「胎動カウント」とは、赤ちゃんがお腹の中で動いている回数を数えること。
今回は妊婦さんが自分でできる、胎動カウントの方法をご説明します。
とっても簡単ですよ♪
胎動は胎児の元気を測るバロメーターです。
胎動を記録し、赤ちゃんの様子を可視化することで、リスクを未然に防ぐことに繋がります。
妊娠後期頃から毎日の習慣にして、出産に臨みましょう!
この記事の目次
- 胎動カウントの方法
- 胎動カウントをするときに気をつけたいポイント
- 胎動カウントを始める時期は妊娠後期から
- 胎児の動きを記録するべきたったひとつの理由
- 胎動が激しいときは元気いっぱいの証拠
- 胎動が感じられない・いつもより少ないときは受診を
- 胎動チェック表を利用しよう
- 胎動は赤ちゃんの元気のバロメーター!胎動カウントで出産に備えよう
胎動カウントの方法
妊婦さんが簡単にできる「胎動カウント」をご紹介します。
10カウント法
胎児がお腹の中で10回動くのに何分かかるかを計測します。
10回うごくのにかかる時間が短い
→元気に動き回っている
10回うごくのにかかる時間が長い
→動きが少なめ
10カウントにかかる目安
妊娠9~10ヶ月頃…およそ10分~30分ほど
◆POINT
上記は目安です。赤ちゃんにも個性があります。
大切なのは「いつも通りの胎動」であるかどうか、ということ。
胎児が寝ていると10カウントが長時間になりやすい
10カウントが長時間になるのは「胎児が寝ている」タイミングです。
妊娠9~10ヶ月ごろの赤ちゃんは20~40分ごとに寝たり起きたりしています。
寝てしまったタイミングですと、次の胎動まで時間がかかるのです。
再度、胎動を感じ始めてからカウントしなおしてみてください。
胎動カウントをするときに気をつけたいポイント
チェックするときに気をつけたいポイントは2つあります。
①大きな胎動を「1」カウントとする
②リラックスした状態でカウントする
①大きな胎動を「1」カウントとする
『胎動かな?』と判断に迷うような小さな胎動ではなく、ママが「動いた!」と感じることのできる胎動を「1」としてカウントしてください。
「ググッ!」「グニュ~!」「ドドン!」「ボコン!」といった表現ができる胎動ですね。
②リラックスした状態でカウントする
胎児カウントはママがリラックスした状態で行いましょう。
うごいている時や、立っている時などでは胎児の動きを感じにくくなり、またママの動きとも混同してしまうのでカウントしづらくなります。
個人差はありますが、胎児は19時ごろから22時ごろにもっとも活発的になると言われていますので、夜寝る前のカウントがおすすめ。
◆筆者の胎動体験談
ひとり目は夜、就寝前にもにょもにょうごくタイプでした。
そのおかげで、夫もキッキングゲームで胎動を感じることに成功!
胎動カウントを始める時期は妊娠後期から
胎動カウントを始めるのは妊娠後期、妊娠8ヶ月~9ヶ月ごろからです。
胎動を感じ始める妊娠6ヶ月前後ですと、まだ胎児も小さいので、動き回っていても胎動を力強く感じにくく、リズムも不規則なためです。
胎児の動きを記録するべきたったひとつの理由
胎動を記録するのは何のためでしょうか。
理由はたったひとつ。
「胎児の健康状態を知るため」
です。
胎動が全くない
→胎児が何らかのトラブルに遭遇している
胎動が少し穏やかに(正産期)
→頭が降りてきている(出産が近づいている)
胎動が変わらず元気
→胎児は元気!
ちなみに何故、胎動が少し穏やかになると出産が近づいているのかご存じですか?
公益社団法人日本産婦人科医会によると、赤ちゃんの頭が骨盤の中に固定されて、大きな動きがとりにくくなるから。
参考:「女性の健康Q&A『胎動が多いか少ないかわからないです』」(公益社団法人日本産婦人科医会)
出産に向けて骨盤に頭が降りてきているので、胎動が穏やかに感じるようになるのです。
◆筆者の胎動体験談
第2子は出産直前まで割と元気な胎動で、降りてきていることにもあまり気づきにくかったです。
そのため「まだ生まれないわ」とのんびり構えていました。
分娩時にも胎動を感じるくらい胎動が強い子でしたので、胎動が穏やかになるのも個人差があるのかもしれません。
ただ言えることは胎動を感じるおかげで『元気なんだな~』と安心できていました!
