産褥期も過ぎ、3・4ヶ月健診も終わり。
すくすく成長する我が子を見て『そろそろ離乳食を始める時期かな?でも、いったいいつから始めるのがいいのだろう…』という悩みがでてくる時期かもしれません。
今回は離乳食のはじめ時や、近年の始めるタイミングの傾向、スタート時の食材や食事の量、など離乳食の始め方についてまとめました。
はじめ時は
赤ちゃんが親の食事に興味関心を持っている
お座りできるなど身体的な発達が進んでいる
という心身の状態で判断します。
最近は生後6ヶ月から離乳食開始が多数派に。
スタート時はお米のおかゆを小さじ一杯から。
しかし、これらはあくまで基本スタイル。はじめ方のマニュアルに過ぎません。
赤ちゃんの様子に合わせて、離乳食をスタートしていきましょう。
この記事の目次
- 離乳食開始のタイミングは赤ちゃんの顔に注目せよ!
- 赤ちゃんの発達はOK?確認すべき3つのポイント
- 離乳食の開始時期は年々遅くなり今は生後6ヶ月スタートが多い
- 離乳食のはじめは「10倍がゆ」!慎重派は「おもゆ」スタート
- 離乳食初期OKな食材はアプリ「ステップ離乳食」でまるわかり!
- 離乳食の進め方は個人差が大きい&ママの負担大!
- 離乳食初期におすすめのベビーフード&フレーク
- 離乳食ははじめても焦らず!BFも取り入れてみて
離乳食開始のタイミングは赤ちゃんの顔に注目せよ!
離乳食の開始時期はだいたい5~6ヶ月ごろ。
早めに始めた方がいいよね、とそわそわするママもいらっしゃるかもしれません。
でも、開始時期はできるだけ赤ちゃんのタイミングに合わせましょう。
では、どのタイミングからスタートすればいいの?というのはズバリ赤ちゃんの顔に現れているんです!
チェックしてほしい3つの変化
・親が食べる姿をジーっと見る
・親が食べていると一緒に口をもごもご動かす
・親が食べている姿をみてよだれが出る
離乳食を始めるタイミングとして一番大切なのは「赤ちゃん本人の意思」。
本人の興味関心・意欲を感じるポイントが上記3つの変化なのです。
親が食事をしている姿をじっと見ているのは「何をしているのかな?」と興味を持っている証拠。
そして口を一緒に動かすようになっているのなら「私も僕もパパやママと一緒にお口をもごもごしたい」という意欲の表れです。
さらによだれがたれてきているなら、もう離乳食を口に入れてみたい!という好奇心でいっぱい。
人は興味関心が向く物事には意欲的に取り組む傾向があります。
離乳食のはじめ時は上記3つの変化=子どもが食事に意欲的であるタイミングなのです。
なお、もうひとつ顔で気にしてほしいのが
・顔色がいい(健康状態がいい)
こと。
まだ食事をしたことがない赤ちゃんにとって食事は大挑戦のイベント!
健康状態がいいときにはじめましょう。
赤ちゃんの発達はOK?確認すべき3つのポイント
赤ちゃんの意欲と合わせてみてほしいのが赤ちゃんの発達状況です。
気持ちは準備万端でも身体が飲食に対応していないことがあるからです。
・首がすわっている
・座ることができる
・舌でスプーンを押し出さない
この3つがきちんとできるか確認しましょう。
まず、座る姿勢をとるためには首で頭を支えられるよう首がすわっている必要があります。
5~6ヶ月の頃に腰がすわってひとりでお子さんもいらっしゃいますが、支えがある状態で座れるならOK!
