2歳になる前から「イヤ」ということが増えた我が子。嫌なことがあれば「イヤ」もしくは手が出るなんてことも…。育てている親としては、日々のイヤイヤにウンザリしたり、イライラしてしまったりして自己嫌悪に陥ることもあるでしょう。


そんなイヤイヤ期ですが、実は驚くほど「イヤ」がおさまる方法があるのをご存じですか?


それは子どもに「うん(YES)」と言わせること。


YESを言わせることでイヤイヤの連続をストップさせ、子どもを安心させることが出来るからイヤイヤ期がおさまるのです。


心理テクニックを使ってイヤイヤ期を乗り越えた教育学部卒の筆者が、イヤイヤ期に困るママにとっておきの方法をお伝えします!


この記事の目次


誰でもできる魔法の声掛け「イヤなの?」


イヤイヤ期の子どもが「イヤ」と言わなくなる方法。

それは子どもに「うん」と言わせることです。


でもどうやって?と悩むママやパパがたくさんいらっしゃることでしょう。

答えはいたってシンプル。


子どもが「イヤ!」と言ってきたら「イヤなの?」で返すだけ。


たったこれだけです。簡単ですよね。


なぜ、これで子どもが「うん」というのかというと、いやと感じている自分をママが認識してくれているのがわかり、自分の気持ちが伝わっていると感じるからです。


実際に本人もなんだかわからないけど「イヤ!」と言って主張しているわけですから、「イヤなの?」と聞かれると、「うん」と肯定しかできません。


この1回の「うん」があることで、そのあとの会話がびっくりするくらいスムーズになりますよ。


実はこの「うん」を引き出す声掛けは「イエスセット(yes set)」という心理テクニックを活用しています。


イヤイヤ期に悩むママの会話例と、イエスセットを用いた会話例をみてみましょう。


イヤイヤ期の子どもと会話例

【服を着せようとするママ】

子ども「いや!」
ママ「お着替えしないとお出かけできないよ」
子ども「いや!」
ママ「早くしないと遅くなるよ」
子ども「いや!」
ママ「早くこの服に着替えよう」
子ども「いーやぁぁぁ!」

【イヤイヤで泣き出す子ども】
【無理やり着替えさせ、泣く子どもを抱っこして外へ】

ママ『毎日、このやり取り…疲れちゃう…』

書いているだけで「イヤイヤ言われて疲れてしまうよねぇ」と思わず共感せずにはいられない、イヤイヤ期あるあるの会話ですね。


イエスセットを用いた会話例

【服を着せようとするママ】

子ども「いや!」
ママ「いやなの?」
子ども「うん」
ママ「お洋服を着替えるのがいやなの?」
子ども「うん」
ママ「そっか。お着替えするのがいやなのね。」
子ども「うん」
ママ「お出かけしたいの?」
子ども「うん」
ママ「お出かけするのにはお着替えしないといけないんだけど…」
子ども「いや!」
ママ「(お出かけはしたいけど服は着替えたくない…)この服がいやなの?」
子ども「うん」

【ママ、洋服を3種類出してくる】

ママ「じゃあ、この3つの中ならどれがいい?」

【子ども、自分で選ぶ】

ママ「じゃあその服を着る?」
子ども「うん!」

【意気揚々と着替えに応じる子ども】
【親子ともに笑顔で外へ】

イヤイヤ期とは思えないくらい、子どもの拒否・拒絶の反応が減りました。

ママもイヤイヤ言われない上に、いつもよりスムーズにお出かけできます。


私も実践していますが、面白いくらい「イヤ」と言わなくなるのでおすすめです!



同意を得る心理テクニックでイヤイヤ期がおさまる理由


「イエスセット(yes set)」という心理テクニックは、簡単に言うと相手に「イエス」と言わせて同意を得る会話術。


相手が「イエス」と応えやすい質問をこちらがすることで、相手の「イエス」を引き出すことができます。


営業のセールストークの交渉術や恋愛テクニックとして使われており、小さなイエスを重ねることで、本当に欲しいイエス(営業なら商品購入、恋愛なら恋人になる)を得るために活用されています。


子育ての現場ではあまり広まっていないテクニックですが、イヤイヤ期はもちろん、それ以降もずっと使えるテクニックです。


イエスセットでイヤイヤ期がおさまる理由3つ

何故子どもに「うん(yes)」と言わせることで「イヤ(no)」が減り、イヤイヤがおさまるのでしょうか。その理由は

 

・一貫性の法則

・理解される安心感

・ストレスからの解放


の3つです。


一貫性の法則

人は何度も同意していると、すぐには反論しにくくなる「一貫性の法則」という特性があります。

そのため、「うん」を言わせる質問を重ねることで、イヤイヤが続きにくくなるのです。

 

理解される安心感

「うん」と答えるしかできない質問を続けることで、『相手は自分の話を理解してくれている』と安心し、心を開くことができます。その安心感から必要以上に「イヤ」を言わなくなってくるようになります。

 

ストレスからの解放

「イヤ」と言われるのはストレスですが、実は「イヤ」言っている方もストレス。
イエスセットを使って話してくる相手には「イヤ」をいう必要がないのでストレスが減ります。

