つわりでしんどい方など妊娠初期に不調が続くプレママは


「安定期っていつから来るのかな…」


と考えること、ありませんか?

安定期と呼ばれるのは妊娠5ヶ月から妊娠7ヶ月までの間です。

いわゆる妊娠中期の時期。


胎盤が完成し、胎児に栄養を安定供給できるようになるので「安定期」と呼ばれているんです。

安定期には比較的体調が落ち着く妊婦さんも多く、お腹もそこまで大きくないため、妊娠中に一番活発に動ける時期、とも言えるでしょう。


そのため出産に関する用事は安定期に済ませておきたいですね。

そして気をつけてほしいのが「安定期」という言葉に安心して無理をしすぎてしまうこと。

安定期の過ごし方とともに注意点をみていきましょう。


この記事の目次


安定期は妊娠5ヶ月~7ヶ月の妊娠中期のこと


妊娠すると、安定期はいつからいつまでなのかが気になるもの。


安定期は妊娠5ヶ月ごろから7ヶ月ごろまでを指す言葉です。


いわゆる妊娠中期と呼ばれる時期と同じころですね。

なぜこの時期が「安定期」と呼ばれるのでしょうか。


安定期=胎盤が完成・母体の負担が比較的軽い

妊娠5ヶ月ごろになると胎盤が完成し、胎盤から胎児へと安定して栄養がおくれるようになっています。

さらにつわりが落ち着き、母体の体調も安定していくことから「安定期」と呼ばれているのです。


妊娠後期になると、分娩に近づくため母体の負担はかなり大きいものになります。


そのため、安定期は妊娠中期とほぼ同じ時期なのです。


なお「安定期」という言葉は医学用語ではありません。


つまり明確な時期が定義づけられた時期ではないのですが、胎盤が完成してつわりが楽になるのが安定期の始まり、としてのひとつの目安になります。


安定期の生活・過ごし方

安定期になると生活にはどういった変化があるのでしょうか。


妊婦健診が月1回

安定期になると今まで2週間に1回だった妊婦健診が1ヶ月に1回(4週間に1回)になります。

 

胎動を感じるようになる

安定期のうちに胎動を感じはじめるようになります。

胎動を感じると妊娠の実感が急に湧いてきますね。


胎動は赤ちゃんが元気な証拠です。

 

バランスのいい食事

つわりの時は食べられるものを食べられるときに、というスタイルで乗り切ったママも多いでしょう。


胎盤が完成し、赤ちゃんへ影響を送ることができるようになった母体です。

バランスのいい食事をとりましょう。

 

マタニティウェア・腹帯の準備

安定期のうちに赤ちゃんの身長は20~30cmほど成長します。


さらに安定期に入ったころは100g前後だった体重も安定期の終盤には1kg前後まで重くなるのです。


そのため、まだマタニティウェアを用意していない方は安定期のうちに準備しましょう。


妊娠5ヶ月目には「戌の日」と言って腹帯を締める風習があります。


大きくなってくるお腹を支えてママの負担を軽くしてくれる腹帯も合わせて準備しておくのがおすすめ。

 

日焼け対策

妊娠中は日焼けしやすくなります。


妊娠を維持するためホルモンバランスが変化します。

その変化によってメラノサイトという肌にメラニンを作り出す細胞の働きが活発になるからです。


体調が安定している時期はお外に行きたくなりますが日焼け対策を忘れずに。


安定期になったらやっておきたい7つのこと

体調が安定しているこの時期にやっておきたいことを7つリストアップしました。


①妊娠報告

②両親教室に参加

③戌の日のお参り

④小旅行

⑤保育園探し(ファミサポ登録など)