我が家ではバンボなどのベビーチェアを活用していました。
最後は舌。
授乳の際の吸てつ反射があると、舌で押し出すような動きをします。
吸てつ反射が減ってくることで食べ物をごっくんできるようになりますので、スプーンを赤ちゃんの口に入れて反応を観察しましょう。
離乳食の開始時期は年々遅くなり今は生後6ヶ月スタートが多い
離乳食の開始時期はだいたい5~6ヶ月ごろとされていますが、年々遅くなっている傾向にあります。
一般社団法人母子栄養協会によると、日本で離乳食の指針ができたのが昭和33年。
昭和33年の指針では離乳食期は満5ヶ月~1歳までとしていました。
その後、昭和55年に開始時期に前後1ヶ月のゆとりを持たせ、生後4ヶ月からの開始もOKになり、生後4か月の表記は平成19年に削除されるまで記載され続けました。
そのため、今の子育て世代のご両親、祖父母世代の人たちは『離乳食は生後4ヶ月からはじめられて1歳には終わらせる』という固定概念を持つ方もいらっしゃいます。
「離乳食始めるの遅くない?」という祖父母世代からの言葉があるかもしれませんが、あまり気にしないで『時代が違ったのね』位の気持ちでとらえましょう。
実際、現行の厚生労働省の指針によると、
平成17年の離乳食開始時期
生後4ヶ月/10.8%
生後5ヶ月/46.8%
生後6ヶ月/28.2.%
平成27年の離乳食開始時期
生後4ヶ月/0.8%
生後5ヶ月/40.7%
生後6ヶ月/44.9%
この10年で離乳食の開始時期が変化し、生後6ヶ月の割合が多くなってきていることがわかります。
参考:「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」(厚生労働省)
WHO(世界保健機構)も出来れば産まれて6ヶ月間は母乳のみで育てることがよい、と提唱しているのです。
早くから離乳食をスタートさせることで
・授乳でもらう栄養が十分に摂取できない可能性
・胃腸が対応できず下痢になるリスクが高くなる
といった2つのことが問題視されているからです。
一方で遅すぎるのも、栄養面から成長がゆるやかになる懸念があると述べています。
参考:「Complementary feeding: Family foods for breastfed children(補完食:母乳で育っている子どもの家庭の食事)」(WHO)
離乳食のはじめは「10倍がゆ」!慎重派は「おもゆ」スタート
離乳食開始の時期やタイミングがわかれば、次の準備は「離乳食」です。
人生初ご飯は日本人なら米!
日本での離乳食の一番最初はお米。
他の国でもまずは主食の穀物からスタートです。
とはいえいきなりご飯は食べられませんので、おかゆからスタートです。
10倍がゆ
米1:水10の比率で炊いたおかゆ。
滑らかにすりつぶしてトロトロに。
なお、慎重派のママはおかゆの上澄みである「おもゆ」からのチャレンジもOKです。
離乳食初期は午前中~お昼過ぎに1回食
はじめての離乳食~離乳食初期の1回食の間は午前中~お昼過ぎに与えましょう。
新しい食材を与えた時にアレルギー反応が出たり、身体が食材に対応できず下痢になったりする可能性があるため、病院があいている時間に食事をするのが望ましいためです。
筆者の体験談
ひとり目の子どもは離乳食初期(生後6ヶ月)のほうれん草で下痢になりました。
小児科の先生曰く「ほうれん草に胃が未対応」とのこと。
↓ほうれん草で下痢になった体験談はこちら↓
まずはスプーン1杯から
初日は小さじ1杯のスプーンから。
え、食事がこれで終わり?!と思うかもしれません。
最初は「ごっくん」「味」を覚える時期です。焦らず少しずつ進めていきましょう。
1日目は小さじ1
2日目は小さじ1~2
3日目は小さじ2~3
といった風に少しずつ増やしていき、離乳食を開始して1ヶ月後には
おかゆ 30g
野菜 15g
白身魚や豆腐 5~10g
上記ほどの量を1回で食べられるようにしていきます。
なお、離乳食開始時の栄養は授乳から摂取するため母乳は赤ちゃんが欲しいだけ与えてください。
ミルクは月齢に応じたミルクをあげましょう。
筆者の体験談
ふたり目は開始時期が遅くなったのと、本人の食に対する意欲がすごすぎて初回から3口くらい食べました。正直、個人差があると思います。
離乳食初期OKな食材はアプリ「ステップ離乳食」でまるわかり!
おかゆに慣れて少しずつ食べる量も増えてきたら、いろんな食材を味わってもらいましょう。
この時も新しい食材は小さじ1からスタートです!
とはいえ離乳食初期はまだまだ赤ちゃんの身体は未熟。受け付けない食材もたくさんあります。
そんな時に役立つのがアプリ「ステップ離乳食」。
・時期別に食べられる食材がわかる
・食べた食材にチェック機能付き
・特徴や与え方などの説明もあり
離乳食期を設定すれば、食べられる食材が一目見てわかります。
【食べたよチェック】の機能は、保育園入園時に提出する「食材摂取票」に書くときに便利です。
食べた量やアレルギーが出たなどの簡単に書けるメモ機能や、食材の特徴・時期別の目安量や調理方法などお得な情報も記載されています。
離乳食の進め方は個人差が大きい&ママの負担大!
正直、離乳食の進みは個人差が大きいです!