ストレスが減ると、拒否することも減るためイヤイヤが減っていくのです。


イヤイヤ期の子どもに使うイエスセット

イヤイヤ期の子どもに使うときは先ほどの例のように活用してみてください。


「イヤ」に対して「イヤなの?」と聞くように


・相手が言っていることを繰り返して質問する


もしくは


・相手の行動からイヤだと感じているものを推測し質問する


です。


を重ねて「うん(yes)」をどんどん引き出していくと面白いほどイヤイヤがおさまるので、魔法を使っているような気分になりますよ。

 

他にも!イヤイヤ期対策

 

【2歳の発達心理】自我の芽生え・感情の言語化


発達心理学の観点では自我が芽生え始める2歳のころ。

自分でできることがどんどん増え「自分でしたい」がたくさん出てきます。


その一方でこの時期の子どもはまだ自分の感情や思いをうまく言語化できません。


怒りや悲しみ、不満といった感情を表現する言葉も知らなければ、それらの感情を分類する理解も出来ていないからです。


そのため、「なんかいやな気持ち」は全て「イヤ」の言葉になってあらわれるのです。


でも「イヤ」が出てくるのは、成長のチャンス。

子どもの行動からイヤだと感じているものを推測・質問をし、どんどん言語化を進めてあげましょう。


「イヤ」がどんな感情なのか、もしくは何についてなのかを知ることで


親:子どもの気持ちや好みが理解でき、何がいやなのかわからないということが減る
子ども:自分の気持ちを言語化できることで、「イヤ」が減る

 

と、親子ともにメリットがあります。


「イヤ」ではなくしっかりと自分の感情を説明してくれるように成長するとイヤイヤ期はおしまい。


実際にうちの子は3歳のころになると「○○ちゃんはかなしい!」と、言葉にして伝えてくれるようになりました。


手が出てしまう子どもの「手」は「言葉」の代わり


 イヤイヤ期には「イヤ」の言葉のほかにも、手が出てしまって相手を攻撃してしまう子どももいます。


この手が出る行為は、相手を傷つけないかひやひやしますよね。


特に歳の近い兄弟姉妹がいるご家庭の場合はこの手が出る悩みを抱えている方も多いと思います。


手は言葉

この手が出てしまう行為、これは実は「イヤ」と同じ。


小さな子どもは自分の感情や思いをうまく言語化できません。


言葉よりも早くにアクション出来る「手」を代わりに使ってしまっているだけなのです。


我が家であれば、上の子が積み木で遊んでいるのを、下の子が上の子を手でドン!と押しのける、という現場をよく見かけました。


このシチュエーションで


「ドン!しちゃだめ!!」


は、親としてはついつい言いがちなフレーズです。


でも、この手は言葉の代わりなのです。

こういう時は親が代弁をしてあげましょう。


「下の子ちゃんは上の子ちゃんの遊びがやりたくて代わってほしいようにみえるよ」


ポイントは「~のようにみえるよ」です。


「手」が「この言葉・気持ちの代用」にみえると代弁をすることで、子ども自身が自分の行動が客観的にどう見えているのかを学びます。


客観視によって自分の行動を言語化することができ、手を出さずに言葉で表現できるようになってくるはずです。


それでもイライラしちゃう…ママのお疲れを癒そう


イエスセットでイヤイヤ期を乗り切る、と言われても余裕がなくて「ダメ」と言ってしまう。

イライラしちゃって、うまく子どもの対応ができない。


もしかすると体調不良や疲労のサインかもしれません。


子育てに家事に仕事に、とママは大忙し。

休む暇もなければ、一人の時間もなかなか持てない。


疲れている状態では『新しい取り組みをしよう』という気も湧きにくくなります。


実際に私も忙しいとイライラして「ダメ!」の連発です…。

でも大体そういう時は疲れていたり、月経周期が関係していたりします。


以前は、それでも無理して頑張っていましたが無理な頑張りは続きません。

子どもに「ダメ」ということが増えたな、と感じたら迷わずママが休息をとりましょう。


イヤイヤ期の子どもを育てるママだって、まだまだできないことはたくさんで当たり前。


イエスセットで受け答えができる日もあれば、そうでない日もある、くらいの気持ちで取り組んでみてくださいね。

 

「NO!」と言わせない工夫でイヤイヤ期を乗り切ろう!


イヤイヤが続くと本当に相手をしているママやパパの方がしんどくなりますよね。


『あれも「イヤ」これも「イヤ」…だったら何がいいんだ~~!』と。


大人げなく2歳と本気でケンカしてしまう、なんてこともあります。少なくとも私はあります。


でも、本当はやさしいママでいたい、と自分に「イヤ」け(嫌気)が指すというイヤイヤの悪循環。


そうならないためにも


子どもが「うん」と言いやすい質問をして、「イヤ」をストップさせる。
子どもが「うん」という経験を積むことで、子ども自身が自分の感情や思いを言語化していく。


を実践していきましょう!

イエスセットで、イヤイヤ期を乗り越えつつ、子どもの健やかな成長を見守れるといいですね!


イライラしちゃうときはママが疲れている、体調不良などのサインなので自分のケアも忘れずに。



photo by photoAC