⑥子どものために手作りアイテム制作

⑦家の大掃除や部屋のレイアウト変更

①妊娠報告


妊娠すると気になるのが報告のタイミング。

夫や同居家族を除くと、報告時を悩みますよね。


ママびよりの調査によると、家族や会社の上司など比較的自分に近しい人、つわりの状況を把握してほしい、という人には妊娠初期の段階で報告する傾向が高くなります。


一方で、友達や職場の同僚などは、妊娠初期よりも安定してから報告する傾向が高くなりました。

参考:「妊娠報告…両親・職場・友人へはいつ頃?気をつけたいポイントはココ!339人にアンケート」(ママびより)


安定期になったら報告する、というのはひとつのタイミング。

業務の調整や、友人知人との今後の交流などを踏まえてご報告してみてください。


 

②両親教室に参加

行政や自治体、産院での両親教室に参加して出産や赤ちゃんのお迎え準備をしましょう。


③戌の日のお参り

戌の日のお参りは妊娠5ヶ月目に行うのが習わし。


犬は子だくさんなのにお産が軽いため、日本では安産の象徴とされています。



④小旅行

子どもが生まれたら、しばらく遠出ができないため今のうちに旅行はいかがでしょうか。


ママびよりのアンケートでも安定期のうちにちょっとした遠出を楽しむ人も多数いらっしゃいました。

参照:「「妊娠中期アンケート」実施期間: 2017年8月29日~31日 有効回答数238名」(カラダノート)


妊娠中は免疫力が下がり、感染症にもかかりやすくなるといわれています。

人里離れたところへリフレッシュ、なんてのもいいかもしれませんね。


とはいえ、妊娠中は何が起こるかわかりませんので「母子手帳・保険証」は必ず携帯しましょう。

また事前に目的地付近の産婦人科も調べておくとよいでしょう。


⑤保育園探し(ファミサポ登録など)

ワーキングマザーになる予定の人など、産後保育園に通園する予定があるママは安定期のうちに保育園のリサーチをしておきましょう。


保育園の通園はする予定はない場合も、産後予期せぬことや支援が必要なこともあります。

ベビーシッターやファミリーサポートの事前登録をしておくことをおすすめします。


⑥子どものために手作りアイテム制作


安定期の数ヶ月のうちに赤ちゃんへの手作り。


ママびよりのアンケートでも安定期から取り組んだママがいらっしゃいました!

筆者が妊婦健診に行った際、待合室で編み物をしているママさんも見かけましたよ~~!


⑦家の大掃除や部屋のレイアウト変更!

妊娠初期はつわりで動けず、妊娠後期になるとお腹が大きくなり動きづらいため、安定期のうちに赤ちゃんをお迎えすべく、部屋の大掃除をしておきましょう。


ママびよりのアンケートでも「安定期にやっておきたいこと」で家の大掃除や部屋のレイアウト変更は最多でした。

参照:「「妊娠中期アンケート」実施期間: 2017年8月29日~31日 有効回答数238名」(カラダノート)

 

