心拍確認。

それは妊娠を望む方にとって「妊娠の始まり」の合図。


心拍確認は妊娠6週目ごろからわかります。


生理の周期がずれていたり、排卵日が遅れていると心拍確認が遅れることも。


心拍確認ができると「妊娠」となり、母子手帳交付など妊娠に必要な手続きを進めていきます。


これは心拍確認ができるまでの化学的流産が多く、心拍確認以降は流産率が下がるため。


今回は妊娠初期の「心拍確認」についてみていきます。


この記事の目次


心拍確認はいつから?経膣エコーでわかること3つ

”妊娠初期のエコー写真。胎嚢・胎芽(胎児)・卵黄嚢が写っている。


心拍確認は早くて妊娠5週目から、大体6週目前後にわかることが多いです。

参考:「アプリ『ママびより』」(カラダノート)


◆ワンポイントメモ ~妊娠週数の数え方~


最終月経がはじまった日を「妊娠0週0日目」と数えます。


0日~6日=1週間として数え、4週間=1ヶ月として数えます。


心拍確認とは、エコーで胎児の心臓の動きがみえること。

心拍の確認がとれたら、妊婦健診への手続きを進めていきます。


心拍確認は、膣からプロープという器具を通じてエコーの映像をみて行います。

その時にわかることは3つ。


①胎嚢

胎児が入っている袋のこと。


黒い部分が胎嚢で中は羊水で満たされています。

エコーの黒い部分は「反射のない部分」なので、液体ですね。


②胎芽

胎児のこと。


妊娠2ヶ月目頃までは胎児のことを「胎芽」と呼びます。

まだ「人」のカタチができていない段階だからです。


③卵黄嚢

赤ちゃんのお弁当箱。


ママから栄養が送られる「胎盤」は、妊娠7週目ごろから作られ始め妊娠15週目ごろに完成します。

胎盤が完成するまでは卵黄嚢から栄養を補給して胎児は成長していきます。

参考:「胎盤の役割とは?いつ完成する?前置胎盤や早期剥離などのリスクは?(2021.03.19 )」エナレディースクリニック


心拍だけが確認出来たら「妊娠」ではない

妊娠したかも、と思ったときよく見かけるのが


「心拍確認が取れたら妊娠している」


という言葉。

実はこれ、言葉足らずなんです。


正常妊娠かどうかを判断するポイントは3つ。


①胎嚢ができている

②胎芽が確認できる

③心拍が確認できる

この3つが確認出来て「妊娠」です。


心拍確認をするためには①②がないとできません。

そのため「心拍確認ができたら妊娠」というわけなのです。


◆筆者の体験談

「心拍確認がとれないと、妊娠ではない」

という情報だけを知っていたため妊娠検査薬で陽性が出た後、2週間ほど待ってから受診。

無事心拍確認がとれ、妊娠しました。


心拍確認が遅れる・できない3つのケース


心拍確認は5~7週にできることが多いですが、遅れることもあります。


①排卵日が想定よりも遅い

排卵日が想定より遅い場合、受精卵になったタイミングも遅くなります。

そうすると、妊娠週数に比べて発育が遅れるので心拍が確認できない可能性があるのです。


生理の周期がまちまちである、排卵日をチェックしていない方はずれているかもしれませんね。


②子宮外妊娠

心拍だけでなく、子宮内に胎嚢がみえてこない場合、子宮外妊娠の可能性があります。


子宮外では妊娠が継続できません。

手術や薬物によって処置を行います。


③胎児の発育が途中で停止

発育を途中で停止していまい、流産の状態になると心拍は確認できません。


心拍確認は、子どもが欲しいと願うママやパパにとっては「妊娠」の一歩に繋がる目安になるのも納得ですね。


心拍確認と流産の確立


心拍確認がとれたら「妊娠」として母子手帳交付などに進んでいきます。


では何故「心拍確認」がとれたら、なのでしょうか。


それは先ほど出てきた「③胎児の発育が途中で停止」がキーポイント。


流産の多くが心拍確認までに起こるからです。


妊娠超初期の流産「化学的流産」

花小金井レディースクリニックによると、心拍確認ができない状態での流産率はおよそ15~18%前後。


つまり8人に1人は心拍確認ができず、妊娠超初期の流産とされています。

参考:「妊婦健診前の検査」(花小金井レディースクリニック)