ひとり目👶
・生後5ヶ月の後半からスタート。
離乳食のマニュアル通り1口ずつ。
・スタートより3週間後、生後6ヶ月でほうれん草で下痢。
症状が治まるまで離乳食ストップ。
・再開時は警戒して与えたことがあるもので様子見。
・マニュアルを見ながら進めていくが比較的遅め。
・食事量はふつう。のんびり食べる。
・1歳半で軟飯。
・はじめて麦茶飲んだ時は「まっず!」という顔で驚き口から垂れ流した(今は毎日飲んでいる)
ふたり目👶
・食べる合図が出ているなぁ、と思いながらも家庭の都合もあって開始できず、生後6ヶ月後半からスタート
※筆者のまわりでは2番目の離乳食スタート遅れがちはあるあるでした…。
・とってもよく食べる。
・おかわりを要求する。
・生後8ヶ月で唐揚げを狙いに行く貪欲さ。
・保育ママから「もう軟飯でこの子は大丈夫」と言われ、1歳になる前(離乳食後期)に軟飯。
・1歳半で生野菜(大根スティックやきゅうりスティック)を喜んで食べる。
・1歳半で3歳の上の子の幼児食と同量かそれより多い量を食べる。
・はじめて麦茶飲んだ時は「まっず!」という顔で驚き口から垂れ流した(今は毎日飲んでいる)
同じお腹から生まれた子どもなのにこんなにも違うのか、と感じました。
同じ反応だったのは麦茶だけでした(笑)
自分の子どもの比較だけでもここまで違うため、離乳食の進み方は個人差が大きいと感じずにはいられません。
そのため、離乳食は赤ちゃんの様子を観察しながら進めていくことになります。
離乳食は負担が大きい
簡単に「様子を見ながら進めましょう」と書きましたが、この様子を見て判断するという行為がすごく大変。
赤ちゃんとは言語コミュニケーションができず、離乳食に対する反応も判断しかねることがあるため、様子がうかがいにくいのです。
また命に直結するという責任が負担をより一層大きく感じさせるでしょう。
離乳食を与える量のわりにすりつぶすなどの調理に時間がかかるのも、他の育児や家事をしながらのママにとっては負担になっています。
筆者の場合は医師の説明や、保育ママの助言をもとに適宜調整することで、子どものペースで離乳食をすすめられたと思っています。
そのため、離乳食の進め方に不安がある人は、保育士や保健師など、専門の方に一度相談するのがいいかもしれません。
離乳食づくりが負担に感じる人は市販の離乳食ベビーフードを賢く取り入れてみてください。
ママびよりが以前に行ったのアンケートでは
離乳食初期のベビーフード使用率
54.3%(ゴックン前期/1回食)
離乳食後期のベビーフード使用率
85.4%(カミカミ期/3回食※9~11ヶ月ごろ)
と多数がベビーフードを使用しているという結果が出ています。
参考:「611人に調査|ベビーフード使用率は85%以上!ママ達おすすめのBF活用術」(ママびより)
離乳食初期におすすめのベビーフード&フレーク
出典:Amazon
筆者は離乳食初期からベビーフードを取り入れていました。
すりつぶす作業が面倒、その作業をするくらいなら子どもと散歩したかったからです。
そんな筆者の離乳食初期を支えてくれた神アイテムをご紹介します。
和光堂 はじめての離乳食 5か月頃から
ひとさじ分のフリーズドライだから作りすぎ防止にもなるし、与えた量の目安も把握しやすいです。
なにより、常温保存できるのがフリーズドライのいいところ。
大量に作って冷凍庫で保存もいいのですが、
・冷蔵庫の場所を圧迫する
・進み具合によっては出番がなくなってしまい忘れ去られてしまう
ということもあったので、手間とロスを考えたら離乳食初期の神アイテムです。
大望 野菜フレーク 4種
北海道産の野菜をフレーク状にしたもの。
無添加・無着色・保存料を使用なしで加工した食品なので離乳食初期からも安心して使えます。
量も自分で調整できるので離乳食初期後半ごろから後期まで大活躍しました。
初期はそのまま
中期は他の食材と混ぜて
後期以降はおやきに混ぜたりスープにしたりと
ずっと使えるのも嬉しいポイントです。
離乳食ははじめても焦らず!BFも取り入れてみて
離乳食を始めるタイミングってドキドキそわそわ。
きっとお子さんもドキドキそわそわしているかもしれません。
開始時期に悩んでいるのは家庭の都合もあるかもしれませんが、そこには「我が子優先」の気持ちがあるからだと思っています。
手作りにこだわるママもベビーフードを活用するママも離乳食を真剣に考えている証。
それはまさに親から子への愛情です。
始めるのが1日遅くなっても大丈夫。
始めようと思ったタイミングで体調不良や予期せぬことが起こることだってある。
これはもう育児あるあるです。
赤ちゃんの顔を見て
こっちをみてよだれ垂らしながら食べたそうにしてるな、
と感じたらそろそろ離乳食のはじめ時。
お子さんはもちろん、ママも体調がいい日に離乳食をスタートしてみてくださいね。