分娩中に胎動を感じた筆者の出産談はこちらの記事です
胎動が激しいときは元気いっぱいの証拠
胎動カウントをしていると
「胎動が激しいけど大丈夫なの?」
「赤ちゃんが苦しんでいるのかも」
「出産が近づくと大人しくなるっていうけど激しい…!」
と不安になるママもいらっしゃるでしょう。
胎動が激しいのは元気な証拠。
しかし、ママには以下のような影響があります。
①胎児に蹴られて痛い
②骨折・ヒビ
③吐き気・嘔吐
④尿漏れ
ママの身体への影響やトラブルがあった場合は、産婦人科で相談するようにしてください。
胎動が感じられない・いつもより少ないときは受診を
「胎動を全く感じない」「いつもより少ない」といった場合は、まずは体勢をかえて再度、胎動カウントを行いましょう。
妊娠9~10ヶ月ごろの赤ちゃんは20~40分ごとに寝たり起きたりしていますので、少し時間を空けてからカウントできればOK。
再度カウントしても全く感じない、いつもより感じにくい・少ないといった場合は産婦人科に受診しましょう。
妊娠9ヶ月・妊娠10ヵ月ごろに胎動が全くないときは「常位胎盤早期剥離」の可能性があります。
常位胎盤早期剥離とは
常位胎盤早期剥離とは、赤ちゃんが産まれる前に胎盤がはがれていってしまうこと。
赤ちゃんにとってママと繋がる胎盤がはがれてしまうことは、命の危機にさらされるということになります。
そして同時に、ママも大量出血でこちらも命の危機にさらされるということ。
つまり、母子ともにリスクの高い状態なのです。
胎動チェック表を利用しよう
胎動を記録するには「胎動チェック表」を使います。
胎動チェック表に記録することで、赤ちゃんの「いつも」のスタイルを把握できるのです。
10カウントが5分前後の子がいたり、10分前後の子がいたり、38週目に入って急に落ち着いてきた、なんてことも可視化すると一目瞭然になります。
記録用紙は、産婦人科でもらうことができるほか、無料でダウンロードでできるサイトもありますよ。
胎動チェック表が無料でダウンロードできるサイト
胎動チェックアプリもオススメ
用紙をもらえない、印刷できない、紙だと管理が難しい…そんな方におすすめなのが「胎動チェックアプリ」です。
アプリなら、スマホでカウントできて、記録も残しておけるから手軽ですね。
就寝前に、横になった状態でタップするだけで管理できるのもラクチンです。
胎動カウントができるおすすめアプリ(無料)
胎動を感じたらボタンをタップするだけの簡単操作。
胎動と陣痛の計測がこれ1つでできる一体型のアプリです。
iPhone・Android対応。
【簡単胎動カウント】胎動Plus 4+(RYOSUKE HARA)
シンプルなアプリ。
胎動をチェックして記録するだけの使いやすいアプリです。
iPhone対応。
胎動は赤ちゃんの元気のバロメーター!胎動カウントで出産に備えよう
胎動カウントは「胎児がお腹の中で10回動くのに何分かかるかを計測」するだけ。
胎動があれば元気、なければ胎児がおねんね中、もしくは何らかのトラブルの可能性も。
お産が近づくと骨盤に胎児の頭が固定され、胎動が穏やかになりますが全くなくなることはありません。
公益社団法人日本産婦人科医会によると、常位胎盤早期剝離が起こる頻度はおよそ0.5~1%ほど。
多いわけではありませんが、そのリスクを無視するほど低くもないのではないでしょうか。
高齢出産・前期破水・羊水過多などでその頻度も上がります。
すでにリスクをいくつか抱えている妊婦の方は、胎動カウントで赤ちゃんの様子をしっかりチェックしてあげてください。
赤ちゃんと出会えるまであと少し。
胎動カウントで出産に備えましょう。