つわりの時期やお腹が大きい時期に比べると動きやすいかもしれませんが、妊婦です。


くれぐれも重い荷物は持たない、高い台などに乗って作業はしないようにしましょう。


注意!安定期に起こりやすい5つのマイナートラブル


胎児は日々成長していきます。


安定期と言えど、妊婦の身体には負担がかかるもの。

安定期に起こりやすいマイナートラブルについて紹介します。


①息切れ

安定期に入るころから、少し階段を上っただけで息が切れる、なんてことが起こるようになります。

これは胎盤を通じて子宮へと栄養をおくるため、血液の量が増えるからです。


血液の量が増えるとその分、心臓にかかる負荷も大きくなり、安定期のころには心拍出量は通常より20%~40%ほど多くなります。


そのため、少し動いただけでも息が上がり、無理をするとお腹が張ってしまい胎児にも負担を強いることになるかもしれません。


焦らず、ゆとりを持って行動するように心がけたいですね。


②腰痛

安定期から少しずつ、お腹のふくらみが目立つようになってきます。


お腹のふくらみが大きくなると重心がずれるため、普段と違う筋肉を使うことで腰痛を感じる人が増えてきます。


妊婦帯をつけることで軽減されますので、準備しておきましょう。


③肌荒れ

安定期になると肌荒れが目立つ人もいます。


シミやそばかすもできやすいので、気になる方はしっかりとケアしておきましょう。


④貧血

胎児に栄養をおくるため、貧血になりやすくなるのもこの時期。


しっかりと食事から鉄分を摂るようにしましょう。


⑤むくみ

安定期に入ると、妊婦の血液量はどんどん増えます。

そのため足がむくみやすくなることも。


軽い運動やストレッチ、マッサージで血液の循環を良くしましょう。

足を高く上げて寝るのも効果的です。


なお、睡眠不足が続くとむくみやすくなりますので、睡眠時間の確保も忘れずに。


ママの声|安定期だけど「大変だったこと」


安定期とはいえ、妊娠中。

この時のプレママたちの気持ちはどのようなものだったのでしょうか。

大変だと感じたことにスポットを当てて紹介します。


体重が増えてきて焦った!!

つわりが落着き、食事がおいしくとれるようになった反動や、胎児の成長によって安定期に入った途端一気に体重が増えた、という方が多くいらっしゃいました。


夫に関して色々不安・イライラ

つわりの時の夫の無理解、夫の「父親」としての自覚の芽生えがない様子など、夫に対しての不安やイライラもこのころからふつふつとわいてくる、なんていう声も多くみられました。

参照:「「妊娠中期アンケート」実施期間: 2017年8月29日~31日 有効回答数238名」(カラダノート)


妊娠中はホルモンバランスの変化によって、気持ちも不安定になりがち。
パートナーの様子に不安を感じ、不満が募ることもあるようです。


産後クライシスにもつながる可能性がありますので、早めに夫婦の会話をしておくことをおすすめします。


 

安静にしなければならないのがつらい

妊婦全員に等しく安定期がやってくるわけではありません。


安定期と言われる時期に入っても、安静指示が出る方、つわりが終わらない方などさまざまです。


そういう場合は「安定期なのに…」とつらい気持ちになってしまうことも。


出産にかかるお金、色々調べたけど不安だった

安定期に入り、つわりの時にできなかった「出産準備」の一環として出産費用などを調べると結構高額だということがわかった、という声も。


里帰り出産の場合だと、里帰りにかかる費用や、夫の交通費、里帰り先への謝礼など、意外と費用がかさむでしょう。


里帰りせずに夫婦二人で乗り切る場合も、ベビーシッターや産後ケアセンターなどの利用費用など、「出産」以外にもたくさんお金がかかることで金銭面的な不安が出てくることもあります。


こちらも夫婦での話し合いが欠かせませんね。


出産の痛みなどが不安になりだした

「出産準備」のひとつとして、出産レポなど他の人の出産体験談を読むことで、不安を払しょくしようとしたところ、かえって不安が大きくなってしまうことも。


痛みに弱い、痛みが不安という方は無痛分娩という選択肢も視野に入れてみてください。


 

安定期でも妊娠中!無理なく過ごそう


安定期はつわりが終わる妊娠5ヶ月~妊娠後期に入る前の妊娠7ヶ月の頃までの3ヶ月間。


「安定期」という言葉からついついなんでもできそうな気がしてしまいますが、大前提として妊娠中です。

気持ちも揺らぎやすく、マイナートラブルも起こりやすい時期ですので、油断は禁物。


ただし、リラックスやリフレッシュも必要です。


妊娠するとお酒が飲めない、カフェインも少量、他さまざまな制限があります。

身体の変化への戸惑いや不安もあるでしょう。

そういったことが積み重なるとストレスになります。


ストレスは血管を収縮させるため血流悪化になり、胎児への栄養が不足する可能性も。

そうならないためにも体調がいい日は、ママがリラックスして過ごせるようにすることも大切です。


安定期だから、と過信はせずにマタニティライフを楽しむ。

それがママと赤ちゃんにとって一番の過ごし方ですよ。