これは「化学的流産」と言われるもの。


妊娠検査薬で陽性反応は出たものの、産婦人科のエコー検査では妊娠が確認できなかったことを指します。


妊娠検査薬をドラッグストアなどで購入できない時代には、妊娠5週目前後に自分が妊娠しているかどうかは判断できませんでした。


そのため化学的流産があったとしても、多くが気づくことなく「少し生理が遅れてきたな」で済ましてきたケースです。


現代だからこそ起こりうる流産と言えるでしょう。


なお、心拍確認後の流産率はおよそ2~3%。


40人に1人程度と大幅に減少します。

参考:「妊婦健診前の検査」(花小金井レディースクリニック)


心拍が確認できたらすることリスト


心拍確認がとれたらすることは3つ。


①母子手帳の交付

②妊婦健康診査受診票などの交付

③身近な人への報告(時期を含め確認)

①母子手帳の交付

母子手帳は以下の場所で受け取ることができます。


  • 条件

住民票を登録している市区町村

  • 交付場所(住民票を登録している地域の)

・市役所・区役所など行政の窓口

・保健センター

・医療機関

※お住まいの自治体によって異なる
※詳細はお住いの自治体サイト等を確認してください

  • 母子手帳の交付に必要なもの

・妊娠届出書

・身分証明書

なお、母子手帳の交付期限はありません。


しかし、母子手帳と合わせて交付される【妊婦健康診査受診票】がなければ、妊婦健診にかかる費用が全て自費になってしまい高額になります。


そのため、心拍の確認がとれた妊娠6週目~10週目ごろに交付される方が多いです。


母子手帳交付の詳細記事はこちら

 

②妊婦健康診査受診票などの交付

母子手帳と合わせて交付してもらう「妊婦健康診査受診票」。

これは妊婦健診の費用の一部が助成される書類のこと。


港区の場合

・妊婦健康診査受診票14回分

・妊婦超音波検査受診票2回分

・妊婦子宮頸がん検診受診票1回分

参照:「妊婦健康診査(2022年5月25日)」港区ホームページ


◆筆者の体験談

産婦人科で心拍確認がとれたあと、そのまま役所に行って交付してもらいました。


母子手帳と妊婦健康診査受診票の他に、妊娠育児に関する情報誌や、パンフレットなども配布されます。(サイズ・量は自治体による)


書類が入るカバンやエコバックなどを準備しておくのがおすすめ。


③身近な人への報告(時期を含め確認)

心拍確認ができたら「妊娠報告」です。


夫やパートナーに報告する人はおよそ9割!!


ほとんどのプレママがこの時期にパパとなる人に報告しています。


里帰り出産等の事情も含め、実の両親への報告も6割とこの時期が多いようです。


しかし、職場や友人などにはもう少し時期をみて報告する人が多くなります。


 

心拍と心音の違い


妊娠で間違いやすいのが「心拍」と「心音」です。


胎児心拍

心拍とはエコーで検査で確認できる胎児の心臓の動きのこと。


胎児心音

心拍確認された胎児の心臓の動きが、実際に「音」として聞こえるもの。


心拍が確認でき始める妊娠5週目の心臓はおよそ4㎜。


小さすぎてまだ心音を聞くことはできません。


心音を聞けるようになるのは妊娠12週目前後からです。


心拍確認は「妊娠」への始まりだとすれば、心音が聞こえるのは「お腹の中で赤ちゃんが生きている」ことを実感するタイミングかもしれませんね。


 

心拍確認は妊娠生活の始まりの合図!身体の変化に備えよう


心拍確認はだいたい6週目前後にわかることが多いです。


しかし、排卵日の遅れや生理周期のズレなどで、8週目ぐらいにわかる、といったケースもあります。


心拍確認がとれること。

それは妊娠生活の始まりの合図です。


同時につわりが出てくる時期でもあります。


心拍確認ができたら、つわりがひどくなる前に母子手帳交付・妊婦健康診査受診票などの交付をしにお住いの自治体の交付先へ向かいましょう!


パパになる人や身近な人へのご報告も忘れずに。


そしてこれから始まるマタニティライフのために


アプリを準備


するのがおすすめ。

筆者は2児の子どもも出産しましたが、2人ともアプリ「ママびより」を利用しました。


妊娠中は、子どもがやってくることに喜びを感じつつもはじめてのことで不安がたくさん。

アプリはそんなあなたにそっと寄り添ってくれる。


時期別アドバイスや、読み物、体重管理やカレンダー機能など、妊娠期に必要な機能が充実しています。

産婦人科医の医師監修付きのアドバイスもあるので心強いです!

(余談ですが、筆者の妊婦健診をみてくださった先生です♪)


身体もどんどん変化してきますので、備えあればうれいなし。

誰でも無料で利用できますので、ぜひご活用くださいね。


アプリ「ママびより」のダウンロードはこちらから