産褥期はママの身体の回復と赤ちゃんのお世話に明け暮れる日々ですね。産褥期が落ち着き、子どもも生後1ヶ月を過ぎる頃になると、『外にお出かけがしたい』というママも多くなってくるでしょう。今回は0歳の赤ちゃんとのお散歩についてみていきます。
この記事の目次
赤ちゃんのお散歩は生後1ヶ月~から少しずつ
新生児のころは、産後の通院などを除き、基本的にはおうちの中で過ごします。
1ヶ月健診でママも赤ちゃんも特に大きな問題がなければ、ママの入浴OK、赤ちゃんの沐浴卒業OKとなるので、そのタイミングからお散歩もスタートしてよいのではないでしょうか。
とはいえ、赤ちゃんにとって外気の刺激はまだ強いもの。
まずはベランダや庭先で外気浴を。少しずつ外気に慣れさせていきます。慣れてきたら、10~20分程度のお散歩からはじめて行きましょう。
ベビーカーでも抱っこ紐でもママの使いたい育児アイテムでのお散歩でOK。
首がすわってきたら、草花などいろんなものを見せてあげてください。
自宅近くのお散歩に慣れてきたら、毎日30~1時間程度のお散歩に行けるといいでしょう。
ただし生活や保育園など個人によって事情がありますので、無理のない程度で行うようにしてください。
メリットは3つ!親子に嬉しいお散歩
赤ちゃんとのお散歩には親子ともにメリットがあります。
五感への刺激
保育園児が散歩をしている姿を見かけることがありますよね。歩けない月齢の子ども達もカートに乗っていたり保育士に抱っこされたりしてお散歩に出ています。
これは歩ける子どもでなくともお散歩によい作用があるから。
お散歩で景色が変わる、川の音が聞こえるなど、五感が刺激されます。
五感とは「嗅覚」「視覚」「味覚」「聴覚」「触覚」の5つの感覚のこと。
産まれたばかりの赤ちゃんの五感はどの感覚もぼんやりしています。例えば視力だと新生児は0.1よりも低いのです。
五感は外からの刺激を受けて発達しますので、お散歩をすることでどんどん五感を刺激してあげましょう。
もちろんおうちの中でも五感の刺激はできます。
語りかけや授乳、おもちゃに触れる、離乳食を食べるなど赤ちゃんにとっては日常でおこる出来事が刺激なのです。
そのため、小さなうちはそんな日常で起こる穏やかな刺激を受けることを意識してください。
繰り返し刺激を受けることで発達していきますよ。
赤ちゃんの身体の健康
外気にふれることで、赤ちゃんの皮膚や呼吸での抵抗力をつけていきます。
また日光を15分~20分ほど浴びると、身体の中でビタミンDが作られます。ビタミンDは骨の健康を保つ働きがありますので、「外で遊ぶ子は丈夫に育つ」と昔から言われていたのも納得ですね。
さらに近年の研究で免疫力アップにも繋がる可能性があると考えられているようですよ。
ママの気分転換
近年の子育て世代は核家族・近所との交流も少なく、新型コロナの流行もあって、ひとり育児のママが増えています。実際筆者もコロナ禍以前よりワンオペ育児でした。
おうちのなかで子どもと二人っきりだと気分が滅入りがちになるでしょう。空間の移動はリフレッシュに最適ですので、お散歩はもってこいです。
そして日光を浴びるとセロトニンの分泌が促されます。セロトニンは別名「幸せホルモン」とも呼ばれており、気分の落ち込みも防げるはず。
そして0歳育児は昼夜問わずの授乳で生活のリズムが乱れます。日光を浴びることで、リズムを整えることも大切ですね。
お散歩に必要な持ち物
ちょっとそこまで、でも赤ちゃんのお散歩には準備が必要です。
持っていくといいものをまとめました。
・オムツ(多め)
・おしりふき
・オムツ袋
・水分補給できるもの(ストローマグなど)
・授乳ケープ
・ミルク、哺乳瓶
・お手拭き、タオル
・着替え
・離乳食、補食(おやつ)
上から順に必須なものを並べていきました。
成長するにつれ、移動距離が増えると授乳や食事をすることも出てくるかもしれません。
ストローマグが使えるような月齢であれば、小一時間程度の散歩なら水分を持ち歩きましょう。
赤ちゃんとのお散歩でチェックすべきこと4つ
親子ともにメリットのあるお散歩ですが、気をつけたいこともあります。
気候(暑さ・寒さ・雨天・紫外線)
季節の変わり目など、急な雨が降るときがあります。事前に雨雲レーダーなどを確認してからお散歩に出るようにしましょう。
夏場はとても暑くなります。抱っこ紐の中はかなり蒸し暑くなって親子ともに負担が大きくなるかも。
またベビーカーも地面に近いところにあるため、アスファルトからの反射熱でママが感じるより赤ちゃんや小さな子どもは暑い可能性があります。
メッシュ素材のものや、涼しくなるようなアイテムを準備したり、長時間のお散歩は控えましょう。庭先で水遊びなんてのもいいかもしれません。
冬場は寒さ対策が必要ですし、年中を通して晴れの日は紫外線対策も必要です。
赤ちゃんの体調
お散歩が母子にとってメリットがあると言っても、それは体調がいい時。
赤ちゃんの体調を最優先してください。お出かけの刺激はママにとってはいいリフレッシュでも、赤ちゃんにとってはその刺激が多すぎると疲れのもと。
赤ちゃんの様子をしっかり観察し、疲れていそうだな、と感じる時は予定を変更することも大切です。
これは、お散歩途中にも当てはまりますので、早めに切り上げるなどしてください。
ママの体調
産後1年は出産の不調が続く、とも言われています。ママの体調がよくないときに「子どものため」と無理して出かけてしまうのはやめましょう。
人混み状況・休憩スペース
赤ちゃんが小さいうちは自宅周辺が基本ですが、成長とともに少しずつ行動範囲も広げて行きたくなることと思います。
ショッピングモールなどの商業施設や子どもの遊び場等の公共施設、公共の乗り物に乗車するときなど人が多く出向くところに行く場合は、行先の人混み状況を事前にチェックしておきましょう。
感染症のリスクを下げるという点もありますが、赤ちゃんを連れての人混みの移動は親子ともにぐったりするほど疲れてしまうかもしれません。
人混み状況以外にも授乳やオムツ替えスペースがあるかも下調べしておくと安心です。
赤ちゃんとのお散歩は親子の交流の時間
小さな赤ちゃんを連れてのはじめてのお散歩は、ママにとっても赤ちゃんにとってもドキドキわくわくするものでしょう。
お散歩でえられた経験や気分転換は親子共通の体験でもあります。
「桜が咲いているね」
「鳥が鳴いてるね」
「葉っぱが赤色になっているね」
お散歩は子どもにとっていい刺激でとても楽しいものですが、こんな語り掛けを聞きながらお散歩ができたら、ママと交流できる楽しい時間、とも思ってくれることでしょう。
お散歩に行かなくてはならない、と思うと気が重くなるかもしれません。
自分の気分転換に、ちょっと子どもと特別な時間を過ごしに行こうかな、くらいの軽い気持ちでお外へ行ってみてくださいね。
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