離乳食完了期は離乳食を終了し、幼児食へとステップアップするタイミング。


すりつぶしたり、こしたり、必要以上に加熱することが減るので調理も楽になりますね。


完了期の進め方は、咀嚼運動の完成に合わせて、お子さん自身が手づかみで食べる量を調節することを学ぶことを意識して進めます。


1日3回の食事ですが、授乳を終える時期ですので「おやつ(補食)」でエネルギー補充をします。


今回はそんな離乳食の完了期にまつわる情報と、この時期に悩む「卒乳」についてもクローズアップ。


離乳食が終わっても、授乳OK。

卒乳は離乳食関係なく親子のタイミングで進めてくださいね。


この記事の目次


離乳食完了期の進め方とポイント


離乳食完了期は「パクパク期」。


その名の通り、離乳食をパクパク食べることができるようになってくる時期です。


完了期の食べ方・子どもの発達

・唇や口角を自由に動かせる

・奥歯が生え始め、噛めるようになってくる

・基本的な咀嚼運動が完成する

この時期は手づかみ食べ中心に「自分で食べる」を大切にします。

スプーンやフォークはまだ使えなくてOK!


食器を使うことよりも、「一口の量」を自分で覚えることが大切だからです。


自分の一口の量を覚えるまでは


・口に食べ物を詰め込みすぎてむせる

・食べこぼしが増える


といったことが増えます。


ママはひやひやすることも多い時期ですね。

正しく成長している証拠ですので、様子をみながらサポートしてあげてくださいね。

参考:「0歳~6歳 子どもの発達と保育の本 第2版 」(学研プラス・2018年2月6日発売)

食材のかたさ・大きさの目安

かたさ

歯ぐきで噛める・スプーンで切れる程度


大きさ

5㎜~10㎜角が目安

手づかみ食べできるものはスティック状にすると持ちやすい


与える回数・量

回数

朝・昼・夜の3回食 +1~2回のおやつ(補食)


1食の量

主食・主菜・副菜合わせて子ども用茶碗1杯前後。

たんぱく質、炭水化物、ビタミン類をバランスよく取り入れたレシピにしていく。


参考:「HAPPY育児生活ガイドBOOK」(ベネッセコーポレーション ・2013年10月9日発売) 


授乳を卒業する時期!栄養不足はおやつで補う


「離乳食」はその名の通り、授乳から離れ、食事からエネルギーを摂取できるようになるための食事のこと。


産まれてから数ヶ月の間は授乳で摂取していた栄養も、離乳食がはじまり、栄養を摂る比率が【授乳>離乳食】から【授乳<離乳食】へと移行してきました。


完了期は、栄養摂取が『授乳』→『食事』へと完全に移行していくタイミングです。


個人差はありますが。1歳~1歳半の間に離乳食を卒業していきます。


◆筆者の子どもの例

ひとり目は1歳半までしっかり離乳食でした。

しかし、ふたり目は食への執着がすごく、食事をとるのも上手。

1歳になる前に軟飯になり、1歳を過ぎて早々に幼児食へと移行していました。

1歳半になる頃には生の大根スライスをパリポリ食べていましたよ。


離乳食の進みはあくまで目安、とは本当だなぁ、と身をもって体感した次第です。


子どもの小さい体にはおやつの時間が必要

しかし、大人のような朝・昼・夜、1日3回の食事では、子どもの身体はエネルギー不足になります。

何故なら、身体が小さく、ためておくことができないため。


そのため、10時と15時に補食のおやつを取り入れることが欠かせません。


「おやつ」と言っても、クッキーやスナック菓子など「お菓子」ではなく、栄養を補う補食。


そのため、バナナなどの果物や、ヨーグルトなど栄養のあるものを選びましょう。


おにぎりや、サンドイッチなどもおすすめですよ。


保育園では朝10時の補食に「牛乳」、15時の補食に「おやつ」としているところが多いです。


筆者は4か所の保育園に預けた経験があるのですが、どの園も朝のおやつは牛乳、でした。

 

完了期は食べられるようになる食材が一気に増える


完了期になると、食べることのできる食材がぐっと増えます!


・キノコ類

・ウィンナー・ハム

・はちみつ

・牛乳(そのまま)

・さば

・鮭フレーク

など。


一部、0歳の頃から食べられるものもありますが、加熱が必要であったり、少し手間がかかります。

後期に与えるのを控え、1歳を迎えてから与え始めるとママの不安は軽減されますよ。


はちみつは1歳から食べられますが、少量からのスタート。

牛乳がそのまま飲めるのは大きいですよね。


初めて与える食材はアレルギーの心配があります。

1歳になってからも引き続き、少量からのスタートを心がけてください。


完了期にぴったり!手づかみ食べレシピ3つ


離乳食完了期は自分でどんどん食べることのできる手づかみ食べレシピがおすすめです。


自分でできると、意欲が増し、しっかりと食べてくれます。

自分の一口の量の感覚も身についてきますよ。


①手づかみ野菜キッシュ☆冷凍可


 

■材料

木綿豆腐    200g

卵         2個

味噌       5g

しらす干し     25g

人参やカボチャ    140g

コーン       30g

粉チーズ     適量

 

■作り方

1.木綿豆腐は水切りし、しらす干しは塩抜きしておく。

 

2.にんじん、かぼちゃは5~7mm角に切って加熱しておく。※電子レンジ可

 

3.オーブンを180度で予熱開始する。パウンド型にオーブンシートを敷いておく。

 

4.ボウルに木綿豆腐、卵、味噌を入れてよく混ぜ合わせる。

 

5.4にしらす干しと2の野菜、コーンと粉チーズを加えてさらに混ぜる。

 

