るとこの日のご飯が一番おいしかった、と回答している子どもが多かったのです。


自分で作ったという達成感がおいしさをUPさせるのだ、というのを強く感じた出来事でした。


幼児期にひとりで作ることは難しいかもしれませんが、幼児のころに親と一緒に料理を作ることで、小学生でひとりで作るところへステップアップできるでしょう。


自信がつく

自分が意欲的に取り組み、達成できた(完成して食べた)という成功体験によって子どもは自信を持てるようになります。自信がつくと自己肯定感も強くなります。


年齢別子どもができる作業【ホットケーキ】


お菓子作りでは年齢によって出来る作業、興味関心が向く作業が変わってきます。どの家庭でもよく作る手軽なおやつ、ホットケーキを例に年齢別に挑戦したい作業をまとめました。


能力には個人差がありますので年齢は多少は前後しますが、お菓子作りの時の作業目安にしてみてください。


~3歳(年少)

お話できることが増え、好き嫌いがはっきりしてくる時期です。
そのため、まずは興味を持ったことから作業させてみましょう。


  • ・ホットケーキミックスを運ぶ
    ・卵や牛乳など材料をママやパパに渡す
    ・材料を親と一緒に混ぜる
    ・ホットケーキが焼ける様子を観察する
    ・カラトリーの準備をする

    注意すべき点は「無理に最後までやらせない」ことです。

この頃の子どもの集中力は数十秒ほどですので、出来るところ、興味のあるポイントを取り組ませてみるところから始めてみましょう。


4歳(年中)

人との交流が楽しくなる時期です。


協力しておかしを作り上げる、作ったおかしをプレゼントする、誰かのためにつくる、などお菓子作りを通じて人とのかかわりに興味関心がわいてきます。


  • ・卵を割る
  • ・材料をひとりで混ぜる
  • ・ホットケーキの材料を親子で買いに行く

この頃の子どもはひとりで最後まで成し遂げたい、という気持ちも強くなります。


親から見れば動作に不安があっても黙っても守ることが大切。


粉をこぼすなどの失敗も経験です。ただし、やけどなどには十分に注意しましょう。


5歳(年長)~

この頃になると、今までの経験をふまえた判断ができるようになり、計画性も芽生えてくる時期です。今までの失敗や成功経験を糧に取り組めるといいでしょう。


・ホットケーキ作りの計画を親子一緒に立ててみる

・ホットケーキに必要な材料・道具を考え、準備する(購入含む)

・フライ返しでホットケーキを裏返してみる(やけどに注意)


他にも、バターやホットケーキシロップ以外にどんなトッピングが合うか研究してみる、といった楽しみにも挑戦できますよ。フルーツなどを盛り付けてみるのもおすすめです。

 

 

火を使わずに作れるカンタンおかし!ラムネ!



材料
・粉砂糖 50g
・コーンスターチ 10g
・重曹 小さじ½
・クエン酸 小さじ¼
・食紅・水など(かき氷シロップやバタフライピーなどで代用可能)

レシピ

①粉物すべてをしっかりと混ぜ合わせる。
②水を少しずつ加え、混ぜる。色をつけたいときは食紅を使用する。多すぎるとベトつくので、小さじ1杯程度でOK。
③スプーンに押し込むようにして詰め、軽く打ち付けるようにして型抜きすれば完成。

火を使わずにカンタンにできるので、小さなお子さんでも手軽に楽しめます。

 

食べられる宝石!琥珀糖


 

材料
・グラニュー糖 300g
・粉寒天 4g
・水 200cc
・食紅(かき氷シロップで代用可能)

 

レシピ

①鍋に寒天と水を入れて沸騰させる。
②寒天が溶けたら弱火にし、砂糖を加えて煮詰めていく。糸が引くようになればOK。
③②を器に流し入れ、食紅を加えて混ぜる。
④粗熱をとった後、冷蔵庫で冷やし固める。
⑤固まったら手でちぎってクッキングシートの上に並べる。

⑥⑤を風通しの良いところで4~7日ほど乾燥させれば完成。


 

おかしじゃなくておやつにピザ!



材料
・ピザミックス 200g
・ピザソース  好きなだけ
・コーン    好きなだけ
・ハム     4~5枚
・ブロッコリー 小ぶりなものを10つほど
・ピザチーズ  好きなだけ

レシピ

①ブロッコリーを塩水で湯がく。火が通ったらざるにあげて冷ましておく。

②ボールに水とミックスを入れ混ぜ合わせ、手で1分ほどこねる。

③②で出来た生地を丸めてラップをかけ、5分ほどねかせる。  

④ハムをカットする。

⑤生地をのばす。めん棒がなければ手でのばしていく。

⑥ピザソースを生地にかけてのばす。

⑦ブロッコリー・コーン・ハムを程よくトッピングし、最後にピザチーズをかける。

⑧オーブントースターで7~10分ほど焼けば完成。


 

親子でおかし作りを楽しもう!


おかし作りを通じて分析力や判断力といった知的能力、集中力や想像力といった能力が養われます。


好奇心が旺盛な時期ですので、どんどんチャレンジさせてあげてみてください。完成させることで達成感を感じ、自分が作ったものを食べたり食べてもらうことでで自信がつき、自己肯定感が身につきます。

そしてなにより「おいしい」が大切。子ども自身が作ること、誰かのために作ることは情操教育にもなりますので、雨でお出かけができないときや、家族の記念日などはもちろん、特に何もない日でもぜひおかし作りにチャレンジしてみてくださいね。


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