6.型に入れて30分焼けばできあがり。できたては崩れやすいので、少し冷ましてからカットする。


引用:「離乳食におすすめ!手づかみ食べにぴったりの野菜レシピ5選」(ママびより)

②赤ちゃん寿司!鉄火巻き

■材料(1歳の誕生日用、1人分)

・軟飯 
・酢 少量
・砂糖 少量
・だし 少量


・トマト 1個(あらかじめ冷凍しておく)

・焼きのり

■作り方

1.酢とだしと砂糖を混ぜて寿司酢を作ります。


2.1.で作った寿司酢と軟飯をしゃもじできるように混ぜます。そのまま冷ましておきます。
 ※寿司酢の量は離乳食の進み具合で、適宜調節してください。

3.だし汁(分量外)を50ccほど鍋に沸騰させ、その上から冷凍トマトをすりおろして入れます。


4.水分がなくなり、ペースト状になるまで煮ます。

5.巻きすに半分に切った焼きのりをのせます。その上に酢飯を薄く広げておきます。
 その時、奥側1cmぐらいののりの部分に酢飯をおかないようにしてください。


6.酢飯の真ん中あたりにトマトをのせ、巻きすを巻いていきます。
 巻く直前に奥側1cmの部分に軽く水をつけておくと、のりがしっかりとくっつきます。


7.赤ちゃんの一口サイズに切ってお皿に盛り付けます。


引用:「赤ちゃん寿司は簡単!1歳の誕生日や野菜不足の子供におすすめ|離乳食」(ママびより)


③お豆腐入り!チキンナゲット

■材料

・鶏むね肉


・豆腐


・たまねぎ


・ひじき


・片栗粉


・【青のり、粉チーズ】

■作り方

1.豆腐を、レンジで水切りする


2.たまねぎも同様、レンジで温めて火を通し柔らかくする


3.ひじきを水でもどし食べやすい大きさにカットする


4.鶏むね肉と一緒に1、2、3を混ぜる


5.片栗粉を適量入れ固さを調整する


6.醤油を数滴入れる


7.丸く成形してフライパンで、両面焼く。


アレンジで青のりと粉チーズを入れると風味が変わり子どもも好きな味になりますよ♪

引用:「教えて簡単レシピ!子どもが喜ぶ離乳食レシピご紹介~1歳前後編~」(ママびより)

 

完了期に必ず卒乳・断乳をする必要はない

完了期の離乳食を進める中で、多くのママが頭を悩ませるのが「卒乳」。


母乳を与え続けているママ達にとっては、離乳食完了期の頃は授乳を終わらせるタイミングに頭を悩ませるものですよね。


結論から言いますと


授乳はご家庭のタイミングで卒乳・断乳がベスト!


です。


一昔前ですと、授乳を長く続けると依存心が強くなる、甘えた子どもになる、ととらえられていました。

しかし、子どものうちにしっかりと甘えておくことが、子どもの心の成長にメリットがあります。


産婦人科オンラインジャーナルによると「甘えさせる」ことは、「甘やかす」こととは別。

子どもは「自分は大切にされている」と感じることで、親との信頼関係を育んでいくのです。

参照:「まだ卒乳できていないけど大丈夫?–よくある誤解と正しい知識(2019年5月22日)」(産婦人科オンラインジャーナル)


お子さんが欲しがるのなら、本人が不要と感じるまで与えてもよし。

仕事復帰などに向けて卒乳を計画的に行うのもよし。

ママの体重が減り続ける、体調不良をとめるために断乳するのもよし。


なのです。

なお、仕事の関係やママの体調で卒乳→信頼関係を崩す、ではありませんのでご安心ください。


出産のスタイルもみんな違うように、親子の数だけ卒乳のタイミングに違いがあって当然。

ママと子どもに負担がなければ、子どもが卒業するまで授乳するのもアリなのです。


卒乳が多いのは1歳前後

とはいえ、「離乳食」は授乳の卒業に向けての食事。


ママびよりの記事でも「生後10ヶ月から1歳3ヶ月くらいになるまでの間で卒乳をするママが多い」という調査結果が出ています。

参照:「断乳するなら1歳前後が正解!?断乳エピソード大公開!」(ママびより)


お子さんも歩き出しはじめ行動範囲が広がる時期です。

興味関心が広がると自然と卒乳していくこともあります。

そうなると意外と、ママ側がさみしかったりするのは別の話ですね。


 

離乳食との比率

なお、完了期も授乳し続けるのであれば、栄養のバランスは以下を意識してください。


■栄養摂取の比率

母乳(ミルク)10~25%

離乳食(補食含む)75~90%

離乳食完了期の次は幼児食!ママいつも頑張っている


離乳食完了期は基本的な咀嚼運動が完成する時期。


食べられる食材も増え、調理方法もぐっと楽になってきますね。


本人の食べる意欲を大事に、手づかみ食べでOK。


卒乳は、離乳食進み具合に関係なく、親子のタイミングで進めましょう。


卒乳後はおやつでエネルギーを補うのを忘れずに。


離乳食完了期を過ぎると大人と同じサイズ・味付け…ではなく、幼児向けの食事「幼児食」になっていきます。


幼児食レシピもいくつかありますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!


子どもの成長に合わせて食事つくりを変化してきた数ヶ月。


食べる時間帯、量、アレルギーへの不安、なかなか食べないなど離乳食エピソードをあげたらきりがないことでしょう。


ママ、いつも頑張っていますね。

育児が始まるとついつい自分のことがおろそかになりがちになります。


子どもが1歳を迎えたということはママも1歳。

ここまでよくやってきました!


しかし、育児はまだ続きます。

節目節目で、自分を労いながら長い育児を楽しんでいきたいですね♪